○下地
委員 今、
長島政務官が話をしたように、残っている
海兵隊員が一万人、そしてその家族を添えると今の八千人に九千人というような一つの事例で見ると、あと一万人近くの家族がいる。あと二万人の方々が国外や
県外、国外の移設先と認められているグアムに行くんだというようなことになったときに、私が先ほどから申し上げているように、インフラの整備の問題からして、そしてさまざまなグアムの人たちの環境からして、できるのかということを私たちは考えなければいけないと思うんです。
この前、これはグアムの議会の
報告書です、グアムの議会が採決したものを社民党の阿部知子さんと私たちにいただきました。この議会の採決の中でこう書いているんですよ。グアム議会は、我が国及び
世界の
安全保障を強化する責務を喜んで請け負うが、国家の
防衛がグアムの人々、文化や環境や生き方の破壊という代償を払って達成されるものではないというようなことを冒頭で言っているんです。だから、
沖縄の八千人と九千人は
世界の
安全保障のために私たちはやります、しかし、これ以上の強化がなされると、グアムの文化や環境が今のインフラの
状況ではうまくいかないということを明確に言っているんですね。
だから、チャモロの人たちが何を考えてやっているのか、チャモロの方々の
理解がなければこの
米軍再編計画はうまくいかないんです。だから、そういう
意味でも、私たちはこの八千人、九千人という数字をしっかりと今は実現することが大事で、過重な負担をそのまま、このグアムにどうしてもやりたいんだといってやっちゃうと、計画そのものもうまくいかない可能性がある。だから、私はそのことをしっかりと考えてもらいたい。
しかも、こういうことも言っているんですね。非チャモロの有権者人口の拡大は、結果的にはチャモロ人の
政治家や公務員の比率に影響を与える可能性がある、これによって、文化的な問題やその予算に大きな影響を及ぼす、グアムの
政治的地位に関するあらゆる将来の住民投票の結果に影響する可能性があると。
十七万人のところに八万人来るんですよ。
沖縄だったら、百五十万人のところに七十万人新たに来るのと一緒。一億三千万人の国家に七千万人新たに人たちが来るというのは、やはり私は限界なんじゃないかと思うんですね。
だから、そういう
意味でも、グアムということをおっしゃるなら、私たちは時間をかけて、チャモロの人たちが
理解できるような、そういうふうなインフラ整備をしていくことが大事だと私は申し上げているんです。サイパンとかテニアンとかという
地域がありますけれども、
訓練地には非常に適していると私は
思います。また、テニアンの知事もそのことをいいですよと申されている。しかしながら、住環境を考えると、やはりグアムの整備というのは、これから
沖縄の
海兵隊を後方まで下げて、私はグアムが限界だと
思いますけれども、下げて、それでアジア全体の
抑止力を守るという
意味では、私は、時間をかけながら将来像を描いて、グアムに
沖縄の
海兵隊がちゃんと行けるような環境整備をこれからもやらなければいけないと思うんです。
それで、
大臣にお聞きしたいんですけれども、私は十五年の使用期限を言っておりまして、時間をかけながら丁寧にやっていくというのが私の考えです。一挙に国外、
県外を追いかけて、それで混乱を招いてはいけないというのが私の考えなんです。
その中で、今の六千億円のグアム協定は全部基地内です。インフラ整備に一個も行きません。将来の
沖縄の基地の負担を減らしていくという中で、受け皿的にグアムが今後も受けてもらえるような環境づくりをするというために、今のグアム協定のお金だけじゃなくて、受け入れてくれるチャモロの人たちの整備に関しても、うちの
沖縄の
海兵隊が行くわけですから、そういうような人たちにしっかりと整備をしていく、そういう方向性はお考えにならないかどうか、お聞きをさせていただきたいんです。