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国務大臣(
亀井静香君) 私は、また物議を醸すかもしれませんけれ
ども、
金融界、本当に猛反省をしていただきたいと、このように思います。
金融機関の利益追求のために
金融機関というのは存在するわけではない、やはり国家、国民のために存在をしているということをしっかり踏まえて、
政府から一々規制をされたり強制をされたりする前に、私はそんなことはやるべきではないと思います、やはり
金融機関自体が自主的に自ら持っておる社会的責任をどう果たしていくかということをやらなければ、自分たちの破滅につながるんです。アメリカがいい例ですね。
私は、極端な言い方しますよ、極端な言い方するとまた
委員からしかられるかもしらぬけれ
ども、
金融機関は極端な言い方をすれば本来は存在しなくてもいいんですよ。生産者と消費者との間で生産をされたものがきちっと消費をされてきちっといって、富の
配分がきっちりと行われていくのであれば存在しなくてもいいんです、本来は。しかし、御承知のように
経済が複雑になり、人間生活が複雑になれば、もうなくてはならない不可欠な存在に今なっておるわけですから、残念ながらその存在を、生産者のために、消費者のために、社会のために自分たちが存在しているんだということを忘れて私は利益追求に走ってきた、アメリカのサブプライムローンの破滅がまさに象徴的な形で起きたわけであります。日本においても同じですね、やはりバブルの崩壊、あの辺りを含めて。
金融機関が本当にその社会的使命を
考えながら融資行動をしてきたのかということになると、残念ながら違うと。私が多々過去のことを一々言う必要はないと思います。産業に対する資金供給を、あるいは個人に対しての資金供給を含めて、そういうことに対してやはり真摯に対応してこなかったということを
金融機関は私は反省すべきだ。
今
委員御承知のように、消費者ローンの規制、六月改正を実施をすることについていろいろと
議論がされております。全会一致でこれは改正した。これは総量規制と要するに利息の問題。今これを大塚副
大臣の下で
関係省庁の方々に集まっていただいて実施していく運用についての検討をしておりますけれ
ども、これをやられちゃうと、例えば手軽に融資を受けていた人たちが大変なことになるという論があるんです。だからもう一度見直しをしてくれという、そういう
議論があるんです。
しかし、実態、議員御承知のように、銀行が自分たちで高利を取るそういう融資に手を付けないで、子会社を作っていますでしょう、子会社にそれをやらしていると。そうじゃなきゃ、独立系のサラ金業者に資金を供給しているんですね。これは、かつて住専で同じようなことをやりましたね、住専でやりました。同じようなことをやる中で、一般の融資をした場合に得る利益よりもそっちの方がでかいと、利息が高いわけですからね。うんと高い利息でサラ金業者を働かせて、自分のところは直接やっておるところありますけれ
ども、直接って、子会社にやらせていますけれ
ども、それから高い利息で利益を得てくるということをやっているんですよ、銀行がですね。一方では、中小零細企業だけじゃない、中堅企業を含めて必要なところに資金供給を今やっていないという現状があるわけですね。
だから、私は、六月施行のそれによってこの零細な運転資金等を含めて得たいという人たちの行き場がなくならないようにするには、
政府系
金融機関はもちろんだけれ
ども、やはりそうした大銀行を含めて、もう庶民に対する小口の融資含めてこれを、まあ担保の問題、いろんな問題がありますけれ
ども、そういうところにもきっちりと融資をしていくような、そうした本来の
金融業としての責任を果たしていく方向に行かないで、六月施行で総量規制あるいは利息をそういう形で急に制限をしていった場合は問題だという
議論には私はなかなかくみするという
気持ちはないと、ちょっと外れたかもしれませんけど。そういう
意味で、私は
金融機関が本来の持っておる責任を果たすということをやってもらいたい。
この鳩山
政権下の
金融庁は、それをきちっとやってもらう、また企業にとってのコンサルタント的な機能をきっちりと果たしてもらうということが、監督検査のこれが眼目になってまいります。
金融マニュアルの全面的な改定、これを今やっておる最中でありますけれ
ども、残念ながら、
金融機関が自主的にやってくれなければ
金融庁が検査監督という、そういう形で入っていかざるを得ないと。私はいいことだと思っていない。私は、もうこの何年か傘張り浪人をやる過程の中で非常に融資についてのいろんな相談を受けました。頭取にしても理事長にしても、いや、
亀井先生、
金融庁が怖いんです、検査官が怖いんです、本来ならこれは融資を私はした方がいいと思うんだけれ
どもできないんです、そういう声ばっかりだったです、残念ながら。
そういう
意味で、我々がしゃしゃり出ていくのは本来の筋じゃありませんけれ
ども、やらざるを得ないということで今やっておるということをひとつ御
理解をいただきたいと。
長くなりました、どうも。