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大門実紀史君 またその
議論はやります。それはもう二、三年前の資料で、それを全部
承知の上でこの間ずっと
議論をしているわけでございます。
それと、実際のその罰則が適用される部分というのは、その
記帳をしなかったというところのもう
一つ先のものがありますので、実態として、それだけ見ると、もう前から
財務省はそればっかり出すんですよ。だから、そういうものでみんなごまかされてきていますので、しっかりした
議論をこれからしたいというふうに思います。
じゃ、そういうことできちっと検討してもらうということで引き続き一緒にやっていきたいということで、もう
一つ、時間の
関係で次のテーマに行きますけれども、次は、新
政権になってちょっと心配な問題の方をやらせていただきます。
貸金業法の改正、
改正貸金業法の
完全施行の問題ですけれども、今一部のマスコミが
完全施行するとサラ金からお金を借りられない個人事業主などが大変になると、だから
完全施行は見直すべきだというキャンペーンみたいな感じで始まっておりますけれども、これはバックにもうサラ金業界がいるのは明らかでございますけれども。
資料をお配りいたしました。もうこんな
議論またやらなきゃいけないのかと残念でございますけど、これは日弁連が作ってくれた資料で、非常に簡潔にまとまっておりますし、客観的なデータで作られておりますのでお配りをいたしましたけど。そもそも
改正貸金業法の見直し規定というのは、何といいますか、
完全施行そのものを見直すという話ではなくて、円滑に進めるために、つまり
完全施行するために必要なことがあれば見直していこうと、そういう流れでございますので、何か、そのものを見直すとか
規制緩和するというのと全然話が違う流れであるということがまず前提でございます。
二枚目の資料に、よく言われる中小
企業の
資金繰りが大変だから貸金業法を
完全施行しちゃ大変なことになるというのは全く資料からいって逆でございます。これは商工
会議所の資料でございますので、そんな事実はどこにもないということでございます。商工
会議所自身がこういう資料を出しているということですね。
三枚目は、
改正貸金業法の後、多重債務者は減っているということでございます。これは
金融庁の資料でございます。
やみ金が増えるんじゃないかという話ですけど、そんな事実は全くないというのが四枚目の資料でございます。
五枚目が、サラ金業者、商工ローン業者そのものの問題ですけれども、〇六年に
議論になったのはそういう多重債務を生むような貸し方、四件も五件も貸すようなことはどうなのかというのが最大の問題でしたけど、それが是正されてきているんです、今。正常な業務になってきているわけでございます。そういう資料が五枚目でございます。つまり、
改正貸金業法は当初の法の趣旨どおり
効果を上げているということでございますね。
私はこの間も、今日明日生きるかどうかというような中小
企業とか個人事業主の方の相談を受けてきましたけど、サラ金から借りられなくて大変だという相談は一件もありません。お金借りられなくて大変なのは、その緊急保証がなかなかうまくいかないとか、セーフティーネットに関してこうしてほしいというのはあっても、サラ金から借りられるようにしてくれなんという話はどこにも聞いたことはございません。
政府も今度提案されるように
金融円滑化法を含めてそちらの
手当てをきちっとしてあげることが一番大事で、セーフティーネットの拡充することが大事で、こんなサラ金からまた借りられるようにしてあげるなんというのはとんでもない本末転倒でございまして、時計の針を元に戻す方向になってしまうと思います。
つまり、申し上げたいことは、一部のマスコミですけど、
改正貸金業法が
完全施行、総量
規制とかやられると、金利まできちっとやられると中小
企業が大変になるという話は、どこからもそういう事実が、声も出てきていないにもかかわらずやられているということは、もうどう考えても業界側からのキャンペーンだと言わざるを得ない、ほかに声がないわけですからね、と思います。
はっきり私は前から申し上げてきましたけど、そういう高金利をむさぼるような、それで営業してきたような、それでないと経営が成り立たないような業者はやっぱりこの機会に
市場から退場してもらうべきだと。もう前のような野放しの新自由主義の、もうかれば何をやってもいいですよという世の中とは変わったわけですから、
市場から退場してもらうべきだと。それを守ろうとするとこれは駄目だという話になるのではないかと思っておるところでございます。そんな程度の話がこの間のキャンペーンじゃないかと思っているところでございます。もちろん、意図的に
規制緩和万能論を推進している一部の
経済新聞もありますけれども、全体としてそういうことじゃないかなと思っているところで、不安も広がっているところでございますけど。
亀井大臣に、
改正貸金業法は
完全施行するんだという
お話はいろいろされているみたいですから、
是非国会の場で法改正等はしないんだと、
完全施行するんだということをきっぱりとまず明言していただければと思います。