○自見
庄三郎君 それでは、
国民新党の自見
庄三郎でございます。
今、
民主党と
新緑風会・
国民新・
日本ということで
統一会派を組ませていただいておりますので、大変長い時間かかりましたが、私の率直な
意見を、この
修正案の
提案者の私、一人でもございますので、申し上げさせていただきます。
御存じのように、大変ここのところ
財政が厳しい、多額の国債の発行等々で
皆様方、
財政規律が大変大事だということはよく
御存じだと思います。二〇〇六年には
自由民主党と
公明党が組織
決定いたしまして、それを受けて
小泉内閣で
骨太方針二〇〇六というのが
内閣で閣
議決定いたしまして、
社会保障費、これを毎年二千二百億円減額をするということを
決定し、それは、その
内閣の
決定でございますから、その時点での
最高決定でございますから、それに沿って
御存じのように
社会保障費、
医療費、
介護、年金等々が削減されているという
状態は
皆様方もよくお分かりだと思います。そのことが大変、第一線での
国民の不安、不満を推し進めているということはもう
皆様方よくよく
御存じだと、こう思っています。
それほど非常にこの
財政状態というのは厳しいわけでございますが、そういう中において
景気対策、これはもう大きく私は、いろいろなお
立場あると思いますが、ここ三十年、特に二十年間ですね、
経済の
グローバル化、その特に
中心となったのは
金融の
グローバル化でございまして、御
専門の方はいろいろおられると思いますが、その
金融の
グローバル化、私に言わせれば、一九八九年にベルリンの壁が崩壊しまして、二年後に
ソ連というのが崩壊したわけでございまして、
ソ連帝国が崩壊して、
御存じのように、東アジアの、
ソ連の
衛星圏の国がほとんど
自由主義市場になる、あるいは中国が完全に
改革開放で
自由主義経済、言うなれば
米ソ冷戦構造、
アメリカの
独り勝ちになったわけでございまして、その中でまさに何が
中心であるかと。今はまさに
自由主義あるいは
資本主義経済でもう
世界が一色になる、すなわち
アメリカの
国際戦略でございますが、新
自由主義的な非常に国際的な
戦略が色濃く出てきたと思っております。
これは、具体的には、まず
規制緩和、それから小さな
政府。小さな
政府って、
御存じのように、
歳出を抑える、それで
地方に行く金が、
小泉さんの
時代に三十六兆円
地方交付税交付金が減額されたということは
皆様方よく
御存じだと、こう思いますし、また
公共事業を十一兆減らしていますから、
地方何やっても、四十七兆円昔であれば
地方に行くべき金が
地方に行かなかったんですから、もう
地方はからからだということはもう
先生方、これは与野党問わず
皆様方よく
御存じだと、こう思うわけでございます。
同時に、小さな
政府ですから、お
金持ちからも
税金を取らないということでございます。私は、ちなみに、二十五年前に
国会議員になったとき、九千万円以上
所得のある方は実は八八%
税金取られていましたね。
所得税が七〇%、
地方税が一七%というんですね。九千万円
所得があっても、大体手取りが千二百万。一億円をざっと稼ぎますと、千二百万円の
所得になってしまう。そうしますと、これはもう
御存じのように、
金持ちの富者の
強制労働だという、
アメリカの
自由主義的な
経済、フリードマンの提唱する
経済主義、そういうのがずっと、レーガン、サッチャー、それからもうまさに私は、ブッシュの
時代に極限までこれがなってきて、全く
規制改革というか
規制緩和ということで、もう
金融も、
銀行あるいは
証券はある
程度アメリカでも
規制があり、
日本でも
規制がありますが、その真ん中に位置するいわゆる
投資銀行、それはもう本当に自由、やりっ放しというか、
規制改革ということで、まさにそのことが今度は
御存じのように、
負債の
証券化、
細分化、そしてまさに
金融工学の発達もございまして、これが
御存じのように
サブプライムローンになりまして、そのことがまさに
自由放任経済、あるいはある別の言葉で言えば、
悪玉資本主義がばあんと
御存じのように
サブプライムローンで破裂して、なおかつ九月十五日、
リーマン・ブラザーズ、
世界に五つある巨大なニューヨークのウォール街の
一つの
リーマン・ブラザーズが崩壊したということはもうよく
御存じだと、こう思うわけです。
六十三兆円の
負債を持ってぱあんと爆発しましたが、これ、全部実は
金融商品で、三十倍ぐらい基本的に
レバレッジというのを掛けていますから、
種銭が三十倍ぐらい膨らませてやっておったものが全部崩壊しましたね。これ、現実に返ると、たちまち今
世界では低
レバレッジ、逆
レバレッジでだあっと急速に収縮しつつあるというのはもう
皆さん方よく
御存じだと思いますが。
そういう中で、やはり我々は、
御存じのように、
トヨタだって、二兆二千億の利益がございましたが、今、今年、たった十月、十一月、十二月と、この間でもう、
アメリカではほとんど、
自動車を買う人は
御存じのように
ローンを組みますけど、ほとんど
アメリカの
金融機関で
ローンを組んでくれる人はいないというんです。ですから、途端にもう三〇%、二〇%の割合で車が売れなくなる。
それが、私は
福岡県でございますから、愛知県に次いで二番目に多い
自動車の
生産量、
福岡県でございます。たちまち
麻生総理の足下の
九州トヨタも八百人の
派遣切りということでありまして、サドンデスみたいになっておるわけです、もう
御存じのようにね。それもだあっと、まさに
自由放任経済が爆発して津波が
日本にどんどんどんどん押し寄せてきておるというのが今の
状態ですから、我々はもう
景気対策やるのは当然だと、こう思っておりますので。
さあ、そこで振り返って、どれくらいの
一体損失かといえば、
GDP五百兆ですけど、大体この前、イングランド
銀行は三百兆円ぐらいの要するに
負債があるんじゃないでしょうか、
金融ですね。ほかの
国際機関は百二十兆ぐらいといいますから、僕は正直に言って、今、
日本五百兆ありますけど、大体二十五兆から五十兆円ぐらい
経済にダメージが来ていると思っていますからね。
ですから、そういう意味では、今さっき言いましたように、
定額給付金二兆円、今度は真水は、四兆六、七千億ですから、約半分近い真水をこの
定額給付金に使うということは、私はまず一点、余りにも小さ過ぎるというのも、全体の
景気規模からいえば、これは真水が何ぼかということが一番大事ですからね。中国だって五十六兆円使いますから、
アメリカだって七十兆円ぐらい使うだろうとオバマは言われておるわけですから、まず余りにも
規模が小さい。
しかし、今度は、今さっき話もございましたように、三か月あったのに、麻生さんに私は何回も言いましたよ、
参議院本会議でも、早くやってくれという。
参議院の私、会派を代表して代表質問をさせていただきましたが、早くやってくれと言うんだけど、何でか知らぬけど三か月間ずるずる掛かってしまった。
その
定額給付金というのは、
御存じのように、今いろいろ話が出ましたけど、二兆円、約真水の半分を
定額給付金に使う。
御存じのように、我々は
国会に送っていただいて大変感謝していますけど、我々にも一万二千円いただいて、そして、本当にもうあした
派遣切りに遭って、家も出て、寮も出ていけという人も一万二千円。これは、私は余りにも、
景気の現状を考えても、本当にお金が必要な人、そういった、もう本当に今まさにリーマン・ショックを始め、
世界の大
金融恐慌の最前線であえいでおられる
国民に、同じ
日本人ですから、私は生きたお金を使うべきだ、こう思いますよ。そういう意味で、私はやっぱり
定額給付金、これは反対だという発起人になって、
参議院予算委員会でも提案をさせていただいたんです。
この前、テレビ見せていただきましたら、丹羽宇一郎さん、これ伊藤忠商事の会長、
経済財政諮問会議の二人のうち一人の、
経済財政諮問会議の民間議員でしたけれども、この人がいいことを言っていましたよ。
景気回復するなら魚を
国民にやったら駄目だと、魚をやるよりも、それこそ、佐田先生
御存じのように、これ釣魚連盟、釣りざおをやれ、釣りざおをやったらどんどん釣れる、魚が釣れると、魚をやったら魚一匹食うたら終わり、そういうことを丹羽宇一郎さん、元々これは
経済財政諮問会議ですよ。私はあれは大変嫌いなんだけれどもね、だけれども、そんな立派な
経済人が言っていましたけれどもね。
それから、もう一方の
財政審、
財政等審議会、これはもう先生一番
御存じのように、これ普通、議会制民主主義で、これはもう大蔵省の一番権威のある
財政審というのは審議会でして、これが普通、大体東芝の会長さんの西室さん、あの人が反対だと言ったんですね。で、聞いてみたら三十人おって、あれ、渡辺さん、読売新聞の渡辺親分ですよ、渡辺恒雄さん、それから東京電力の会長の、だれですかね、東電の会長は。いや、だからそういう人が、(
発言する者あり)いやいやいやいや、聞いてくれよ、御
指名あったんだから。私ももう命懸けで今言いますから。
だから、そういう人がやっぱり反対するというのはよっぽどのことですよ、はっきり言って。よっぽどのことでもない限り反対しませんよ、こんな人は。もう我々も、それはもう
西岡先輩始めもう
消費税のすさまじい
国会なんかくぐり抜けてきましたから、
与党と
経済界との関係というのは熟知しておるつもりですけれども、やっぱり西室さんが反対する、丹羽宇一郎さんが反対する、そういう知識人というか本当に
経済をやってきた人まで反対して、
国民の
世論調査だって七割から八割が反対って言っているんだから。だれだって金もらうのは
賛成ですよ。私だって金くれりゃうれしいですよ。しかし、やっぱりそれは
日本人は大したものだよ。七割から八割は、常日ごろお金もらっても、やっぱり国のこれ公金ですから、
税金ですから、そんなので
景気対策をすべきでないというのは私はすばらしい見識だと思っていますよ。だから、そういう意味で、きちっと提案させていただいたら
参議院通ったわけですよね。そういった意味で
修正案が通った。
これから先が問題なんですけれども、これは両院議員
協議会、我々大変四人の先輩たちに、何というか運営に関して大変熱心に御
協議いただいた。長い間待たされましたけれども、そんなことは言いませんよ。
やはり、これは
衆議院と
参議院、二つあるというのは、皆さん、憲法の前文読んでくださいよ、前文。何て書いていますか。あの敗戦の中で、
日本国民は、正当に
選挙された、
国会において正当に
選挙された代表を通じてと書いているんですよ。一番最初、憲法の一条をよくこれ見てください。一条じゃない、前文、
国会ですよ。これは
衆議院も
参議院も、
与党も野党も書いていませんよ。憲法にある、
国会って書いていますよ。
ですから、我々、それはみんなお互いに連立で、
自由民主党も
公明党さんと連立組んでおられる。私もよく分かりますよ、連立。だけれども、
衆議院、
参議院、
与党、野党ありますけれども、これはきちっと
麻生総理にも申し上げましたよ。ここのところはまさに、
国会には
与党、野党、いろんな政党もありますよ。党首もいろいろおられますけれども、やっぱり
自由民主党の総裁、麻生さんが
内閣総理大臣なんです。
内閣総理大臣というのは一人しかいないんだよ、
国会に。ここには。そして国権の最高機関だからね。やはり、私は麻生さんに、たまたま野党がこういう、それは
与党、野党と言えば、逆さまになっても、
参議院では、それは
自由民主党と
公明党の方々、ここに来ておる、ひっくり返っても過半数ないんだから。大体百対百三十ですよ、いつも、
選挙したら。今はもう百票しかないんだから、それは現実なんだから。
だから、あなたとしては、きちっとここは丸のみしなさいよ、野党三党がちゃんとこういう
定額給付金、あなたも進むも地獄、引くも地獄だろうと。しかし、それは
立場もある。
自由民主党と、
公明党と連立組んだら、それはよく分かりますよ。しかし、それを超えて、やっぱり
内閣総理大臣はあなた一人なんだから。あなたがきちっとやはりこれは丸のみして、十年前、小渕恵三さんもそうじゃないか、自民党の総裁、
内閣総理大臣が、野党、
参議院過半数なくて、私が郵政大臣を辞めた後すぐでしたけれども、あれは全部丸のみして、結局国家の
危機を救ったんだから。やっぱり
内閣総理大臣ならそれくらいの度量と見識がありますよ、あなた、何とかすべきだと、こう私は言ったんだけれども。
いや、私は、本当におかげさまでというか、変な人間で、
衆議院も
参議院も
与党も野党も経験しましたからね。ですから、
是非、これは皆様には分かってもらえると思う。これは国家の
危機だからね。それはいろいろ
立場、メンツはあるよ。だけれども、ここはびしっと、そういうふうに私は事を収めるのが、これは
衆議院がこういう
議決だ、
参議院はこういう
議決だ、それはそれぞれの
立場で主張されるのはよく分かりますよ。私も
立場が違ったらそう言うけれども、ただし、ここはまさに百年に一遍の
危機なんだから。
そして、今さっき言ったように、やっぱり二十五兆から五十兆の、これもう何十万人あるいは百万近い失業者出てきますよ、来年になったら、どんどん。中国だって六・九%の成長率でしょう。八%になったら暴動起きるんですよ、あの国は。そんな
状況において、今、
国会、国権の最高機関である我々が、まさに
衆議院、
参議院あるいは
与党、野党という、皆それぞれ
立場はあるけれども、小
選挙区で野党と
与党と、それは対立しているけれども、ここは私はきちっとそういう考えをするべきだと。
国会法を読んだら、これは
内閣総理大臣に来てもらってもいいという話ですから。私は自由な
発言させていただいて有り難い、一番で。私は、この会議、
国会法九十八条、この両院議員
協議会に
内閣総理大臣を呼んでもいいということが書いてありますから、(
発言する者あり)九十六条か。両院議員
協議会、それほど憲法上重たい地位がある、権威ある会議ですから、最もある意味で、両院をまたがって
発言できるんですから、一番権威がある
協議会はこの
両院協議会ですからね。私は、それで
内閣総理大臣を呼んでいいと。
今言いましたように、
与党、野党の党首がそれぞれおられます。それぞれ立派な人ですよ。しかし、
内閣総理大臣は一人だからね。私は、
内閣総理大臣をこの席に呼んでいただきたいということを最後に、これはまだ途中にすぎませんけれども、大分時間が過ぎましたので、そのことを強く申し上げておきたいと思っております。
以上です。