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国務大臣(舛添要一君)
新型インフルエンザですから、どういう性格のインフルエンザか、これ日々
世界とも連携を取りながら
情勢を見ております。そして、研究者にも研究をしていただいていますが、そういう意味で臨機応変な
対応が必要だと思います。
今日状況で申し上げますと、この
新型インフルエンザは、今までかかった方も比較的、普通のインフルエンザと同じように、いわゆる季節性と同じように症状が軽いということであります。そして、これ言葉をどういう使い方するか、弱毒とか強毒とか、低病原とか高病原とかいうことを言っていますけれ
ども、これは突然変異の可能性もありますが、今のところ病原性は低いだろうと言われています。それから、幸いなことに、タミフルとかリレンザ、これが非常によく効きます。
この三つの状況をまず申し上げて、ただし油断大敵ですよと言うのは、それなら全く季節のインフルエンザと変わらないことやればいいじゃないかと、これは
大阪の橋下知事が私に要請してきたことですが、一つ違うんです。何が違うかというと、糖尿病、ぜんそく、妊婦、こういう慢性疾患とか妊婦のような方々にかかった場合に死に至るような重篤化をする可能性がある。それからもう一つ、比較的若い人にかかっているんです。特に中学、高校、高校生がどういうわけか多い。そして、若者だから元気で亡くならないんではなくて、若者も、
世界の例で見ると、この症例だと半分は亡くなっていますから、油断は大敵です。
しかしながら、今
委員がおっしゃったように、WHOを含めて、すべては鳥インフルエンザ、つまりH5N1の非常に病原性の高いことを前提として
世界中が計画を立てていたと。我々もWHOとともにそれに従って立てていました。しかしながら、今申し上げたような比較的軽いということになれば、柔軟にこれは
対応を変えないといけません。例えば神戸についていうと、これは二つしか感染指定病院がありませんですから、野戦病院的になっている。それで、これはもう神戸市それから
大阪府、兵庫県独自の判断を相当尊重する形で、一般病院でも診ていただくことも可能であるし、軽症の場合は自宅で療養してもらうと。
それで、最大の問題は感染を防止するということですから、じっと自宅にいてくださいと。自宅にいた人たちも、兄弟の間ではうつっているんですが、親にはうつってないんです。そういうこともあります。それで、感染防止のために全力を
皆さん挙げていただきたいんで、早期発見、早期治療ということが必要ですし、一般病院や何かで診ていただくときには、例えば糖尿病の患者さんがそこに来られる、ぜんそくの患者さんが来られる、そういう方と
新型インフルエンザの患者さんが接触すると前者が重篤化することがありますから、そういう注意を払っていく。
そして、水際
対策も、これはWHOも認めていますように、古典的な
対策だけれ
ども一定の
効果はあると。しかし、限られた人的資源ですから、国内体制の方に今移行をしていく体制を、素案を今作っております。これは
総理の下の
対策本部で最終的に、できれば今週いっぱいにそういう方針の転換というのを明らかにしたいというふうに思っていますし、一番大事なのは、今この機会をいただいて私が申し上げているように、正確な情報をみんなで共有する。そのことにおいて兵庫県、
大阪、神戸市、
皆さん協力していただいて、夜中の三時、四時に知事さんと電話し合ってこうしようという
対策をやって、それでもう一つ、学級閉鎖、学校閉鎖、大変じゃないかというんですが、一番子供たちの接触が多いんで、ここは当面やることに非常に大きな
効果がある。企業についていうと、マイナスの方がむしろ大きいだろうというんで、企業ごと独自にやっていただきたい。
それから、今、保育園とか低学年の子供たち、これ、お母さん働けなくなります、保育園が預けられないんで。これについては、どうか企業の
皆さん、一週間以内ぐらいで決めますから、どうかみんな仲間同士、職場の仲間同士便宜図って、こういうことですから、企業の
皆さんも少し御配慮いただければと思っております。
そういう意味で、直ちに季節性インフルエンザと全く同じということになると私が言った難しい問題がありますから、上手にバランスを取りながら、そしてそのバランスの取り方はまさに日々刻々、時々刻々変わっていきますんで、
国民の
皆さんと正確な情報を共有しながら、正しい判断をしてまいりたい。
そしてこれは、国も一生懸命やります、地方自治体も今一生懸命やっていて、本当に現場大変だと思う。それから、医療提供者、お医者さんも看護師さんも保健師さんもみんな一生懸命やっている。もう一つ、一番大事なのは、
国民の
皆さんが一生懸命
協力して自分の命を守る、仲間の命を守る。今日テレビ見ていると、
大阪の子供たちが、あれだけ知事が学校休みでうちにいなさいと言っているのに、アメリカ村に遊び行った、どこに行ったというふうに出ている。これはちょっと、是非、
谷川先生、地元の方々に、子供たちに、おれの言うことを聞けということでちゃんとおっしゃっていただきたいと思います。