○
加藤修一君 公明党の
加藤修一でございます。
私は、
自由民主党及び公明党を
代表して、
平成二十一年度
予算三案に対し、賛成の
立場から討論を行うものでございます。
世界的な経済
金融危機の
影響を受けて、我が国経済は輸出や生産、設備投資の大幅な減少が続くなど、かつて経験したことのないほどの厳しい
状況に直面しております。とりわけ、非正規労働者の解雇の増加など雇用
環境は急速に悪化しており、雇用の安定は喫緊の課題となっております。
かかる
状況の下で
国民生活と我が国経済を守るためには、果断な財政政策を機動的かつ弾力的に行う必要があることから、政府・与党は三次にわたって経済
対策を策定し、二十年度第一次及び第二次補正
予算、そして二十一年度
予算と切れ目のない財政措置を実行することとしております。
このような緊急事態にあっては、与野党が政局にとらわれず一致結束して政策に取り組むことによってこそ、
国民が抱いている先の見えない不安感を払拭し、希望の未来図を描き出すことができると確信し、以下、賛成の主な理由を申し述べます。
賛成の第一の理由は、厳しい
国民生活の現状に配慮し、生活防衛のための適宜適切な施策が盛り込まれている点であります。
まず、雇用の問題に関しては、現下の厳しい
状況に対応するための雇用保険料の引下げや非正規労働者への雇用保険給付の適用範囲の拡大のほか、離職者等に対する住宅・生活支援といった十全の
対策が講じられております。さらに、ドクターヘリの配備地域拡大等により救急医療体制の強化を図るとともに、出産一時金の引上げや母子家庭支援等の充実などによって
少子化対策を大胆に推進するなど、医療、福祉の分野においても
国民のニーズをすくい上げるきめ細かな目配りの利いた
予算となっております。
また、刻々と変化する経済
状況を踏まえ、中小
企業金融や雇用等に迅速かつ柔軟に対応できるよう経済緊急対応予備費等を一兆円確保している点も誠に時宜にかなった施策であります。
賛成の第二の理由は、地域の底力の発揮を強力に推進する
予算となっている点であります。
日本経済の発展のためには、地域の自立と地方経済の活性化が不可欠な要素であります。この点、本
予算では、景気後退による税収の落ち込みに伴う財源不足に対し、特例加算及び臨時財政
対策債により補てんすることで地方の財政を適切に確保しております。さらに、雇用創出等のため地方交付税を一兆円増額するほか、道路特定財源の
一般財源化に際し地域活力基盤創造交付金を創設するなど、地域の自立と活性化に全力で取り組む姿勢が鮮明に表れており、かかる政府の努力を高く評価するものであります。
賛成の第三の理由は、将来の成長率の強化につながる積極果敢な
予算となっている点であります。
本
予算では、ノーベル賞につながるような基礎研究や最先端の研究開発の支援として、科学研究費補助金の増額を図るほか、次世代スーパーコンピューターの整備などの取組を強化しております。厳しい財政事情の中にあっても、未来を見据えた施策の充実が図られていることは、
責任ある政府の態度を示すものとして強く支持されるべきものであります。
また、
環境対策として太陽光パネル設置の推進や世界をリードする
環境・エネルギー技術の研究開発の支援等が盛り込まれており、地球温暖化等の
環境諸問題に確実な効果を発揮することが期待されるのであります。
本
予算並びに歳入関連法案を一刻も早く成立させることこそが最大の景気
対策であることに
疑いの余地はなく、政府におかれましては、本
予算成立後、迅速かつ適切に執行されんことを強く要請いたしまして、賛成討論を終わります。(拍手)