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国務大臣(鳩山邦夫君) 確かに、夜眠れない日も随分あったかと思います。
何ていうんでしょうか、私一番奇異に思うことは、
政治は政党のためにあるんではなくて、
政治は
国民のためにある、だから間違ったことがあればそれを正すのは当たり前だと、こういうことで、間違っていると思うこと、確信できることがあるから、かんぽの宿をオリックス不動産に売却するようなそういう会社分割は認めないと言った。当たり前のことを言っただけなんですが、それが大騒ぎになるということは、今
委員おっしゃいましたように、世の中の方が相当かさかさした妙なドライな空気というのがあって、MアンドAだとかTOBの名人みたいなのがいるとそれが英雄のようにもてはやされる、金で金を生む人が何というか尊敬されるという風潮が間違いだと私は思うわけでございます。
ですから、かんぽの宿の件について言えば、旧簡易保険法によって、要するに、ただで泊まらせても、ただでおふろに入らせてもいいという、
費用は公社が
負担するというから、一部の
費用は利用者から取っていいと。一部の
費用を取っていいということは、全部取っちゃいけないというふうにも読めるわけだ。ということは、それは黒字にしてはいけないとも読めるわけですよ。それを赤字だから不良債権だ、不良債権だと。
まだ二、三日前も竹中さんは、私の批判とともに、百億円で売れるというのはもう御の字じゃないかということを書く。日本
経済新聞という新聞は、ずうっと連続して
政治家が民営化したものに横やりを入れることはおかしい、横やり、横やり、横やり一辺倒。しかし、間違ったことを正そうとしたら横やりと呼ばれるんだったら、正義のために働く
政治家はいなくなると、私はそう思います。
あえて申し上げると、私自身はかんぽの宿の契約のことから、二千四百億が何で百九億だということぐらいしかやっていなくても、いろんな方がいろんな調査をしてくださる、与党の方も野党の方も。そうすると、何か、私は最初、李下に冠を正さずっていうことを例えで使ったんですけれども、ありとあらゆるところでいろんな人がスモモの林の下で、いろんなところで何かみんな頭を、冠を正しているやつがいっぱいいるような、もう何か本当に情けない
状況です。
例えば、その一例を申し上げます。
私、メリルリンチになぜ決まったのか、どうやって決まったのかという報告徴求をいたしまして、これ見ますと、分からないんですね。つまり、土日を挟んで一次
審査、二次
審査、これはいわゆる競争入札ではないというんですよ。何というのかな、一次
審査、二次
審査、つまり声を掛けたところがいっぱいやってきて、提案書を、プレゼンテーションというんですね、プレゼンをするんですね。だって、大体なぜ一回では決められないのか、土日を挟んで同じプレゼンをもう一回させるという意味がどこにあったかと。
これ、からくりが分かってきまして、一次
審査ではメリルリンチよりはるかに点数が高いところがあったんですね。
審査する人が五人、五人いて二人は替わるんです、一次
審査と二次
審査と。この二人は、Aさんが、例えばAさんとBさんといて、これはCさんに替わって全く同じ点数を付けるんです、Aさんと。このBさんの方はDさんに替わるけれども、全く同じ点数付けるんです。三人の人は二回とも
審査しているわけです。メリルリンチの点数低くて負けちゃう情勢だったから、三人の人は、同じ
審査員ですよ、同じプレゼン聞いて、メリルリンチの点数をうんと上げて相手の点数をうんと下げて、点数を逆転させてメリルリンチに決めるということがある。何かこれもどこかで冠を正しているような気がするでしょう。
それから、
皆さんのところにも届いたかしら、最終
審査表ってあるでしょう、あのオリックス不動産ともう
一つの。最終
審査表というのは、その最終
審査表ができる前に五人ぐらいで口頭でオリックス不動産に決めましょうねと決めて、後でメリルリンチに
審査表を作っておいてくれとやったんですね。だから、オリックス不動産に決めるのは口頭でやって、後からあの
審査表を作っているという、そういう話。
そして、何たってあの西川社長さえ怒った、おたくの宿泊
部長をうちの副社長にしますよと言った。そうしたら、その宿泊
部長さんは
審査員だから、この提案にマルと付けているわけでしょう。何だかもう本当に悲しくなる、そんな日々でした。