○脇
雅史君 起こっている問題点がいろいろあって、天下りと言われていますけれども、再就職して、また、わたりなんということをやって、
国民の皆様怒っている部分がある。それは直さなくちゃいけないんですが、その問題意識はいいですよ。直しましょう。
しかし、基本的な
考え方というのは、これは国の将来の基本を
考える話ですから冷静にお
考えいただきたいんですが、今小さい政府ということでできるだけ政府は小さくしようと、こういう努力もされています。政府側からすれば、今まで国でやった、官でやったこともアウトソーシングしましょうと出すんです、周辺に。民がいて、官がいて、その中間領域の
仕事というのはたくさんあるんです。そして、その中間領域の職種、
仕事というのも民間の意識だけでは駄目なんです。国がやっている
仕事との調整を取りながらうまくやっていく大事な
仕事というのもいっぱいあるんですよ。その
仕事が本当に要るかどうかということはきちんとチェックしなくちゃいけませんよ。しかし、そういう
仕事はあるんです。そういう
仕事をじゃだれがやるんだと。そういう経験のある行政官がいたら、そこへ使えばいいんですよ。何にも問題ないんです。
ただし、手厚過ぎる処遇とか、そんなことをやっちゃ駄目ですよ。
国民の皆さんにきちんと
情報は開示して納得してもらえる処遇でなければいけないけれども、そういう領域の
仕事はたくさんあるんです。それを一つ一つの、例えば財団法人に任せたよと、あんたの財団法人でやりなさいと言ったら、財団法人の狭い範囲の人事しかできない。しかし、官全体の、国全体の利益を
考えたら、そこもうまく動かそうと思ったら、適材がほかにいるかもしれない。だから、一元化されたところでもいいですけれども、きちんとそういう部分についても見ればいいんです。
ただし、私がこのことを言うに当たって誤解する人もいると思うから申し上げるんですが、役人、今までつくった財団法人なんかを消せないんですよ。つぶせないんです。なかなかつぶせない。だから、現実にそれがあったから今問題が起きているんです。だから、いかにつぶすかということで、きちんとやっている
仕事の中身を見なくちゃいけないんです。いや、何年続いたっていいんですよ、必要な
仕事だったら。だから、それをきちんと見る。
だから、みんな五年の時限立法に、立法というか、その期限を五年に限ったらどうですか。五年に限って、そういう官の周辺にある
仕事を五年来たら
審査をする機関をしっかりつくって、自分の省庁じゃ駄目ですよ、一元化するような、あるいは国会でもいいですけれども、きちんとした組織をつくって、それを切ることをつくる。だから、五年なら五年ということを始めから設立の際に条件として付けて、そしてそこへ適材適所を回すということができるじゃないですか。
そういう工夫が要るのであって、今まで悪いことをしていた人がいたから一切出すのはやめよう、これでは思考停止なんですよ。国を
考えるのに思考停止なんかしちゃ駄目なんです。本当にいい、国全体が良くなる、そのためには今の行政というのは何だと、行政と民とその中間にある領域というのは本当にあるのかとしっかり見た上で一番いいシステムをつくればいいんです。(発言する者あり)無責任なことを言っちゃいけないんだよ。立派な
仕事をしている人もいっぱいいるんだよ。
今の改革について私が一番問題意識を持っているのは、今の役人の中にもかなりの人数、世のため、人のため、国のため尽くそうと思っている人がいますよ。そういう
人たちに聞いて、今度の改革どうだと。むちゃくちゃだと言うんですよ。本当にやる気のある、国のために尽くそうと今は思って行政官をやっている人間がこんな改革でいいのかと思う、そういう
人たちのやる気をそぐようなことでいいのか。やる気をそがないで、しかも、
国民の皆さんにきっちり納得してもらう道を探すことこそが改革じゃないですか。どうですか。