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内閣総理大臣(
麻生太郎君) この三か月少々で五回目の会談になったと存じますが、
李明博大統領と話をさせていただいたときに、これはやっぱり近くて近い国と言われましたけれども、成熟したパートナー
関係というものにしないといかぬのではありませんかというお話を
最初にさせていただいたのが三か月ぐらい前だったと思います。
〔
委員長退席、理事岩永浩美君着席〕
それから話をスタートしたんだと思いますが、今、御存じかと思いますが、
日本の企業が向こうの製品を第三国で売っているというようなもので、実は
日韓関係というのは、政治家とか霞が関とか永田町で
考えているより更に現場では進んでおります。これが今の現実だと思っております。また、第三国で
韓国の企業と
日本の企業がジョイントで工場を造って、その製品を輸出したりしている、そういった例もあります。これ実はもうかなり大きな規模でいろいろ進んでおりますので、そういった
意味では、書かれたりやら、マスコミやら載っている話より現実の方がはるかに
日韓関係は、少なくとも
経済関係では強いというのが私の正直な実感です。
そういったものに立ちまして同じ話を申し上げたんですが、先方もビジネスの
世界からこの
世界に来ておられますのでよくその種のことの理解は早かったと思いますので、例を幾つか申し上げて
一緒にするというのが一番大事なのではないかと。例えば、アフガニスタンの話にしても職業訓練の話などなど、こちらのやっているところにそちらも人を出しませんかというような形やら、いろいろな話をさせていただいたりもしたところでもあります。
また、今これだけ
景気が悪くなってきた中において、やっぱり
経済の
成長率を見た場合において、前年度比五パーだ八パーだ行くような可能性を持っているインドとか中国とか、アジアにそういった国は多いわけですから、バングラデシュ含めまして、そういったところで非常に大きな
成長というものが見込まれるところがやっぱり今回の
景気回復を回復へ向かって引っ張っていくというのは、
成長センターとしてはアジアというのがどうしたって大きい、私はそう思っておりますので、是非
日韓でこういった企業を、こちらは技術出します、そっちは人出す、あれを出す、こっちもお金出す、いろんなやり方あろうと思います。そういったようなことを
考えて、
双方でこういったものをやっていくということができる。少なくとも基本的な価値観というものを共有しておりますし、そういったものをやるのが現実的ではないかという話をして、こういったことが保護主義を防ぐ
意味でも非常に大きいんだという話をさせていただきました。
北朝鮮の話につきましては、これは北朝鮮の持っております核を放棄させるというところが一番の問題のところなんですが、その他にも、拉致という問題に関しましても、先方も同じ問題を抱えております。正確な数字ではありませんが、
日本よりはるかに大きな人が拉致されていると言われております。そういった
意味で、こういう問題を解決するに当たって、新しい
アメリカの新
政権とも六者協議を通じてやっていくということも意見を一致させておかないと、何となく単独交渉をしていいことはないというのがこれまでの経験でもありますので、我々は六者協議を通じてやるということに関しても改めて意見を一致させております。
〔理事岩永浩美君退席、
委員長着席〕
加えて、今回は
日本の
経済界の方から御同行をいただきました。大勢行っていただいたんですが、少なくとも、
日本で物を作る場合において部品を現地で調達したいときに、その肝心の部品のスペック、スペックというのは仕様書、仕様のレベルが合わない、したがってその部品調達は現地でできないから
日本から持っていかにゃいかぬというようなものに関して、現地でこのレベルまで上げてくれと、部品のスペックのレベルをこの程度まで上げろ、納品は、期間はこの期間と、そういったようなものをきちんとやるようなものを、
双方で逆見本市という
言葉を使っておりますけれども、そういったものをきちんとやっていくなどなどいろいろな話を、向こうと率直な話をさせていただき、財界の方も含めて大筋合意ということになっております。
いずれにいたしましても、このEPAやら何やらにつながっていくその前のところでこういった財界の方々との接点、また政界との接点、そういった政官財がきちんとしたものをつくり上げておかないとなかなかEPAに進みにくいと思っておりますので、その努力を目下させていただいている最中であります。