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2009-05-21 第171回国会 参議院 文教科学委員会 第12号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成二十一年五月二十一日(木曜日)    午後零時十分開会     ─────────────    委員異動  五月二十日     辞任         補欠選任      西岡 武夫君     金子 恵美君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         中川 雅治君     理 事                 佐藤 泰介君                 鈴木  寛君                 関口 昌一君                 水落 敏栄君     委 員                 青木  愛君                 大石 尚子君                 金子 恵美君                 神本美恵子君                 亀井 郁夫君                 友近 聡朗君                 那谷屋正義君                 藤谷 光信君                 横峯 良郎君                 西田 昌司君                 山内 俊夫君                 義家 弘介君                 浮島とも子君                 山下 栄一君        発議者      鈴木  寛君    国務大臣        文部科学大臣   塩谷  立君    事務局側        常任委員会専門        員        渡井 敏雄君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○特定先端大型研究施設共用促進に関する法  律の一部を改正する法律案内閣提出、衆議院  送付) ○学校教育環境整備推進による教育振興  に関する法律案鈴木寛君外六名発議) ○教育職員資質及び能力向上のための教育職  員免許改革に関する法律案鈴木寛君外六名  発議) ○学校教育水準維持向上のための義務教育諸  学校教育職員人材確保に関する特別措置法  及び簡素で効率的な政府を実現するための行政  改革推進に関する法律の一部を改正する法律  案(鈴木寛君外六名発議)     ─────────────
  2. 中川雅治

    委員長中川雅治君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。  委員異動について御報告いたします。  昨日、西岡武夫君が委員を辞任され、その補欠として金子恵美君が選任されました。     ─────────────
  3. 中川雅治

    委員長中川雅治君) 特定先端大型研究施設共用促進に関する法律の一部を改正する法律案議題といたします。  本案に対する質疑は既に終局しておりますので、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  特定先端大型研究施設共用促進に関する法律の一部を改正する法律案賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手
  4. 中川雅治

    委員長中川雅治君) 全会一致と認めます。よって、本案全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、鈴木君から発言を求められておりますので、これを許します。鈴木寛君。
  5. 鈴木寛

    鈴木寛君 私は、ただいま可決されました特定先端大型研究施設共用促進に関する法律の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新日本、自由民主党及び公明党の各派共同提案による附帯決議案提出いたします。  案文を朗読いたします。     特定先端大型研究施設共用促進に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府及び関係者は、本法の施行に当たっては、次の事項について特段の配慮をすべきである。  一、特定先端大型研究施設の建設・研究開発については、国が主導する長期的かつ大規模なプロジェクトの進ちょく状況を適切に評価しながら、優秀な研究者確保等研究体制充実及び十分な財政措置等支援に努めること。また、その意義や研究内容成果等については、児童生徒理数科離れの現状にも留意しつつ、分かりやすい広報に努めること。  二、特定先端大型研究施設共用については、利用者の円滑な施設利用促進するため、研究成果知的財産権問題等が発生しないよう十分配慮するとともに、科学技術人材育成の観点から、大学院大学における教育研究への活用を一層推進すること。特に、特定中性子線施設においては、他の研究機関産業界による中性子利用研究の更なる拡大と研究成果の適切な情報発信に努めるとともに、利用料金の設定及び会計監査について適切な評価を行うこと。  三、大強度陽子加速器施設運用においては、設置者である独立行政法人日本原子力研究開発機構及び大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構は、互いに連携・協力して、その安全管理に万全を期すとともに、効率性にも配慮しつつ、基礎研究応用研究及び開発研究の調和のとれた発展に努めること。  四、大強度陽子加速器施設については、国際公共財であるという位置付けにかんがみ、国際的研究教育拠点としての重要な役割を果たせるよう、研究環境生活環境等国際化を進めるなど、外国人利用者受入体制整備に努めること。  五、登録施設利用促進機関については、その登録に際し、適正な情報公開に心がけるとともに、同機関利用促進業務を行わせることとしたときは、透明性公正性確保するため選定委員会委員を公表するほか、公平かつ効率的な運用が図られるよう努めること。  六、独立行政法人国立大学法人等先端研究施設をはじめとする研究施設共用促進するため、各機関における体制整備利用者のニーズの把握等を促すとともに、国は必要な支援をしつつ、共用に積極的な風土の醸成に努めること。  七、本法に基づいて研究施設共用促進するに当たっては、日本国憲法理念である平和国家の立場を踏まえ、科学技術の適切な発展と国際平和に資するよう努めること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
  6. 中川雅治

    委員長中川雅治君) ただいま鈴木君から提出されました附帯決議案議題とし、採決を行います。  本附帯決議案賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手
  7. 中川雅治

    委員長中川雅治君) 全会一致と認めます。よって、鈴木提出附帯決議案全会一致をもって本委員会決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、塩谷文部科学大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。塩谷文部科学大臣
  8. 塩谷立

    国務大臣塩谷立君) ただいまの御決議につきましては、その御趣旨に十分留意いたしまして対処してまいりたいと存じます。
  9. 中川雅治

    委員長中川雅治君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 中川雅治

    委員長中川雅治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  11. 中川雅治

    委員長中川雅治君) 学校教育環境整備推進による教育振興に関する法律案教育職員資質及び能力向上のための教育職員免許改革に関する法律案及び学校教育水準維持向上のための義務教育学校教育職員人材確保に関する特別措置法及び簡素で効率的な政府を実現するための行政改革推進に関する法律の一部を改正する法律案の三案を便宜一括して議題といたします。  発議者鈴木寛君から趣旨説明を聴取いたします。鈴木寛君。
  12. 鈴木寛

    鈴木寛君 ただいま議題となりました学校教育環境整備推進による教育振興に関する法律案教育職員資質及び能力向上のための教育職員免許改革に関する法律案及び学校教育水準維持向上のための義務教育学校教育職員人材確保に関する特別措置法及び簡素で効率的な政府を実現するための行政改革推進に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案趣旨及び内容概要について御説明申し上げます。  民主党は、すべての子供学習権の保障を教育政策の根本に据え、すべての子供にとって適切かつ最善教育機会環境が十二分に保障され、教育格差がなくなるよう全力を尽くすことを約束しています。  現下の厳しい経済情勢は、本来、公教育が担うべき教育費を一部肩代わりしてきた家計を圧迫し、子供学習機会格差をますます拡大させるおそれが強まっています。  しかし、現在の格差を生み出してきた公的資源投入縮減方針が見直される気配はなく、政府より示される教育政策は、精神論が先行し、それを実現するための人材予算確保が不十分であると言わざるを得ません。  苦しいときこそ将来を見据えて教育に投資するという本来の意味での米百俵政策を今こそ実現すべきであり、ここに学校教育力向上三法案を提出するものであります。  以下、順次御説明申し上げます。  まず、学校教育環境整備推進による教育振興に関する法律案について申し上げます。  本法律案は、学校教育環境整備推進に関して、基本方針を定め、国及び地方公共団体責務を明記するとともに、学校教育環境整備指針等を策定し、計画的な整備推進することにより、教育振興に資することを目的としております。  第一に、学校教育環境整備は、すべての児童生徒等がその発達段階及びそれぞれの状況に応じた適切かつ最善環境学校教育を受けることができるよう、多様な教育機会の提供、きめ細かな教育指導充実、安全快適な学校教育のための諸条件の整備、心身の健康、職業選択等に関する相談体制充実等を旨として行うことを基本方針とすることとしております。  第二に、国と地方公共団体は、その基本方針に基づき、学校教育環境整備に関する施策を、適切な役割分担を踏まえて、策定、実施する責務を有することとしております。  第三に、政府は、教職員配置及び数、学級編制学校施設設備など学校教育環境整備に係る重要項目についての目標水準、その達成目標年次等に関し、教育振興基本計画の一部として整備指針を定めるものとし、地方公共団体は国の整備指針を参酌した整備計画を定めるように努めなければならないこととしております。  第四に、政府は、整備指針達成に資するため、教育振興基本計画において、財政支出の国内総生産に対する比率を指標として、学校教育に関連する国及び地方公共団体予算確保及び充実目標を定め、必要な財政上の措置等を講じなければならないものとし、地方公共団体は、整備計画達成するため、自らも必要な財源確保等措置を講ずるよう努めなければならないこととしております。  次に、教育職員資質及び能力向上のための教育職員免許改革に関する法律案につきまして御説明申し上げます。  本法律案は、質の高い学校教育を実現するためには、自己の崇高な使命を深く自覚し、高い資質及び能力を有する教育職員学校教育に携わることが不可欠であることにかんがみ、教育職員免許状制度改革について基本的な理念及び方針を定めたものであります。  第一に、教育職員が高度の専門性と豊かな人間性が求められる職業であることを踏まえ、その養成段階において、教育職員としての使命感を涵養しつつ、その職務をつかさどるために必要な資質及び能力を確実に修得させるとともに、実務に就いた後においても、研究、修養の機会を十分に与え、その資質能力の一層の向上を図ることができるようにし、並びに教育職員資格付与等に関し国が果たすべき役割と責任を明確にする等を基本理念といたしております。  第二に、免許状制度子供発達段階に適切に対応したものとするため、教諭普通免許状及び特別免許状等は、初等教育学校中等教育学校、そして特別支援学校に三区分することとしております。また、教諭普通免許状は、専門免許状及び一般免許状に区分することといたしております。一般免許状は、修士学位を有し、一年間の教育実習その他の教科及び教職に関する科目単位教職大学院その他の大学院等において修得した者に授与することとし、専門免許状は、一般免許状を有し、教育実務等に八年以上携わった者が、教職大学院において、学校経営教科指導生活進路指導等の各専門分野における高度な資質能力を修得するために必要な科目単位を修得した者に授与することといたしております。  第三に、一般免許状の授与を受けようとする者に対し、修士学位の取得並びに教育実習その他の教科及び教職に関する単位の修得に係る特別の奨学制度を設けることといたしております。  第四に、普通免許状文部科学大臣が授与することといたしております。  最後に、学校教育水準維持向上のための義務教育学校教育職員人材確保に関する特別措置法及び簡素で効率的な政府を実現するための行政改革推進に関する法律の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。  本法律案は、次世代を担う青少年の人間形成基本は、学校現場を支える人材に懸かっているとの基本認識を再確認し、公立学校における優れた教育職員確保配置の拡充を図るとともに、政府の取る教員数削減方針を改めようとするものであります。  第一に、人材確保法について、少人数学級編制やチームティーチング等きめ細かな教育を行うことができるよう、十分な人数配置確保するための必要な措置を講じなければならないこととしております。  第二に、行政改革推進法について、国立大学法人等人件費総額削減を定めた規定公立学校教職員等の総数の純減を定めた規定及び人材確保法の廃止を含めた見直し等を定めた規定を削除することといたしております。  以上が三法律案提案趣旨及び内容概要でございます。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
  13. 中川雅治

    委員長中川雅治君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  三案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十五分散会