○高橋千秋君 最初からそうやって言っていただくと分かりやすいんですが。そうすると、横でブレンド米だったらどうなるんだという話もありまして、例えばベトナム産とタイ産と中国産を台湾で作るとかになると、これは非常にややこしいですが。
さっきの話で、表示をやっぱりもう
一つ加えるという形に多分なるんだろうと
考えていいんですよね。そうなった場合に、やっぱり、さっき私が申しました
ように非常に複雑でまた手間も掛かる。確かに、投資をする必要はないかも分かりません。新たな投資をする必要はないかも分からない。だけど、手間は掛かりますよね。それだけに手間は掛かる。それと、今回の改正で、農水省なり農政事務所に出さなきゃいけない
資料も多分増えるんじゃないかなというふうに
思います。その
意味で、先ほど
大臣から零細なという
お話がありましたけれ
ども、そういう部分の
負担にならない
ように是非
考えていただきたい。
何か仕事のための仕事をまたつくっているという
ような状態にどうしても役所はなりがちですので、
大臣もその辺はよくお分かりだと
思いますので、そうならない
ようにしていかないと、何のために改正しているのか、何か目的と全然違う方向に行ってしまう
可能性がありますので、そこを是非気を付けていただきたいなと
思います。これはもう要望です。
それで、実質、今回のこのトレサ法ができた場合に本当に効果があるのかという疑問の部分の
一つとして、私の家も農家なものですから、家で米を収穫して、もみ米から
精米していくわけですけれ
ども、ちょうど収穫期になると、トラックに乗って大体御夫婦で庭先へお見えになるんですよ。もう何回も何回もいろんな人が来ます。大体来るのは、三重県の場合ですと岐阜の業者の方が多いんですが、東北からとか北陸から来られる方もお見えになります。
それは何しに来るかというと、庭先で買いに来るんですよね、米を。いわゆる系統
利用じゃなくて、農協に出荷するんではなくて、もうそこで、庭先でお金をもらう。金額的には最終、農協に出すよりも多少安くても、目の前に現金をぽおんと置かれて、自分で農協の出荷場まで持っていかなくていい、庭先でそこの二トントラックぐらいにぽんぽんぽんと乗せて行ってしまう。
そうすると、これは懸念で確証があるわけではありませんが、それが例えば北陸の米になったり新潟の米になったりする
可能性があるわけですよ。なぜかというと、そこで出荷する場合は袋、今、
大臣、米というのは、昔は俵一俵担いで、あれは俵一俵は六十キロですね、私たちが農協に入ったときは、最初、新人研修であれを担がされるんですが、もうあれを六十キロ担ごうと思うと大変です、これ。昔の人は力が強かったのか、俵一俵二つ担いでいくというのがありますが、今は三十キロになっています。三十キロの紙袋なんですね、緑色の。
大臣も見たことがあると
思いますが、緑色の印刷物で品種を書くところがあって、生産者がだれでという、住所を書いたりする
ようなところがあります。
先日、千葉の佐倉のJA、JAいんばでしたかね、あそこの経済センターというところへ寄ったときに、見た方もおられると
思いますが、その紙袋、無地の紙袋が売っています。何も書いていない。普通、農家が買う場合は、例えば何々農協、三重県だったら三重県のコシヒカリとか印刷してあるんですが、そのいんば農協に置いてあったやつは無地で、品種名も書かずに、名前も後で書ける
ようにしてあるものが、それは新品で売っていました。一袋二百円ぐらい多分するんじゃないかなと
思いますけれ
ども、それが売っていて、例えばそこの場合、そこに品種を書いて生産者名も判こを押して出す場合はそれはそれでいいんですけれ
ども、問題は、例えば系統出荷の場合でもその三十キロの袋に出して検印を押して、検査をして検印を押すわけですが、それを出荷して、その空いた袋です。
結局、空いた、この一空きというんですが、一空きの袋がまた流通するんですよ。ほとんどは鶏卵の
関係の方々のえさを入れたりする袋に回ったりとか、ほかの業界に回ることが多いんですが、しかし、その中の多くはまた農家に還元されるんですね。そうすると、庭先で買いに来るそういう業者の方々は別に新品の袋じゃなくていいわけですよ。その一空き、二空き、三空きと、いろいろあるんですが、何度も使うと。その袋を使って、そこに出した方が農家もお金は要りませんし、業者側も後で全部混ぜちゃえばそんな袋なんてどうでもよくなって、結果的にはこの米はどこか分からないということになっているんです。これは現状です。そういう部分まで今回のトレーサビリティー法なんかではカバーは多分し切れないだろうと思うんですね。これは、それぞれの地域の農政事務所の担当者の方はもう非常によく知っている話だし、農協の方もよく知っております。これはもう知らない方がおかしい
ような現状でありまして、これもかなりの量、流通しています。
例えば、隣の
郡司さんのところの県なんかは非常に系統出荷率が低くて農水省にお目玉を食らっている。先日行った千葉も系統出荷率が非常に低くて、全国の会議があるといつも、チバラギがいつもやり玉に上げられるところでありますが、しかし、そういうところではほとんどが、ほとんどでもありません、まあかなりの量、そういう袋で流通をしてしまうことになっているんですね。
こういうことをどこまで農水省が把握、多分現場は分かっていると
思いますが、把握をされていて、今回の
法律でそういう部分はどうやってカバーをしていくのか。これはなかなか難しい話だと思うんですが、この辺、どうなんですか。