○加藤敏幸君
民主党・新緑風会・
国民新・日本の加藤でございます。
NHK十九年度決算に関する
質問並びにNHKの放送、報道の自律性あるいは中立性についての集中的
審議と、こういうふうな位置付けで本日時間を取っていただきましたので、それに関連して幾つか
質問をさせていただきたいと、このように思います。
まず最初に、報道の
在り方の方から幾つか御
質問をしたいというふうに思います。
この問題は、NHK予算の
審議のときに、長谷川
委員それから行田
委員、お二方からいろいろ
質疑がなされたということがございました。時間の関係もありましてまだまだ
質問をしたいというような内容であったというふうに思いますので、その流れを追いながら、また、個々の事象にこだわるということだけじゃなくて、少しく全体的な立場でいろいろと
質問あるいは御
意見もお
伺いしたいと、このように思います。
NHKは公共放送機関として正確また公正な、あるいは公平な報道を行うということは、放送法あるいは独自のガイドラインによっていろいろと責務が明確にされていると。しかし、西松建設の政治献金問題に関する報道の一部について、その正確性あるいは不偏不党性という原則から少し離れたのではないかという指摘があったと、これが発端でございます。また、本件が、御存じのとおり、私
どもを含めまして社会的にも大変大きな
影響を与えた、大変甚大な
影響を与えたという、そういう状況を含めまして、本日この問題を取り上げているということでございます。
既に、先ほど申しましたように両
委員の
質問がなされておりますので、細かい経過は省略をさせていただきましてストレートに申し上げますと、問題になった報道は、大久保秘書が起訴された三月二十四日の翌二十五日の深夜午前零時のニュースだったと、このように思っています。
民主党の小沢
代表の秘書が東京地検特捜部の調べに対し、西松建設からの献金だと
認識していたと、収支報告書へのうその記載を認める供述をしていることが関係者への取材で分かりましたという、こういう報道がございました。このニュースは、NHKのみならず、毎日新聞、TBSを除く主要マスコミのすべてが報道をいたしました。
ただ、本件に関しましては、その三日後でありますけれ
ども、三月二十七日、大久保秘書の弁護人が司法記者クラブにおきまして、大久保氏が起訴事実を大筋認めているとの報道については弁護士らの
認識は全く異なっております、そして今後は十分な取材に基づき客観的かつ公正な報道を行っていただきますよう申し入れますというコメントを出されたと、このような経過になります。
また、本件に関しましては衆議院におきまして、原口議員の
質問において法務省は、検察のリークはないと、このようにはっきりと答弁されており、一方の当事者の被疑者と弁護人は起訴事実を認める
発言はしていないということ、このことも明確に申しておりますので、結局は、報道各社が検察の特別のルートで供述調書のコピーなどを手に入れられたのか、あるいはある種の予断を持って報道されたのか、そのどちらかではないのかと、普通の人間はそのように思うということでございます。
また、マスコミ各社が一斉に報道したという、これもまたある
意味で、経過から申しますと不思議な事象が起こっているということであります。先週十九日に開かれた西松建設の前社長の国沢被告に対する公判では、検察側が大久保秘書の供述調書を朗読しておりますけれ
ども、内容から判断すれば、やはり供述調書が事前に漏れたか、あるいはその内容について意識的に漏らされたのではないか、このように考えるしかないと、こういうふうに思っています。
さて、NHKでは、日向放送総
局長がこれまで、取材によって得られた確かな情報に基づいて報道をしましたと、取材源は明らかにできないと、このように繰り返されているだけでありますけれ
ども、これだけ
委員会において取り上げられた言わば政治問題化した報道について、NHKは実際にこの報道の適切性について、いわゆる内部における放送現場の倫理に関する
委員会など設置されていると思いますけれ
ども、内部的に検証されたのかどうか、そこをまずお
伺いしたいと思います。