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大門実紀史君 大門でございます。
今日は店頭デリバティブについて何点かの
質問をしようと思いましたけれども、大久保さんと全くダブっておりますので、もうきっぱりやめにして別の
質問をしたいと思いますが、ただ、さっき、FXのレバレッジが百倍ですか、あれはびっくりいたしましたけど、ああなるとギャンブルの世界で、もうパチンコ業界と変わらないですね。ギャンブル性高めて人をはめ込むみたいなところがありますから、
金融庁、早くきちっと対処してほしいなということを申し上げておきたいと思います。
資料をお配りしておりますけれども、今回の法案審議では、
金融における利用者
保護、借り手
保護がテーマということでございますけど、この点で最も問題が発生しているのが、もちろんバックに銀行業界があるわけですけれども、貸金業、ノンバンクの世界でございます。ちょっと看過できない問題が起きましたので
質問しておきたいと思いますけれども、
政府の
規制改革会議が貸金業法
改正完全施行に圧力を掛けているという問題でございます。
政府の
規制改革会議については、オリックスの宮内さんのことがあって、この
規制改革会議を通じて
規制緩和を推進して自分
たちの企業にもうけ口を開くということで厳しい
批判があったばかりでございますけれども、自民党のあの尾辻さんも、こんな会議なくした方がいいということを本会議で言われているような問題で、民主党さんもうちも、何度もこの会議については厳しく指摘、
批判をしてきたところでございますが、この
規制会議で良くない
役割を果たしてきたのは別に企業の
関係者だけではございません。有識者の肩書で入っている学者さん
たちも同じような
役割を果たしております。
今まで様々な問題で、必ず
政府とか業界寄りの、私
たちから言えばもう御用学者というような方が、見てきたわけですけれども、
一般に、学者の
方々が自由に発言をされてそれを
国会が参考にするというのは私も大切なことだと、それは思っているんですけれども、ただ、一部には
政府の
委員の肩書が付いたり、また
特定のある業界を擁護すると途端に、その業界からの講演、お願いすると、講演の回数が増える、講演料も上がると。原稿の依頼も増える、原稿料も上がると。そういう中で、本職の大学の
先生の給料の何倍もそれで稼いでおられる学者の人
たちが実際におられます。学者の世界もきれい事ではないということでございます。
そういういろんな業界がありますけれども、業界はそういう学者、研究者をそういう形で組織をして取り込んでいくわけですね。これは今までもやられたことでございますけれども。そういう方が
政府の政策決定に絡んでくるとなると、これはもう
一つレベルの違う問題で、私はある種の受託収賄的な要素も色濃いというふうに思っております。
それを前提にちょっと
規制改革会議の具体的な話をしたいと思いますけれども、お手元にお配りいたしましたのは去年の十二月二十二日に出されました
規制改革会議の第三次答申、二十七日に閣議決定をされております。中身は全部言いませんけれども、いろんな見解があるいろんな見解があるということを書いてありますけれども、要するに金利下げるなと、貸金業法
改正見直せというふうなことに結論を持っていくためのそういう見解が、見解見解ということで繰り返されております。
与謝野大臣も大変尽力されまして与野党一致で行ったあの貸金業法の大
改正に、根拠のない一方的な見解を付けて、いちゃもんを付けているというふうなものでございます。
実際にいろいろ調べてみますと、この見解というのは何なんだろうと。書いてある見解はもう言い古された、やみ金が増えるとかいろんなことが書いてあるんですけれども、どうやって作られたのかといいますと、去年の六月から十一月まで、
内閣府の
規制改革会議が十三人の方にヒアリングをやりました。ここにメンバー表ももらいましたけれども、まあ率直に言って、一人一人名前までは言いませんけれども、サラ金業界のちょうちん持ちのような人ばっかり呼んで話を聞いているわけでございます。唯一アリバイづくり的に、この貸金業法の完全施行を求めておられる第一人者であります宇都宮健児弁護士さん呼んでいますけれども、宇都宮
先生の意見は一切入っておりません。一方的なものだけで見解がこういうものだというふうに集めて、言いたいことは貸金業法の再
改正や
制度の在り方を早急に改めて見直せと、そして取りあえず、具体的には三枚目にありますけれども、
金融庁に実態調査しろと、これは
金融庁と合意したというふうなことになっているわけでございます。
これはどういう経過で
金融庁と合意したのかも調べてみましたら、去年の十二月一日ですね。
規制改革会議に慶応大学の
先生で中条潮さんという方が
規制改革会議
委員でいらっしゃいます。その中条
先生と、ちょっとかわいそうなので名前は言いませんけれども、
内閣府の政策企画調査官のY君というふうにしておきますけれども、実はこのY企画官は、私のレクに対して平気で事実を隠すと。後から事実が出てくるとか記憶がないとか、うそもつくということで、私、初めてこんな役人と会いましたけれどもね。まあイニシャルだけにまだ若い方ですからしておきますけれども、なかなかいい度胸をしているなと思いますけれども、こんな人は初めて会いましたが、そういう人でございます。この中条教授とY企画官に呼び付けられたのが、
金融庁の課長補佐のこれはH君というふうにしておきますけれども、このH君は何でも正直に話す大変いい男でございまして、本当に三國谷さんとか内藤さんはいい部下を持たれたなというふうに思います。
それで、ちょっとお聞きしますが、その部下に恵まれない
内閣府の室長に聞きたいというふうに思いますけれども、結果的に、ここにありますとおり
金融庁が合意をしたのは、実態調査をしますと。これは、まあこんなことぐらいはいいと思うんですけれども、実はそうではなくて、そのときに中条
先生やこのY企画官は、金利下げるなと、貸金業法の再
検討をしろと、それを盛り込めということを
金融庁を呼び付けて強く求めたんではないですか。