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大塚耕平君 私が今日あえて丸腰で
大臣と
議論させていただきたいと思った理由は、そろそろやはり
日本の外交交渉、
経済交渉の在り方から与野党の間で、これ与野党というのは国内では与野党ですけれども対外的に見たら
日本の
政治を担っているみんな
政治家なわけでありまして、
日本国をどうやって運営していくのかということをちゃんと
議論しなきゃいけない。そのためには、
経済交渉、外交交渉をどういうスタンスでやっていくかということについて
政治的コンセンサスがなきゃいけないという、そういう
思いがあるものですから、あえて今日はこういう質問をさせていただいているんですが。
何を申し上げたいかというと、その二%を、もしガイトナーさんがIMFの言っていた
数字を慎重に引用したという程度の
説明であるならば、是非もっと突っ込んでいただきたかったと。二%を
財政出動すると
一体何がどう変わって、
世界はどうなるんだと。その二%というのは、本当によその国にも全部適用し得る何か合理的根拠のある
数字なのかと。首脳同士が余り細かい話をするのもいかがなものかと
思いますが、今この二%という
数字は、そのぐらい詰めてみてもいい重要なキーワードというか
数字になっていると私は思っているんですが。つまり、最初に、先に日米会談をやって、アメリカと同じ主張をするために
会議に臨むというのが本当の
日本の国益、あるいは
世界が権謀術数の駆け引きをやっている中でお人よしの
日本がうっかりだまされるということになりはしないかという懸念を持っているんです。よく私
たちの代表の小沢さんの発言で、何か民主党は日米同盟を軽視しているのかとかいろんな御批判もありますが、私
たちはそんなことは全然思っていません。
ただ、やっぱり前回の大
恐慌の後、
世界で戦争があって、その後、東西対立、つまり二極時代が始まり、二極時代は明らかに
日本は西側の一員としてやっていればよかったんです。しかし、その後、G7の時代に入り、七か国の中でやっぱり多数決で三対四で物事が決まるわけですから、アメリカ側にくっついてやっていくというのはよかった。しかし、G7の時代から今度は五極時代、日、欧州が
一つになって、米、欧、インド、中国、ロシア、この五極時代になったときに、本当に今までと同じように
国際会議の前にアメリカとだけ会談をしてそれで
国際会議に臨むことが
日本の国益にかなうのか。更に申し上げると、もう五極時代はあっという間に過ぎ去ってG20の時代になるかもしれない。G20の時代に入ったらますます
日本の立ち回りというのは難しくなるわけでありまして。
私が申し上げたいのは、例えば今回もガイトナーさんに会われる前に、あるいは会ってからでもいいですけれども、EUとも会談の場を持つとか、あるいは中国とも会談の場を持つとか。つまり、
日本がアメリカと同じスタンスに立って国際交渉に臨むというカードを切るためには、それは何がしかの
条件を引き出すという行動を
日本はやらなくていいのか、そういう
思いなんです。
だから、先ほど、国際局の
次長ですか、
説明をしてくださいましたが、そのときに申し上げたように、
事務方の
皆さんにも是非
一緒になって
考えていただきたいのは、何か二十世紀後半の
国際会議に臨む定番のプロセスを踏むやり方で、本当に
日本はこの
経済危機を乗り切り、乗り切った後に、何だかはたと気が付いて振り返ってみたら随分不利な
立場に追い込まれているということになりはしないですかということを懸念をしているんです。
実はお伺いしたいポイントはいっぱいあるんですけれども、例えば
コミュニケの方では最初の方に、あらゆる形の
保護主義に対抗し、開かれた貿易と投資を維持することにコミットするというくだりがあります。だから、これはバイ・アメリカン条項はおかしいじゃないかと、アメリカはこんな
コミュニケを作って同意をしながら、しかし自国の中では何をやっているんだということを公式の場でだれか発言するように根回しをしたかとか、いろいろやるべきことはあったと思うんですけれども。事細かにここですべてを何か明らかにしていただく必要はないんですけれども、今私がるる申し上げましたような私なりの問題意識に関して、今後更に国際交渉、
経済交渉の場に臨まれる
大臣として、少し御所感を聞かせていただければというふうに
思います。