○大江康弘君 改革クラブの大江でございます。
最後になりまして、聞きたいことを全部
委員の皆さんが聞いていただいたので特段聞くこともなくなってしまった感があるんですが。
大臣、和歌山ではこんな方言がありまして、子供しかるな来た道じゃ、年寄り怒るな行く道じゃという方言がありまして、むやみやたらに、子供が失敗しても
余り怒ったらいかぬよ、昔はおまえも小さいときにそうだったじゃないかと、お年寄りがいろいろ意に沿わない、やっぱり自分の思いにならないことがあったって大事にしろよという、私はやっぱり先人のそういう教えだと思うんですけれども。
今回のこの法案を見せていただいて
余りよく、ちょっと私もまだ分からないんです。今も分からないまま
質問をしているんです。ただ、いい方向に行くんだなということだけは理解はできるんですが。
ある、これも和歌山の高名なお寺の御住職が言った言葉で印象的なのは、ふるさとという概念はいろいろある、しかし、一般にふるさとというのは、お互いが生まれたところ、育ったところあるいは子供の時分に遊んだ場所というところがふるさとというそういうお互いが定義、概念だろうが、もう一つ、お年寄りからすれば、やはり自分が一生を終わりたい、自分が一生をやっぱり終えたいと思う場所がふるさとだということを言われたんですね。
ついの住みかという言葉がよく言われます。
委員会の
質問でもありました。非常についの住みかというこの言葉の響きには情緒がある
部分もあるし、何か寂しげな気持ちにさせるようなそんな言葉でもあるなと。この言葉は我々に何を投げかけておるんだろうなということを実は
考えさせられる今回の法案であるのかなというふうに思いながら、いずれにしてもこの
委員会、前回、今回聞いておりましたら、何か厚生労働
委員会でやっているのかなという、時には錯覚をするようなそんな思いもして聞いておったんですけれども、それぞれの
委員の皆さん方の
質問を。
ちょっと先に厚労省にお聞きをいたしたいんですが、今日は
坂本審議官に来ていただいて、和歌山にも来ていただいていて
地方課長をしていただいたということで随分お世話になって、それを聞けば
余り厳しい
質問はできないなと思いながら、少し、二点ほど今日は御
質問をさせていただきたいと思いますが。
私はやはり、この法案というのは大事だし、いずれにしても、
住宅政策と
福祉政策とを
一緒にやるんだという、
佐藤先生の
お話ではありませんが、昭和二十六年からこの
法律という話もありました。我々が生まれる前からやっぱりこの
法律ができておって、その中で厚労省と今度は垣根を越えて、まさに縦割りと言われた省庁の弊害を乗り越えて今我々の喫緊の課題である
高齢化社会にどう対応していくのかということのやっぱり大きな第一歩で私はあるというふうに評価をさせていただきたいと思います。
ただ、なぜこう分かりにくいかということを前段に申し上げたのは、実は、この間、
委員長の御配慮で島根、鳥取へ行かせていただいたときに、こうしたことの今回の恐らくイメージをされる先鞭となった
施設も見せていただきました。非常に立派でした。
もちろん法人格でこれは
民間がやっておって、いい
施設を見せていただいたと思いますけれども、私、単純に
考えて、この
介護保険制度が導入をされてから、特養だとか老健だとかあるいはそれに通じる
施設だとかというものが少し後退をしたのではないか。
それは、いわゆる自分のところの家であるいは在宅でできるだけおれるようにしようという、私はその
趣旨というのは非常にいいことだと思うんですけれども。例えば、私が年老いたときに自分はやはり、
介護が必要になったときにどうかということを自分に置き換えて
考えたときに、やっぱり一番理想なのは、自分の自宅でずっと見てもらいたいというのが理想ですよね。次にどうしても頭に来るのは、やっぱり子供に迷惑を掛けたくないということが頭に来るんです、私は。
それで、そこにもってきて、
大臣、後でこれを聞こうと思ったんですが、やっぱり日本の社会というのは、これは嫁しゅうとめの問題というのはいろいろあるんですね。これやっぱりあるんです。それはお互いに仲良くというのは理想なんですが、例えば、御主人が働きに出て、そして御主人のお母さんなりお父さんなりがもう寝たきりになったけれども
施設に入れない、だれが見るんだといったらやっぱり嫁さんが見る、それはまあ当然なんですね、当然なんです。だからそこのところで、一日二十四時間一年三百六十五日、これはやっぱり大変な精神的な
負担にもなってくる。しかし、それはお互い親子だからこれは当然であるというふうに周りも思う、自分たちも思う、だから一生懸命見る。だけど、現実にやっぱりそういうような実態的な
生活、そういうことを
考えてあげたときに、僕はやっぱり
もちは
もち屋で、特養だとか老健というのは大変僕は非常に意義のある
施設であると思うし、やっぱりそこに預けるということは親不孝でも私は何でもないと思う。やっぱり専門家の人に見てもらう、そういう環境のところで預けて、やっぱり安心して自分も
生活をしながらという。
〔
委員長退席、理事伊達忠一君着席〕
だから、やっぱりそういうことを
考えたとき、本来はこういう法案の中で頭に描いておられるようなそういうものをつくり上げていくということも大事なんでしょうけれども、私はやっぱりそれよりも、特養だとか老健だとかという
施設をもっと拡充して、本当にそういう安心して預けられる
施設の方が私はやっぱり必要であるんじゃないかなというふうに思うんですけれども、そこの辺りは厚労省としては、この
介護保険制度を入れられていろいろ工夫もされているんですが、そこのところはちょっとどんなふうな意見持たれていますか。