○前田武志君 今なかなか力強い見解を述べられました。七年ぶりに共同の宣言を出せるのではないかというようなお話でございました。特にこの経済危機を踏まえて、これを突破していくのに、今までになかったような
世界、特に先進国のみならず発展途上国も含めて
世界が何とか
一つになって協力し合って、この人類文明の言わば危機と言ってもいいような状況を突破していこうという、そういう意気込みも感じられたわけでありますが、まさしく今この
委員会で議題にしております
エネルギー供給構造の合理化
法案でしょうか、それと代
エネ法、既に相当の
議論が闘わされているものですから、今
大臣のお話を聞いていて、まさしく全体の俯瞰図みたいなものをお述べいただいたような感じがするんですね。
したがって、これからはなるべく今までの
議論との重複を避けて、
日本としてどういうような対応をこれからやっていこうとしているのか、その中で特に私が
指摘していきたいのは、やはり
日本の持続する社会であり、持続する経済であり、そして更に言えば、
日本のこの国土の在り方というものがこういう
エネルギーの高度化であったり
自然エネルギーの
導入も含めて低炭素社会を実現していく、そういったものが途上国等を特に含めてモデルを提供していくぐらいのことになれば非常に大きな
意味があるのではないかと思うんですね。
確かに
日本の国は、たしか一人頭でいうと年間十トンぐらいのCO2を排出しておるようですね、十・五トンかそのぐらい。例えば、二〇五〇年でどのくらいになるのか知りませんが、二百億トンぐらいのCO2というふうに仮に考えれば、推定すれば、百億人の人口だと一人頭二億トンぐらいということになりますから、それを半減せにゃいかぬということになってくると、
日本の国は一人頭でいうともうとてつもない削減をやらにゃいかぬということになりますね、十分の一。しかし、全体の量でいくと、多分、二一〇〇年にもなれば
日本の人口は八千万人ぐらいにもなるということですから、五十年、百年先のことを考えたら、パーセントでいうと、
日本の排出する炭酸ガスというのは、温暖化ガスというのは、そんなに多いものではない。
したがって、余り対応しなくてもいいということでは全くなくて、まさしく違う新しい文明社会を構築していく、その先兵になるんだという意気込みなんだと思うんですね。今の
大臣のお述べになったのもそういう趣旨なんだろうと思うんです。それだけに、今まさにいろんな困難な問題があるにしても、これを乗り越えていくという決意が必要なんだろうと思います。
そこで、幾つか確認しながら
大臣と討議をしたいんですが、私が考えておりますのは、持続する社会ということより持続する国土、
日本の国の面積の大半が森林といいますか農山村であるわけですから、しかもそういったところの人口というのは、今はもう既に、多分、過疎法適用地域の人口だけ取っても一千せいぜい二百万前後といいますかね、多分十分の一ぐらいなんですね、
日本の人口の。しかし、国土面積からいうと半分以上を占めているわけです。そういったところの社会というよりも、基本になる経済そのものが今はもう壊滅的な状況にあります。そして、先に希望が見えない。しかし、この地域というものが
日本の文化であり、
日本の歴史であり、そういったものをつくってきた一番の源流であるわけですから、これは、二階
大臣と私は実はかつて奈良全県一区と和歌山県とで選挙区を隣り合わせにして互いに切磋琢磨した関係でありまして、まさしく
日本文化の源流の地みたいなところでやってまいりましたのでお互い共有するところがあるわけでございますけれども、そういったところを
一つのモデル地区として考えていけば、
自然エネルギーで自立をしていく、そういう崇高な使命をそういった地域に持たせてやることが、地域経済が持続もいたしますし、新しいモデルをつくっていく、提供していくということも可能になるだろうと、こういうふうに思うんですね。そんなことをイメージしながらこれから
質疑をしてまいりたいと思います。
そこで、
大臣官房が来ていると思いますが、六月十日に麻生総理が中期
目標を発表されました。その概要について簡単に御
説明を願います。