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国務大臣(二階
俊博君) ただいま大変重要な視点で御
質問をちょうだいしましたが、私は、最終的に
総理の御
決断で、
世界の今日現在はトップを行く
省エネ国家として率先して低
炭素革命というものを実現していくという強い意思を内外に表明されたものであり、我々もこのことに対しては、今
お話をいただきましたような事例は十分
承知をいたしておりますが、それでも内外の
状況を
判断して
総理があのような御
決断をされたことに対し、我々はこれを支持してまいりたいと思っております。
しかし、一番我々が気に掛かるところは、国民
負担という点であります。そして、続いて、今
お話にありましたような業種はほとんど
中小企業に分類される業者が多いわけでありますから、これらの皆さんの
事業につきまして十分
対応していかなくてはならない。先ほ
ども御
答弁で申し上げましたが、一世帯当たりの可
処分所得で年四万三千円減少し、光熱費で年三万三千円ぐらい増えることになる。これらを合わせますと合計で七万六千円の
負担増が生ずるわけであります。
ですから、環境、環境と、環境問題が大事だ、グリーン何とかが大事だということをおっしゃる人は多いわけでありますが、これだけの
負担が掛かってくるんですよということ、これはやっぱり十分御
理解をいただいて、
負担が掛かるという
部分についても逃げないで御一緒になってこれを国民の皆さんに説得していくという
努力が私はなければ、環境問題だといって
世界のトップを行くなんて言ったって、国内が足下乱れたんではどうにもなりません。ここはお互いに力を合わせてやっていかなきゃいけない。
同時に、昨日、
総理の記者会見で御覧になった方もいらっしゃると思いますが、キリバスの
お話をされております。キリバスのみならず、このまま放置しておきますとやはり沈んでいく島、沈んでいく領地、沈んでいく国がこの
世界、この地球上に存在している、このことに見て見ぬふりをするわけにいかない。いわんや我々は先進国だと自称しているわけでしょう。同時に、環境先進国だということを自負しているわけでありますから、このことにも配慮しなきゃいけない。
私は、
経済界の皆さんとも十分話合いをしながら、これらの問題を軟着陸していくための
対応ということに対して配慮をしていかなきゃならぬ、そして
金融の面等においても、今、松下議員から
お話がありました各業界がこの環境問題に取り組んでいく上においての御
負担に対しどう
対応していくかということは十分念頭に入れて御
相談していかなきゃいけないと思っております。
昨日も
衆議院の
委員会におきましてもいろんな御
質問がありましたが、もっと水力発電なんかの場合に小さい言わば見過ごされておるような土地改良の、早く言うと田んぼの水、水源ですね、こういうものを活用して、いわゆる農業の皆さんにも御参加をいただいてこの新たな水力発電というものに対してもっと力を入れたらどうかという御提案がありましたが、私は昨日も最後の閣僚の会議におきましてもその話を申し上げておきました。
あらゆる国民の皆さん、あらゆる業界の皆さん等の御協力をいただいてオール
日本でこの重大な課題に対してこたえていかなくてはならないと思っております。どうぞ御協力を
お願い申し上げます。