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谷岡郁子君 私は断固反対であります。
ガリオア奨学金ですとかロックフェラー奨学金とか、戦後、
日本も復興に当たってたくさんの人々が留学して、その方々が国のリーダーになるような形で
日本は復興してまいりました。しかし、今はそういうものを取っている
日本人というのは本当にごくわずかです。
私
自身もAFSの奨学金をもらって高校の
時代にアメリカに行かせていただきました。でも、今のAFS奨学金では
日本人はお金を払っております。それは、
日本がそういう国になれたからです。
中国、韓国ももうそういう形になっていて、
日本の大学を
世界に開くことは大変結構でございます。ならば、留学生の授業料が取れるようにしてもよいではないですか。なぜ
日本政府がそこまで私費留学生に対して対応しなければならないのでしょうか。
日本の大学を
世界に開くのは大変結構なことでございます。しかし、
日本の大学は
日本人の学生に開かれておりません。母子家庭に開かれておりません。
所得がない学生たちのために開かれておりません。そして、それは
日本の国力というものを明らかにそぐ
状況だというふうに私は思います。そういうものを確保できないうちにそれをやり続けていいのかということに対して、私には大変大きな疑問があります。
人権
条約のA規約というものがございます。この中で
日本はある条項を留保されています。つまり、A規約
自身には加盟はするんだけれ
ども、この条項に対しては保留をするというものであります。それは高等教育の無償化を各国が推進するということであります。
先ほどドイツ、フランスの例を挙げられましたけれ
ども、ドイツ、フランスの大学はフランス人、ドイツ人に対して完全に無償であります。そういう
国々が受け入れるということについて私は大いに
理解ができます、その国の学生たちに対してはちゃんと大学は開かれているんですから。
日本は、これまでルワンダ、マダガスカルと加えて三国、このA規約のこの条項を留保してきた国であります。最近になりましてルワンダは留保を解きました。つまり、マダガスカルと
日本だけが自らの
国民に対して人権の問題として高等教育を開くということをやっていないのでありますし、そのやることを留保しているのであります。
日本が
世界に名誉ある地位を持とうと思うのならば、ソマリアへ海自を出すことも
国際協力として重要かもしれませんけれ
ども、こういう文化的に、そして名誉ある地位、人権としてのちゃんとしたものをマダガスカルと
日本だけが留保し続けているような状態ということがいかに政治的に、私は
国際的に名誉ある地位を占めないでいるのではないのかということに疑問に思うわけであります。
そのことについて
大臣のお
考えをお聞かせいただきたいと思います。