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大畠分科員 平均時間が二時間ということは、かなり残業をしている。一生懸命やっている人は四時間から五時間やっている。やらない人はやらないで、すっと五時に帰る。
私も塩谷
大臣と大体同じ年代ですが、私
たちのころは、五時になったら
学校には
先生はいなかったね、大体。
授業が終わったら、
小学校であれば三時ぐらいには
授業が終わったのかな、三時か四時ぐらいに終わって、みんな帰るでしょう。そうすると、五時ぐらいには宿直の
先生を除いては大体いなかったような感じだね。五時ぐらいからは宿直室で夕飯の準備だ。私なんかも、行って、一緒にごちそうになったこともあるし、一生懸命七輪に火をおこすのを手伝ったりしたこともあるし、そういうところで人間的ないろいろなことを教えてもらったような感じがするんです。
とにかく、平均残業時間二時間ということが上がってきているけれども、実際は、熱心な
先生はそれ以上の
実態にあるんじゃないかと思うんですね。今は、パソコンも導入されて、報告書を書け、何だというので、そういうのがたくさんあるんでしょうけれども、できるだけそういう事務的なものは事務的な処理をする方に任せるような
体制をとれるように、現場で
子供たちと向き合いたいというんですから、そういう時間がとれるように、さらに人員増など対策をしていただきたいと思います。
それから、ことしの四月からですか、教員免許更新
制度というのが導入されることになりました。これは、
先生の中にも、
先生になったけれどもやはり本来
先生には向いていないなという
先生もいることは事実です。それから、官僚になったけれども官僚に向いていないというのもいますし、政治家の中にも、この人は本当に政治家か、とてもじゃないけれどもこの人は政治家に向かないんじゃないかという人も出てきていることは事実ですよ。
しかし、今回、そういうことで教員免許更新
制度というのをつくりましたが、では、なぜお医者さんは免許の更新制はないんだという話もあるんです。それから、ほかの免許証もたくさんありますね。だから、何で
学校の
先生だけこういう免許制をつくったのかという声もございます。
これから二年間かけて教員免許更新
制度というものを、おおよそ
全国で百二十万人の
先生方、その
方々が二年間でこれをやらなきゃならない。そうすると、その免許更新制というものを、
制度を導入した経過についてはいろいろなことがあったのは事実ですが、果たして
子供たちの
教育という面で、これを本当にこのまま進めていいのかなという疑念が私もあるんです。
去年の七月か八月に、夏休みの間に、試行期間といって、テスト
ケースとしてやりましたね。そのときに、
制度に応じて研修をされた方の意見が幾つか寄せられているんです。
講座は、実技では有意義で今後の
指導に生かせる
内容だったが、講義ではほとんど理論のみで、実際に生かせる
内容ではなかった。職場とかけ離れた
内容があった、理論や解釈が大切なのはわかるが、目の前の
子供たちに向き合ったときにすぐに返していける
内容が乏しかった。こういう意見とか、中高の教員で部活動を
指導している者は、かなり負担が大きい、講習で部活動ができない分、できる日は丸一日部活動、そのほかは講習と、休みが全くなくなり、かなり疲れがたまり、体調を崩したとか、五週連続で、休日がなくなってしまったことは仕事も滞り、思っていた以上に負担で体調を崩したとか、受講
対象者への周知が不足しているんじゃないか。先着順ではなく、希望する者が希望した講座を受講できるようにしてほしいという切実な声とか、講師によっては、
内容、認定試験の方法が異なり戸惑った、記述式、マル・バツ式、選択式、実技、本を見てもオーケー、見ちゃだめとか、いろいろな方式。
これは試行的にやったのかもしれませんが、やはり実際に講習を受けた
先生からはこういう戸惑いの声が上がってきているんですね。ですから、この四月からやるときには、こういう声を反映した
体制が必要だと思います。
いずれにしても、本当にこの免許更新
制度というのは必要不可欠なのか、さらには、その
実施においては、去年のテスト
ケースを踏まえて再検討することが必要じゃないかという御意見が出てきているわけですけれども、この件についての文科省の
見解をお伺いしたい。