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遠藤(宣)
分科員 ありがとうございます。
私は、北海道の網走刑務所も、前のところと現在のところと両方行きましたけれども、山県有朋がかつてこういうことを言っています。二度とここには戻ってきたくないという場所でなければ犯罪は抑止できぬと。これは今でも当たっていると
思います。
私は、府中刑務所も、実際に刑罰を受けている方のところもずっと回ってきましたけれども、それはもちろん、我々の日常生活からすると決して居心地がいいとは言えませんけれども、少年犯罪にしても一般の犯罪にしても、いわゆるしゃばに出てきたときに、あんなところには二度と戻るものじゃねえという気持ちをやはり植えつけるような形にしていかなきゃいけない。ごくごく当たり前の問題だと
思いますけれども、その部分で、これは外国人犯罪にしても、今の刑が余り抑止力を持たないというところが、実は一般市民の感覚からすると
関係があるのではないかなというふうに
思います。
繰り返して申し上げますけれども、私自身は、守るべきは加害者の人権より被害者の人権、そして被害者の人権以上に、普通に暮らしている方々が、こういうような事件というのはあり得ないということにしないとやはり厳しい。もちろん、最終的な責任は
政治のあり方、行政のあり方ということになりますけれども、いま一度その原点を確認する必要があろうかと
思います。
さて、次の
質問に参りますけれども、今、もう一本の柱であります国家による資格の問題というのがございます。
世の中にはいろいろな資格がございます。そしてまた、私自身、
地域を回っていると、いろいろな
立場でやっている方がいる。正確に資格と言えるのかどうかわかりませんけれども、民生委員とか
保護司という方々がいらっしゃる。
きょう話すのは二つありますけれども、まず、
地域で一生懸命やっている方がいる。民生委員はこちらの
所管ではないんですが、前に
内閣委員会で、公務員
改革に際して
大臣にこういう
質問をしました。公務員
改革をやる前に、一番大切なことは、正式の
意味の公務員ではないけれども、公務員以上に公務を一生懸命やっている
人たちがいっぱいいる。今申し上げたように民生委員、
保護司あるいは消防団、こういう方々をまず大事にするような姿勢でやらないと、公務員
改革以前の話だと
思いますよ、なり手がいなくなったらもっともっと公務員をふやさなきゃいけない、まず公務員
改革の第一歩は、こういった方々を大切にすることじゃないですかということを
質問したことがございます。
民生委員なんというのは厚生労働
委員会の
所管ですけれども、
法務省関係、
保護司、この
保護司はもっと大変なんですね。民生委員は、地元をずっと回っていて、あの人はあそこのところを面倒を見てあげているのよ、大変ね、周りで頑張ってねという励ましの声をいただく。しかし、
保護司の場合には、おれはこんな犯罪を犯しているやつの面倒を見ているんだとは言えませんから、より自分自身が世の中の役に立っているんだということを強く思っている方じゃないと務まらない仕事なんですね。そしてまた、より神経を使う仕事だと
思います。
しかし、こういう話があります。ある市で、これは市の名前は挙げられませんけれども、市長が
保護司の方々と面会した。ところで
保護司って何やっている方ですかと聞いて、
保護司の方々が怒ったというんですね。当たり前です。
人間は、自分を褒めてもらいたくてやっているわけではないけれども、やはりそういう公務を実際にやっている方に対して、
一つは、社会的なレピュテーションというか評価をきちっと周りが、私
たちは常に感謝しているんですよという姿勢、そしてもう
一つは最低限の待遇というものがなければ、これはやり手がいなくなっちゃうんじゃないかなというふうに
思います。
聞くところによると、私の福岡市の弥生校区というところの方なんですけれども、そこから新潟へ行くのに旅費も出ない、そして、会ったら御飯も食べさせなきゃいけないけれども、実際にその
お金はやはり自腹になっちゃう、おれだったら我慢するけれども、この後、なり手がいるのかなという心配をしておられます。
そういった
意味で、私は、社会の重要な公務を行っている
保護司の位置づけと、そしてこれからの待遇、これについてぜひ改善をしていただきたいと思っているんですけれども、そのあたりについての御所見をお伺いしたいと
思います。