○和田
委員 民主党の和田隆志でございます。
民主党はもう四人目のバッターでございますので、ここらで法案に対する姿勢も示しながら、
質疑を進めさせていただきたいと思います。
塩谷大臣、我が党はこの法案の提出を受けまして何度か
会議を持ちましたけれども、今回、法案の提出
理由、
趣旨等については、おおむね非常に理解できるという結論でございます。しかし、これから先、ぜひ賛成していただくためにも、これから三十分間、ぜひ
大臣の前向きの御
答弁をいただいて、私どもも安心して
文部科学省にこの行政を任せられるよう感触を持った上で採決に臨みたいと思います。よろしく
お願いいたします。
それでは、さきに立たれました三人の我が党の同僚
委員の
質疑も参考にしながらちょっと進めてまいりたいと思いますが、まず、今回のこの
法改正の内容、目的等を拝見しました際、概括しまして、価値あるものが世の中に適正な対価をもって取引される環境を整えていくために一歩を記すんだというようなイメージを持って私自身は受け入れておる次第でございます。
先ほど来御
議論が何回も出ていますけれども、常識的に言って、着メロ、着うたが一曲四百円というのはだれが考えても高いというふうに、この
委員会室にいらっしゃるほとんど皆様方がお感じになることだと思います。では、それを本当に適正な対価でどのように取引していただくのが一番世の中で正しい姿なのかということを考えていくべきだろうという
趣旨から今回の法案提出に至られたものというふうに推測いたします。
実は、党内での
会議でも申し上げたんですが、私、今回この法案を自分で担当させていただくに当たりまして、やはり
国民の皆様方の御反応を聞かなきゃと思いまして、若い者が一番集まります渋谷に行ってまいったんです。何百人か聞いた上なんですけれども、今、ほとんど高校生以上大学生ぐらいの
方々が必ず一曲や二曲は着うたをダウンロードしていらっしゃる。しかし、その
方々に、一つ一つ携帯をこうやって見せていただきながら、このダウンロードは本当に適法なものか違法なものか知っているかというふうに尋ねると、ほとんどが、そんなもの知りませんよというふうにおっしゃるんですね。若い
方々です。
しかし、私自身も本当に不勉強でしたが、だんだんやるうちに、あ、これは海賊サイトだ、これは適正なサイトだというのがわかってくるんですけれども、これらについてそういった現にダウンロードしていらっしゃる
方々の意識を聞くと、違法でも適法でもいいじゃない、ダウンロードできるんだからというふうにおっしゃる若い
方々が多いんです。
私ども、今、与党
委員もあわせまして
皆さんで、
文部科学行政、つまり、子供の
教育という
観点に最も大きな重点を置いて審議しなければいけない場でございますが、私たちの社会を将来担ってくれる若い人たちが一つの道徳規範を持たないまま大人になっていくことに私自身は、その実際に若い
方々、二百人程度当たりましたが、当たっていて、すごく怖い感じがいたしました。
そういった意味で、やはりどの分野であっても、正しいことは正しい、間違っていることは間違っているというふうに私たちの将来を背負ってくれる若い人たちに
認識してほしいという
趣旨から、私は今回、この
法改正はいいことではないかというふうに感じております。
ただし、先ほど申し上げたとおり、四百円で一曲ダウンロードさせる世の中というのは、先ほどの
川内委員の御指摘にもあったとおり、我が国ぐらいのものです。これが適正な価格で取引されるためには、当然、
国民皆様が本当に価値あるものだと認めた上で、その価値に対して適正な対価を支払うという文化、意識を醸成することが一つの国の役割だろうというふうに考えておる次第でございます。
そこでなんですけれども、
大臣、今回いろいろ内容的にはございます。
障害者の
方々の
利用をどんどん促進する
条項を当然入れていただいて結構だと思いますし、また、本当に絶版となっているものがどういうふうに
著作物として取り扱われるのか、そういったものについての
規定も置いていただくことは結構でございます。
国会図書館でいろいろなデジタル化を図っていただくのも結構でございます。
一番
議論の
対象になっているのは、結局、先ほど来何回も出ているように、最初のもとが違法だというふうに知りながらそれをダウンロードする、もしくはそれを販売するといったことについての
規定を今回置こうとしているわけでございますが、こういった
規定を置くことは、最終的に
国民の皆様方の幅広い
利用を促進するために置く
規定だと私自身は解釈しております。
そこで、
大臣に御意向をお聞きしたいんでございますが、こういった
規定を置く以上は、一歩で終わるのではなくて、二歩、三歩と歩を進めていただいて、この
著作物を扱う業界におかれても、本当にそういうふうに違法と適法なものを切り分けた上では、適法なものの取引に対しては適正な価格をつける。四百円は普通常識外だと思いますが、そういったことを業界の方にも行政府のトップとして指導なさるべきではないかと思うんですが、
大臣、いかがでしょうか。