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川内委員 川内でございます。
委員長、
理事の
先生方の御許可をいただいて発言をさせていただく
機会をいただきましたことに、まず感謝を申し上げたいと思います。
私も、今の
石川議員の質問に引き続き、農協のあり方について、農水省そして農水
大臣と
議論をさせていただこうというふうに思っております。
農協の政治的な自由というものを私は否定いたしません。政治活動は自由であるべきだ、それはどんな人も政治活動は自由であるべきだというふうに思います。
他方で、政治的中立という言葉と政治的自由あるいは政治活動の自由という言葉は、その意味合いを異にするのだろうというふうに思っておりまして、人間というのは往々にして、余り一生懸命になり過ぎると、えてして行き過ぎた面が出てくるわけでございます。
最近の
農業を取り巻く状況が非常に厳しくなってきている、国際関係においてもWTO交渉で厳しい交渉をしていかなければならない、国内的には
農業の衰退を示す各種の指標が統計資料で次々と出てきている、そういう中で、農協幹部の皆様方がどのような活動をしていけばよいのか思い悩んでいらっしゃるというのは、私もわかります。だからこそ、みんなで
議論をしながら、
日本の
農業というものをどう成長、発展させていくのかということについて、真摯な、そして激しい
議論が必要なんだろうというふうに思いますし、そういう中にこの農協の政治活動のあり方というものもあるのではないかというふうに思うんですね。
実は、きのうの午後、私の
地元鹿児島の私の後援会事務所に、鹿児島県の
JA中央会の常務
理事さんと
農政課長さんが、テレビカメラを二台、記者さんを十名引き連れて押しかけていらっしゃって、参議院で農協法の
改正案が可決をされたことに抗議をする「民主党の農協法等
改正法案に関する抗議」と題する文書を置いていかれました。
実は、この常務
理事さんというのは、前の中央会の
農政部長で、民主党がこの間、鹿児島県の県産品、特産品である黒豚あるいは黒毛和牛についての
ブランド化に果たしてきた役割とか、あるいは米国産牛肉に対する民主党が果たしてきた役割をかねてより高く
評価をしていらっしゃる方で、多分、おまえ、抗議に行ってこいと
理事長なり会長から言われて、職務上、抗議文書を持っていらっしゃったんだろうと思うんですね。私は、そういう彼の、その常務
理事さんのきのう私の事務所にいらっしゃったときの胸中を察するにちょっと余りあるというか、やはりこういうところに農協の政治運動の問題というのがあるのではないかというふうに思うわけでございます。
例えば、鹿児島の農協の皆さん方の中で、
JAの職員の方が
JAの支店長さんから命ぜられて勤務時間中に、農協の融資先リストを持って特定政党の政治活動用のポスターを張らせてくれという依頼をして回っているという実態。実は、このことについては衆議院の財務金融
委員会で昨年の十月三十一日に私、質問をさせていただいて、金融庁からは「一般論として申し上げれば、御
指摘の行為というのが、あらかじめ本人の同意を得ないで、特定された
利用目的の達成に必要な範囲を超えて個人情報を取り扱った場合には、個人情報保護法及び同ガイドラインに抵触するものでございます」という答弁がございました。
そこで、改めてお伺いをいたしますけれ
ども、
JAバンクの支店長さんが、融資先リストを持って勤務時間中に
JAバンクが融資している融資先のお宅に行って、特定政党あるいは特定の政治家の政治活動用ポスターを張って回っている行為は、個人情報保護法違反に当たると思いますが、農水省の御見解を承りたいと思います。