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萩原委員 ということで、実は明確な答えになっています。これから
判断をさせていただくということ、そしてそのときに、
ガバナンス不足という言葉がありましたけれども、この
不足というのは、量的な面と恐らく質的な面、それを両方見るんだというふうに解してよろしゅうございますね。
はい。ということで結構でございます。そういう
観点からしっかりと
精査をした上で、よい
対応、
国民が理解できる御
対応をいただきますように、
総務省、副
大臣には心から
お願い申し上げておきます。
続いて、第三種
郵便なんですけれども、これは、昨日
厚生労働省の
方々とお
打ち合わせをしたときに、ほとんど
お答えができない種類の話らしいということがわかっているわけです。
我々が気にしておりますのは、この問題について、
新聞紙上等で
政治案件であったというようなことがたびたび言われて、そして一部の新聞には
野党の
先生方の
名前が二名ほど出ている、こういう状況であるわけですけれども、これは本当なのかどうかというところについてはやはり非常に大きな関心があるわけであります。
そこで、我々としては聞いてみたわけですけれども、実は、
平成十四年七月十六日の
閣僚会議の申し合わせ、これは当時政官の癒着の問題が随分
議論されて、そこで、いろいろな
政治家からの申し込みとか、あるいはプレッシャーというのですか、そういうものについては、
行政上の運用に違背する
可能性がある場合において、きちっと上司に
報告をしたり、その
記録をとっておけ、こういうことになっている。その
記録の保持には各省さまざまなレベルがあり、あるいは範囲があるんですけれども、恐らくどこかに
記録があったはずじゃないかということを聞きましたら、そういうものがあったとしても、挙げて検察に押収されておりますので何とも言えません、こういうようなお話があったわけであります。
そういうことで、なかなかこの問題は進むこともできにくい話でありますけれども、私としては、とにかく、この問題についてもある種の
不快感を
国民が持っている、
政治家としてぜひこれは襟を正していただく必要がある。そして殊に、これは
野党の
方々に
お願いでありますけれども、
野党の
方々の仲間の
方々が言われているわけですから、きちっとこの辺は追及をしていただいて、そうじゃないならないということを明らかにしていただきますように
お願いを申し上げておきたい、こんなふうに思う次第であります。(発言する者あり)そういう声もございます。
続きまして、統治の
問題そのものに入っていきたいと思っているんですけれども、昨日、この
原口先生の御
質問の
資料を拝見しておったときに、ちょっとした疑問が起こったわけであります。
といいますのは、昨日の
資料を見ますと、不祥事に対する
役員の
措置事例という紙がございましたね。この紙を拝見しておりますと、
持ち株会社である
日本郵政の
処分は
基本的になくて、いわゆる
保険会社であるとか
窓口会社であるとか、そういうところの
役員の
方々が、例えば減給をされたりいろいろな形で
処分をされているということがある。もちろん、
民営化法並びに各
関連法の
たてつけからいえば、そのとおりでいいのかななんということも思ったりしたんですけれども、本当にそれでいいのかな、
幾つかの
前提の中で
見方が違ってくるんじゃないかなという疑問があるわけであります。
実は、私もきのうまで、きのうというかおとといぐらいまで余り知らなかったんですけれども、
日本郵政グループの中に
グループ管理契約というものがあるらしいということであります。
そして、その
グループ管理契約というのは、例えば
日本郵政と
窓口会社が
契約をしている、あるいはその他の
関連会社も
契約をしていると思うんですけれども、
グループ内の
会社から
持ち株会社である
日本郵政が
経営管理料というものを
徴収し、その
徴収をした
経営管理料を恐らく
ベースにして、
業務の
執行全般について
報告徴収を行うとともに、
持ち株会社の
通常の
権限が法的に決まっていますけれども、
会社法上の
権限を越えて、例えば
執行役員の
選任等についても、あるいは解任についても、
事前承認というような形で
管理をしていく、こういう形になっているというふうに聞いております。
これはこのこと自身が決して悪いとかいいとかという話じゃないんですけれども、一方で我々は、私がばかだったかもしれないんですけれども、こういった
管理契約というものが
存在をしているということを
前提にきのうの
議論は聞けなかったんですね。つまり、
管理契約というものがあれば、いや、待てよ、この
管理契約に基づいて、
本社である
日本郵政の
責任がある
ケースとない
ケースがあるんじゃないかということを改めて吟味しないと、その
処分の
あり方というものが断定的には
決定できない。
つまり、
会社法だけ見ていると、
会社の、いわゆる
日本郵政じゃなくて
窓口会社の
責任というふうに断定的に見られるんだけれども、
グループ管理契約というものを通して見ると違ってくる。つまり、
ガバナンスのスタンダードがどうも二つある、ダブルとなっていて、その両方を見た上で
判断をしていかなければならない。こんなふうに見えてしようがないわけであります。
そして、その上で新たに申し上げると、先ほどから出ている
かんぽの問題とかあるいは簡保の不払い問題とか、こういった問題を今後
精査する上でも、この
グループ管理契約というものがあるんだという
認識のもとに
議論が進まなければならないと思います。
ちなみに、担当部長おられますけれども、御本人がこの問題を御
認識されたのが、もちろん
管理契約そのものがあるということは恐らく昔からわかっているんですけれども、
管理契約の中に例えば
かんぽの問題に絡む
部分があるとか、あるいは
博報堂エルグの問題に絡む
部分があるとか、そういう視点から見始めたのがこの五月からであるというふうにおっしゃっておられるとすれば、今後随分、問題の
処理の仕方に特別な色合いを持って考えなければいけないだろうと思いますし、そこはこの場をかりて、ぜひともそうあるように
郵政当局の
方々には
お願いをしたい。フルの
ガバナンスの体制というものを
前提に、それは表に出ているかどうかは別として、しっかりと検討をしていただくように、心を込めて
お願いを申し上げておきたいというふうに思う次第であります。
そして、同じような問題があり得るのは何かというと、例えば
日本郵政の
広報宣伝活動というものを見ますと、ある
特定の
会社、例えば
博報堂でありますけれども、
博報堂に
専属契約というのですか、これもある種の
バルク契約なのかと思います。
バルク契約が悪いとは言いませんけれども、そういう形で載っているんですけれども、これが、
低額郵便制度の悪用問題で
名前が取りざたされている
博報堂エルグの恐らく
関連会社であることは間違いないわけでありまして、そこに何かすっきりしないものが残ってきて、一体何でこんなことになったんだと。そして、何でこんなことになったんだというときに、この
管理契約を見ると、恐らくそれは御
本社、
西川社長のところまで上げての
判断でそういう選択が起こったのではないかということをどうも考えざるを得ない
契約になっているというところに問題がある。
さらに、最後の紙になりますけれども、これは別に悪いとは思わないんですけれども、
労働組合の、
JP労組ですけれども、
山口委員長さん、この方はいい方だと私は確信をしておりますけれども、
山口さんが今度、
異例の
措置なのかどうか知りませんけれども、「
異例 労組委員長を顧問に」、そして恐らく、聞いているところによれば、
監査役になるということになっている。
こういった
人事についても、この場合には
窓口会社の
人事としてやられているのではなくて、法的にも先ほどの
管理契約的にも
本社の
事前承認が要るわけですから、
本社と
関係を持ちながら
決定をされているというふうに見ざるを得ないわけであります。
そして、このことをどう考えるか。例えばこの
人事の問題について言うと、
西川社長が
現場重視ということで考えておられる、その
表現の一環であるというふうに見ることもできる。いろいろ
労組の
委員長との
関係は非常に緊密に持ってこられたということは仄聞をしていますけれども、それでは、広くすべての
労組の
方々、まあ、それは無理なんだけれども、その
代表になるようなイメージでこのことが
決定されているのか。
ぜひ今後の
日本郵政のためにも、例えば
特定郵便局の
方々がこの
山口さんを
監査役にすることによって我々の
現場の声を全部聞いてくれというような形でなったのか。それとも、ある種、現
経営陣の個人的な
利害の中で、あるいは
グループ的な
利害の中でやられたのか。
殊に、我々、ひがみがあるんですか、
JP労組は当然
民主党を
支持しておられると思いますけれども、そして
民主党の
方々が
西川社長は
辞任すべきだなんておっしゃる中で、こうしておけばうまくおさまるんじゃないかというようなことは、ないとは思いますけれども、まさか、そんなような
利害がこの背景にあったとしたら、これは大変妙なことになろうかと思うんです。
今申し上げたように、
ガバナンスの
あり方については、
ガバナンスの量の問題と加えて、裏面でつながっている、要するに、
持ち株会社が実は実質的にすべての
子会社関係のことを
管理、支配しているという
実質論というものを踏まえた上で、事の正否あるいは事の美しさ、汚さというものが理解をされなきゃいけないというふうに思うわけであります。
何か時間がなくなってしまっておりまして、
お答えをできる
部分はぜひとも
お答えをしていただきますように
お願いをして、
質問を終わります。ありがとうございました。