○田嶋(要)
委員 地方からそういう要請がある、形だけの要請もありましょうし、本当の
意味での要請の場合も僕もあると
思います。しかし、俗に言うそういった習慣が長く続けば、いつまでたっても依存される、依存するという
関係から抜け出せなくなってしまうのもこれまた事実ではないかな。発展途上国を支援する場合でもそういった
議論が経済学の世界ではあると聞いておりますが、やはりどこかで自立を考えていかなきゃいけない。
例えば、私の千葉県にも優秀な副知事の方が中央から来ております。個人では確かに優秀であります。しかし、こういった全国での習慣が、求めに応じているからいいんだよということでいつまでも続けていていいのか。やはりそれぞれの
地域にも優秀な人材はいるはずですし、しかし、当たり前のように中央官庁から一名副知事とかということになりますと、それはなかなか前例を崩すことが難しくなって、ひいては
地方分権といいながら中央集権が続く
一つの側面ではないかなというふうに私は思うわけであります。
一方、人材交流という御
指摘も昨日いただきました。私は、若干違和感を持つのは、本来、人材交流であればもうちょっと中堅どころ、若手、中堅の人材交流であれば、
地方自治体から中央官庁、中央官庁から
地方自治体、あるいは中央官庁から民間企業という形もあるし、その逆もある。それは、左右対称でありますし、育成という観点から非常に意義深いことであろうというふうに思っておりますが、何といっても会社でいえば副
社長のポストですね、そういうポストに中央官庁からいつまでも人を派遣していることが、先ほど
大臣もおっしゃった身近な
行政は
地方自治体にゆだねるという原則からすれば、ゆだねていないんじゃないかというふうに私には感じる。そして、傍証としては、民間企業の副
社長に中央官庁から派遣をすることはあるかと。そういうことは余り考えにくいなというふうに思っておるわけでございます。
そういうことを総合的に
思いますと、求めに応じているからこれは正当化できるんだということではなくて、やはり、この時代の流れの中で少しずつ人材を調達というんですか、人材を発掘するのも自分たちの頑張りが求められる、まさに財源、
権限を
地方に移していくのとセットで人も自前で育てていくということが私は本道であるべきだというふうに思っております。
そして、こういった習慣は、私は悪弊とは言いたくはありません、言いたくはありませんが、本当にこの分権の流れの中で、この間の千葉市長選の結果を見ても、民意は、中央から来た人がだんだん
地方のトップになっていくような流れというのはちょっと今の時代よろしくないんじゃないかという感覚を持っているわけですし、十八政令指定都市で千葉市が最後だったということを見ても、徐々に全国でそういう流れが起きているあかしだと
思います。
そういう
意味でも、こういった形が本当にこれからも続くのが私は
地方分権の時代に余りいいこととは思っておらないわけで、改めて
大臣から一言御意見をいただきたいと
思います。