○寺田(学)
委員 民主党の寺田です。
二十分の時間を使いまして、
衛星放送の受動受信について質問したいと思います。
ことしで三年連続同じことを取り上げるということで、しつこいんですが、正直、きのう
NHKの方から
説明を受けましたが、全く解決するおつもりがないんじゃないかなと思えるほどの態度に私は見受けられました。
一番最初、三年前にいわば問題提起をして、当時の菅
大臣が問題意識を持っていただいて、
総務省の中でも検討していただきました。昨年
質疑をしたときには、大西
理事が、二十
年度中にこの問題に対しての検討をしっかりと進めますという御答弁がありまして、きのうレクを受ける中でその検討結果が出てくると思いきや、いい解決方法がなかったので、今後ともこの問題は、問題としてはある程度認めるけれども、仕方がない問題なんです、逆に、寺田さん、何か解決策があるんですかということまで開き直られました。
この受動受信の問題、余りメジャーじゃないかもしれませんが、今まさしく質問がありましたけれども、地デジの進展によって、今、薄型
テレビが主ですけれども、地デジに
対応した
テレビの中にはほぼ確実に
衛星のチューナーが入っています。そして、集合住宅に入ると、地デジ
対応とともに、まさしくアンテナの方もBSが映る、
衛星放送が映るアンテナを共有電波として持っています。ですので、地デジの
対応のために
テレビを買いかえたら、
衛星が映ってしまうんです。
そうしたら、
NHK側は、
放送法にのっとって
衛星契約、毎月九百円以上払えというふうに言ってしまう。みずからがその
受信環境を求めなくとも、地デジのために
対応したら、
衛星放送を余分に払わなきゃいけないという状態が続いている。
そして、今のこの受動受信の
問題点を、
NHKの
受信料の徴収の方々が悪用されているケースがたくさんあるというふうな
報告を私は受けています。ちょっといろいろお話ししますけれども、押し売りないしは詐欺です。
押し売りのケースの一つですけれども、まず、
テレビのリモコンを持ってきてくださいと言うんです、がちゃっとあけて。それで、
テレビのリモコンがあると、ああ、ここにBSのボタンがありますね、あなた、映りますよ、払ってくださいということを言うそうです。ある程度お気持ちの強い方は、何だそんなことと言って断られる方もいるんでしょうけれども、いろいろ寄せられる話によると、物すごく高圧的に言われて、いや、町内会も全部払っているんだ、このマンション全体が払っているんだということを言われて、結局のところ契約してしまうというケースが、インターネット上でも私のところでも、たくさん議論されていますし、御
報告を受けました。
実際、受動受信という形で、地デジの
テレビに買いかえられて、アンテナ自体が共有電波でBSが映る
環境になってしまった人は、まさしくこの受動受信の問題として払う払わないという話がありますけれども、そもそも映らないような
環境にあるにもかかわらず、
NHK側が、今この建物は
衛星が映るような
環境にアンテナ的にはなっているから払ってくれという話もあるんです。
まさしく最近の話ですけれども、二〇〇九年、ある方ですけれども、いきなり来て、おたくの
テレビは薄型ですか、ブラウン管形式ですかと言うそうです。リモコンスイッチが一から十五までありますよね、
皆さん、見た見ていないという押し問答になりますので、ボタンのある方は
皆さんBSの契約をしていただくことになりますと。実際、この家の方はどうかといえば、BSを見ておりませんし、現に砂あらし状態で映りませんということを言ったら、
NHKのその徴収員の方がかなり威圧的に、おたく様の
地域は共同アンテナで、今はとめているので映らないようにしているが、映るようになってしまうので、見る見ないにかかわらず支払いをしなければならないというふうに言ってきて、かなり押し問答をしたあげく、帰り際に玄関先に置いてある置物をけって帰っていった、怖いと。一生懸命断ったからいいんでしょうけれども、やはり、この映らないにもかかわらず受信契約をさせるケースは多発していまして、詐欺ですよね。
引っ越しをしたらBS受信設備のあるマンションだった、ただ、
テレビが旧型で、リモコンにはBSボタンがない。そうしたら、集金人が来まして、ここはBS受信ができるマンションですと。御本人としては、うちは見られないと思うんですけれどもと返答して、一たんはわかったと言って帰ってくれたそうです。ただ、半年たって別の集金人が来て、以前にも別の者が来たと思いますが、契約変更の確認がとれていません、何度も来る、これからも来ますよという口
ぶりから、払わなければならないと思ってサインをしてしまった。実際のところ、どのボタンを押してもBSは当然映りません。詐欺ですよ、こんなのは。
一番ひどいのは、具体的に名前もつけられて寄せられているんですけれども、あるところに
NHKの方がいらっしゃって、BS
放送を契約してくださいと言ってきた。ただ、訪ねてきたところは当時不在だったみたいで、同じビルの上にある別
世帯の、その方のお母さんのところに行って、お母さんを呼びつけて、下の階のおたくの娘さん
世帯のBS契約をしてほしいと。七十八歳のお母さんだったそうですけれども、建物にアンテナがあるから
衛星契約に変更しなければならないんです、娘さんの現在の契約が間違っているので正しく直しましょうと話して、それで結局、名義人でもないにもかかわらず代理で判こを押させて、その後、契約者本人への確認も一切ない。もちろん、契約者の住居には
衛星放送を受信する機器はない。このことを激しく
NHKに抗議したそうなんですけれども、まず、別
世帯だとは思わなかった、同一
世帯と判断して代筆してもらった契約だから有効なんだ、七十八歳の老人でも
衛星設備が何であるか十分な
理解ができているはずだから契約は有効だ、そういうことまで言っているわけですよ。
今後ますます、地デジの話が、時を追うごとにみんな買いかえよう、買いかえようという中で、BS
放送をみずから見られる
環境にしようと思わなくとも、勝手にBS
放送が見られる
環境はふえていくわけですよ。この問題を整理しない限り、押し売りなのか詐欺なのか、そういうことが横行することになるわけです。
今お話ししたのは、すべてここ一年、そしてことしの問題です。きのう部長に御
説明いただきましたけれども、そんなことありますか、あるのならどこの局でやっているところでしょうか、教えてください、私どもが
調査したときにはそういうのは一切ありませんでしたと言っているわけですよ。けれども、現にこういうようなことがインターネットの中で、困っていると寄せられているわけですね。
この受動受信の問題、三年目になりましたけれども、いいかげん解決していただきたいというふうに思います。解決できないのであれば、BS
放送に関して、私はそういうようなつもりはないという方には
受信料を払っていただかなくてもいいように、問題解決するまでは当然するべきだと思うんです。現場では、ある
意味、押し売り、詐欺が横行しています。
大臣、この問題にどう対処されますか。