○大畠
委員 民主党の大畠章宏でございます。
この
委員会に付託されております
二つの
法律案、
金融商品取引法の一部を改正する
法律案、そして
資金決済に関する
法律案等について
質問をさせていただきます。
この
法律案の趣旨は、日本の現在の
金融危機を発端とした
経済の
混乱というものを受けて、今日のさまざまな分野において何とか対策をしようというその
一つとして、この
金融商品取引法の一部を改正する
法案等も提出されたものと思います。
実は、きのうの
新聞を見せていただきましたら、ちょっと気になる記事がございました。これは
金融とは全く別な次元かもしれませんが、
一つは、北海道の旭川市でお母さんと子供二人が無理心中をしたのではないかという記事が出ていました。通信制高校三年生の長男の方の病気というものを、入退院を繰り返していたということですが、疲れたと日ごろ話していたそうでありますけれども、そういうことから、病気を苦にした無理心中ではないかという記事。
それから、七十三歳の方については、首を絞められていた痕跡があり、十日間ほどのけがで済んだということでありますが、その奥さんが行方がわからなくなっていまして、その方は市内の池で浮いていた、いわゆる入水自殺されたんじゃないかというような感じでございますが、
大臣、こんな記事が最近非常に多いんです。
私もヨーロッパ諸国の国
会議員とも論議をすることがございますが、国というもの、あるいは政治というものは一体何のために存在しているのかということがどうも日本の国の中ではわからなくなってきている。
私、一言で言いますと、政治というのは国民の生命財産を守る最大のセーフティーネットでなければならないんですが、それがどうも
機能不全に入っている。こういうことから、高校三年生の病気がちな長男の将来を悲観してお母さんが無理心中を図るとか、あるいは、御主人、七十三歳の寝たきりの方の介護に疲れて奥さんがだんなさんの首を絞めて、そして本人も入水自殺をする、こういう事例が最近多くなってきているわけです。
私たちも
金融問題について論議をしておりますけれども、何か根本のところが壊れ始めている。これをやらずして、
金融でADRも大変大事な話でありますけれども、どこか全体的に日本の政治というものの構造が壊れてきていて、国民の不安というのが増している。
一九九八年の日本における
金融危機を発端として、三万五千人ぐらいの方々の自殺というのも相変わらず続いておりますし、医師不足、患者のたらい回し、あるいは鉄道の飛び込み自殺というのもよく耳にしますし、小児科の過労死、小児科のお医者さんが少人数になっていますから、そこに患者さんが集中して過労死をする話ですとか、こういうものが非常に私たちの身近に起こり始めています。
私も今地元に住んでおりまして、相談事といいますと、両親をいろいろ面倒を見ているんだけれども、病院に入院しても三カ月で出てほしいと言われた、そしてどこに行ったらいいかわからない、どこか適切な病院はありませんかという相談事が非常にふえているんです。
私は、
与謝野大臣、今こうやって見ると、日本の政治の方向性というのがどこかでずれてしまったんですね。勢いのいい、あるいはアメリカ並みの生き生きとした
経済社会をつくろうという小泉改革の
一つの流れがありましたが、どこかで、国民というもの、あるいは、国民が地域の方で本当にまじめに実直に生きているわけですよ。その方々の実態というものをほとんど顧みることなく、何かある姿の方に進んでしまって今日のような社会
状況になってしまったと思います。
与謝野大臣は時折、これまでの歩んできた自由民主党の政治そのもの、あるいは政策そのものについては、反省すべきものは反省して新たな方向性を見出さなきゃならない、こういう発言もされているところでありますが、改めて
与謝野大臣の、今日の日本の社会の現状を見て、何がどう間違っていたのか、そして
与謝野大臣としては、平成二十一年度予算編成は終わっておりますけれども、どういうことを視点として政治をこれから行おうとしておられるのか、この件について改めて見解をお伺いしたいと思います。