○下条
委員 ありがとうございます。
政治ですから、アメリカと日本の関係もありますし、そこに防衛も入ってきます。ただ、次の課題に出てくるんですけれども、日本が相当しりぬぐいしているんですよ、私に言わせてもらうと。だから、
大臣も相当海外経験もおありなので
思いますけれども、やはり日本という国は、そろそろこのお人よしシリーズをもうちょっとノーと言えるような日本
政府にしないと、それには実を言うと政権の安定ということも必要だと思うんですけれども、そういう
意味では早いところ解散して、どういう
内閣になるか知りませんが、私は民主党がそんなに大勝ちするとも思えないし、自民党が大負けするとも思えないし、わからないです、拮抗するかもしれないですから。そういうせいでもって、安定した
内閣にすべきじゃないかなという持論を持っています。
ただ、今、
大臣おっしゃっていただいたのでそういう決意でぜひ、恐らくですが、IMFのときと同じでちょっとやれと。だって
大臣、IMFも日本だけですよ、金を出したのは。ほかの国は、中国なんて交渉にしか使いませんから、金を出すのは。一元も出さない。日本だけは中川さんが調印しちゃいましたけれどもね、あの件で少し陰に隠れちゃっていますけれども。そういうことがあって、非常に私は、もうちょっと延ばしていいんじゃないかなという感じがしたし、もうちょっと交渉の中ではいと言ってもいいのかなという気もしましたけれども、これは
政府がおやりですから、もうこれ以上申し上げません。
ぜひ今言ったように、来ても、いや、うちはこれだけあるんだ、これだけ国の、国民の財産が失われているんだぞ、もうこれは勘弁してくれというふうに断っていただく方が、私は、アメリカのトレジャリービル引き受けについては安定した日本の対応ができるんじゃないかというふうに提言しておきます。
次は、農林中金の問題であります。
これは私も昨年いろいろ
お話しさせていただいた中で、これも非常に評価損が多く来ている。例えば、外債等を含めて物すごく大きな部分を運用に回している。八十兆のうち六十兆を運用に回して、そのうちの半分近くが外債物、外国物でやっている。そこにいろいろな部分のミスが生じているということだと思うんですね。
例えば、東洋
経済の三月七日号のスペシャルレポートに、農協さんと漁協さんから総額一兆九千億の
増資を農中さんが集めていると。昨年の九月末で一兆六千億の含み損を抱えた農林中金さんは、
増資でこの決算を乗り切るんじゃないかということに対して、身内
増資で損穴埋め、やめられない国際運用というふうに出ていました。それから、決算書上の証券化商品の区分、決算バランスシートの区分を満期保有
目的の債券に変更してしまう。満期保有
目的の債券に変更して評価損の計上を回避するというふうに書かれておりました。これは、実を言うと、会計法上も許されるところではある、要するに隠してしまうということだと思うんですね。
そこで、私は海外が農中についてどういうふうに見ているかをちょっと調べてみました。
例えば、
大臣御存じのスタンダード・アンド・プアーズがありますね、格付で有名な。たとえ一兆九千億の
増資があっても、農協などの身内からの
増資では、系統グループ内の全体で見れば資本のつけかえにすぎないというふうにスタンダード・アンド・プアーズは
指摘しています。
それから、
大臣も御存じの
金融情報配信会社のブルームバーグ、これは物すごい、今こんな感じで伸びているところですけれども、そこには「揺らぐ「農林系
金融」システム、アジア最大の巨額損失、農家に影響も」という記事になっている。そこにはもう一つさらに、百年に一度と言われる大不況なのにもかかわらず、アジア最大の損失を出していて、日本で農業や漁業に携わる人からお金を預かる農林中金が八千二百億円の巨額損失をしている、第一次産業を支える農林系統
金融システムが今大きく揺らいじゃっている、こういうふうにブルームバーグで配信されちゃっているんですよ、全世界に。
私は、何を言いたいかというと、要は、いろいろな農林漁業に一生懸命携わっている方がいて、農協と県信、そこの余剰
資金を農中さんに集めて運用する。その
金額が、一億とか百億じゃなくて何十兆、六十兆ぐらいですね。約四分の一ぐらいが貸し金に使っているわけですから、残りの六十兆は運用にしている。私は、去年もこの
委員会で申し上げたのは、余りにも運用に関して、失礼な言い方ですけれども、やはりちょっと素人の方も多くいらっしゃるような感じがしています。そんなことを言うと、失礼だなと言うかもしれないけれども、現実は結果ですから。
この体質を直すには、一つは、その運用部分のプロ集団を農中さんへやはり
金融庁とか農林省の方から指示すべきだと僕は思うんですけれども、もう一つは、やはり体質的な問題があるんだと思うんですね。
大臣御存じだと
思いますけれども、県信さんとか農協さんが農家から集めた預金を運用できないわけですよ、貸し金がないから。例えば百万円入れたら、それに〇・一パーつけるんだったら、人件費入れて〇・三とか〇・五とか一パーで貸さなければプラマイ・マイナスになるじゃないですか。その部分のマイナス部分を農中さんが〇・八%報奨金で補って、それで維持しているというのが現状です。
ところが、問題はそこだと思うんです。それはいいけれども、〇・八%をキープするために農中さんで高い運用をしなきゃいけなくなっちゃったわけですよ。そこに僕は問題があると思うんです。問題というのは、高い運用をするためには、金利がよくてみんなが食らいついているところにどんどん行っちゃう。したがって、まだ表に出ていませんけれどもどかんという損失が、こうやってうたわれちゃっているわけです、世界配信の中に。農中の、アジア最大の損失になっちゃっている。
そこで、まず一つは、体質的な問題なんですが、その報奨金、奨励金というんですか、今〇・八パーですけれども、これを今のままの中で〇・八パーというものを引き続き奨励金として四年間維持するという話が私のところに来ていますが、ここはどうなのか、まず
お話をいただきたいと
思います。農林省の方ですね、
お願いします。