○
松野(頼)
委員 どうもありがとうございます。
それでは、本論であります
関税定率法、関税関連をちょっと伺いたいと思います。
お配りをした
資料の五、こういう表があるんですけれども、この
資料の五をごらんください。これも私、今回、随分おもしろいなと思って勉強になったんですが、
農業の、米、小麦、大麦、脱脂粉乳、バター、砂糖、コーンスターチ用トウモロコシ、この約七、八品目に関して、要は関税と別に輸入のときにかかっている調整金、差益金というのが実はあるんですね。
例えば小麦であれば、WTO協定の関税としては無税なんですけれども、調整金、輸入差益金というもので、上限四十五・二円というのを決めて取っているんです。例えばバターであれば、関税三五%なんですけれども、それ以外に輸入差益金、一キロ八百六円というのを徴収しているんですね。
関税にも、内外価格差を是正して
国内生産者を保護するという面があります。それと、徴税という二つの側面があるんです。ただ、この調整金なり輸入差益金というものを取って、やはりそれが
国内の内外価格差の是正にもなっているということがあるんですけれども、私はそもそも、本来関税の部分を多くして、若干価格の上下がある分は調整金というのをつくることはやぶさかではないんですけれども、一たん一般会計に入れて、
国内産業育成という観点であればそれはそれで当然必要なことでありますから、
生産者は大事でありますから、そこへの補助金や交付金が必要ならば一般会計で予算要求をするのが筋ではないかというふうに実は思っているところなんですね。
それで、
一つ、バターを例に挙げて質問をしたいと思うんですけれども、バターというのは、こういうことでなっているんだなというふうに思うんですが、約九割は
国内生産であります。一割が、以前米のときに、米であればWTOのミニマムアクセス、バターだとカレントアクセスという、要は、これだけ最低量は、十三万七千トンは
日本が買いなさいよ、必ず買わなければいけないといういわゆるミニマムアクセスの数量が決まっているんですね。
それで、どうやって買っているのかと思いましたら、例えば海外の相場、一番安いときがトン二千ドルと言われているんですけれども、高いときだとトン五千ドル、それは相場がありますから若干変動する。それに、通関手数料、
あと三五%の関税、商社の手数料、保管料、検査料等々をパッケージにして商社が入札をする。それを今度、入札をした金額に対して、一たん国が買って、国が
国内に売り払う。そうすると、例えばトン三千円であれば、一キロ約二、三百円の利益というものが、いわゆる畜産振興機構が利益をとるというような制度。その利益を、畜産振興機構が
国内生産者に対して生産振興ということで与えているという、非常に複雑な制度に実はなっているんですね。
農水省に伺いたいんですけれども、バターであればバターの輸入差益、この機構が取る二百円、三百円というものに対して、どういう根拠法があってこの
お金を徴収しているのか、お答えいただけないでしょうか。