○階
委員 資料の二ページ目をごらんになっていただきたいんですけれども、今後、
国民負担を上げていかなくてはいけないだろうというような
議論もあるわけです。そういった中で、この資料の上の方に
国民負担率の国際比較ということで、これは
財務省の方でつくられる資料です。
よく
財務省の説明では、
日本というのは、イギリスとかドイツとか、もちろんスウェーデンとかと比べて
国民負担率は少ないんだというふうに言っておりますけれども、これは何をもとに少ないかといいますと、この数式にもあるとおり、
国民負担率とは租税の負担率と社会保障の負担率だと。結局、ここで
考えているのは、出ていくお金のことは
考えているんだけれども、当然、社会保障で給付もあるわけです。給付を
考えれば、その給付で戻ってきた
部分は、
国民の負担としてカウントしなくていいんじゃないかなというふうに私は思います。
先日、ちょうど予算
委員会の公聴会が行われました。その中で、公述人の方で住江さんという全国保団連の方が来られていまして、その方が説明されていた中で、要するに下のグラフのようなことをおっしゃっていたわけです。
つまり、
日本というのは、負担したものの中で給付として戻ってくる分が、下のグラフにあるとおり四一・六%なんだ、一方で、スウェーデンなんというのは七五・六%なんだと。ドイツ、イギリスとかありますけれども、そういうことをおっしゃっていました。こちらの
指標もちゃんと見なくちゃいけないですよということをおっしゃっていたわけです。
私も、それはそのとおりだと思いまして、私が
考えるに、
国民負担率というのを
考える場合に、単に出ていく金額が多いか少ないかという
議論じゃなくて、出ていく金額のうち給付として戻ってこない、純粋にネットアウトしている
部分、これを負担として
考えるべきじゃないかというふうに思ったわけです。
それで、何を計算したかといいますと、例えば上の表で、スウェーデン、
国民負担率七〇・七%とあります。しかるに、下の表でスウェーデンは、給付として戻ってくる割合が七五・六%なんだということですから、一〇〇引く七五・六で二四・四という
数字が、戻ってこない、つまりネットアウトしている
数字だ。だから、二四・四とさっきの七〇・七を掛け合わせた
数字、これが実質的な
国民負担率じゃないかというふうに思うわけです。
こういう掛け算、上の表の七〇・七と下の表のネットアウトする割合、スウェーデンでいうと二四・四、こういう掛け算をやっていくと実質的な
国民負担率、これは年次がまちまちなので、そこはちょっと差し引いて
考えていただきたいんですが、例えばスウェーデン、掛け算すると実質的な
国民負担率は一七・三%になります。ドイツでいいますと二一・四、イギリスでいうと一九・八。
日本はどうなのかというと、二三・四なんですよ。実は、そういうふうな観点で見ると、
日本というのは
国民負担が高いということなんですね。
今申し上げた
数字は、あくまで
試算したものだし、直近の
数字でもないので変わっているかもしれないんですが、我々が
議論する中で、こういう
考え方で
国民負担率の高い低いを
議論しないと、ミスリーディングじゃないかなというふうに思いますけれども、今の御説明と申し上げた点について、何かお
考えはありますでしょうか。