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馬淵委員 コストの
お話をされましたが、私は、まずはこの
国総研の
検討報告書の中身について
お尋ねをしております。
今、実はもう
一つ重要なことをおっしゃいました。受益者の
負担によるということであります。これは
麻生総理も同じことをおっしゃっておりましたね。そして、
金子大臣も
予算委員会で同様の発言をされておりました。四十兆、四十兆とおっしゃいますが、もう既に、
平成二十年度末、三十五兆円です。この債務の償還についての
お話であると思いますが、受益者
負担というのは、もう既に御党の
議論の中ではなくなったんですよ。このことについては、私は
確認をさせていただきたいと思います。
ことしの二月二十日の財務金融
委員会、ここで古本議員が、いわゆる暫定税率について、揮発油税も含めてこの税のことについて
議論をされました。そこで与謝野
大臣が、いわゆる特定財源の考え方についての
お話をされました。
「
道路の特定財源の一般財源化をしようという
議論はそもそもどこから起きたかというと、入ってくるお金の分だけ全部
道路をつくっちゃおう、そういう考え方をやめようと。」このように与謝野
大臣が語られています。そして、「この
道路は必要かどうかということを一本ずつ精査していって必要な
道路をつくろうということで、入ってくるお金によって決まるんじゃなくて、必要性によって
道路を建設しようという考え方に変わったんだと思います。」と。
「そこで、受益者
負担だと言って」、ここは暫定税率の話等をされていますから、「本税プラス暫定税率を取っていたのに、暫定税率を残しておいたのはひどいじゃないかという
議論は、自民党の中にも物すごくたくさんあったわけです。これはやはり、こういう
財政が非常に厳しい折であるし、今までも
道路財源は
道路に接続する
部分の安全性に関する施設とかいろいろなものに使ってきました、これはまげて、お台所が苦しいので、暫定税率をそのまま維持させていただきたいということで、受益と
負担の
議論は実はそのときから消えているわけでございます。」と。
つまり、この
道路行政の中で、私が申し上げたいのは、それこそ
田中角栄さんがつくられてきたこの特措法を初め、まさに本法案の
議論の中身でありますが、受益と
負担ということは、ある意味
道路行政の金科玉条のような、教典のような形で示されてきた。もちろん、高度経済成長のときに
道路を整備する上においては必要であったかもしれません。この暫定税率もしかり、あるいは先ほどの
有料道路の問題もそうなんです。受益者が
負担をするということで、
国民からお金を集めるということを、ある意味、特定の方々から得るということのその理屈づけとして使ってこられた。
しかし、これはもう崩れた、もうこれはなくなったんだと、与謝野
大臣は二月二十日の
答弁でもはっきりとおっしゃっているんですね。それで古本
委員が、「ちょっと聞こえにくかったんですが、受益と
負担の
議論は、御党の中でもうそのときから消えた、こういうことでいいんですか。」と聞くと、与謝野国務
大臣は、「受益と
負担の関係は、そのときから消えたということです。」と明確に答えられています。
そして一方、今回のこの
高速道路施策に関して。三割
引きなんですよ。押しなべて三割
引きの
政策を実行するに当たり、これは受益者の
負担ではない、税の投入なんですね。少なくとも、広く
国民が拠出するお金からこれを投入するということが二次補正で決まったわけでありますから。このことを考えると、
金子大臣、先ほ
ども受益と
負担の関係とおっしゃるけれ
ども、コストの話とかをされるときに、受益と
負担の関係があるからと言って、
有料道路の
部分は残さなきゃいけないんだ、どうするんだというふうに
お話しされるけれ
ども、既に税の投入は決定され、今日まで行っているんです。
私
どもが申し上げているのは、広く
国民にネットワークとしての
道路のインフラを享受していただくためには、広く
国民に
負担をしていただくということも
一つの考え方ではないかということを申し上げているんです。
結局、お金なしで
道路がつくれるわけでもありません。設備がつくれるわけでもありません。だれかが
負担する。それを、今日までは、受益者
負担という名のもとに特定の方々にお願いをしてきたという言い方をしてきました。しかし、もうそれは崩れてきたんです。もう既にこの暫定税率の話でもしかり、この
高速道路の
割引施策でもしかり。受益と
負担の関係ということは、もはやこれを強弁することはできない
状況を既に
政府は実行されている。
私が申し上げたいのは、
大臣の御
答弁の中でそのことを殊さらに言われると、これは今やろうとしている
政策について矛盾が生じますよということなんですよ。これはお答えは結構です。しかし、受益と
負担の関係はもうないんだということを与謝野
大臣も明言されているように、既にこのような形で
割引政策が実行されているということを考えれば、私は、ここは大きく違うんだということを申し上げておきたいというふうに思います。
そして、きょうの
議論は……(
金子国務大臣「
委員長」と呼ぶ)結構です、私はこのことを質問しているんじゃありませんから。私の話をまず聞いていただかなきゃいかぬです。
大臣、質問したことに対して御
答弁いただきたい。(
金子国務大臣「いやいや、言いっ放しは困るよ」と呼ぶ)私は、だから、質問したことについてお答えいただきたいと。
大臣、まず私の話を聞いてください。私は、だから、この問題についてはきちんと
議論をしていきましょうということを申し上げているわけであります。
そこで、私としては、この問題意識として、何度も申し上げるように、なかなか
提出されなかったこの十割
引き施策、さらには、さまざまなコストの面という
お話もありましたが、これも
予算委員会の中で
議論がありました。
高速道路が渋滞するじゃないか、それは大変迷惑をかけるじゃないか、こういう
意見がございました。そこで、これについても
お尋ねをします。
大臣、先に私の今
お話し申し上げたことに対しての御
答弁なり何か御
意見があるのであれば、手短にそこだけお願いしますね。