○鈴木(宗)
委員 まあ不毛のやりとりですけれども、
大臣、検察が正しければ釈放しなかったでしょう。釈放したこと自体、検察の負けじゃないですか。
皆さん方、どうですか、菅家さんの情報を聞いたり、すべて総合的に判断して。私の言っていることと
大臣の言っていること、どっちが正確ですか。
検察だって神様じゃないんですよ。間違うときもあるでしょう。そういうときは率直におわびをするのが人間じゃないでしょうか。しかも、データ的にすべての面から見て検察がギブアップしたから釈放したじゃないですか。検察が少しでも分がいいと思ったならば、何で釈放しますか。そうですね。法務
大臣、何でこだわるんですか。釈放しておいて、しかも十八年間拘束された人の身になってくださいよ。人間かと思いますよ。
森
大臣、菅家さんが釈放されたときの記者会見で、検察は絶対許さないと言っているじゃないですか。その言葉の重みを何で真摯に受けとめないんですか。法務
大臣として私は部下を信じてきたけれども、その部下とても過ちだとか判断違いがあったかもしれない、まだ最終最後の結論は出ていないけれども、現時点では菅家さんに多大な迷惑をかけた、相済まないという一言ぐらいあって当然じゃないんですか。それが捜査にも、これから何の審理に
影響を与えるんですか。
法務
大臣、人間としての対応が今求められているんですよ。あなた、菅家さんの立場になってみなさいよ。十八年、どう思いますか。なぜそのことを、役人の言いなりのような頭づくりなんですか。あなたらしくないですよ。私は、もっとしっかり人間としての見識を述べていただきたいなと思います。
もう時間がありませんから、
大臣、飯塚事件、久間さん、この方も同じケースですね、DNA鑑定も。そして、これは死後再審すると弁護団は言っていますよ。
可能性として、菅家さんと同じ結論が出る
可能性はあると私は思います。
ところが、法務
大臣はもう死刑の決裁をしてしまって、久間さんは去年亡くなってしまったですよ。少なくとも、本人は一審から一貫して無罪と言っている、しかも再審請求をしている。そういうとき、死刑の決裁をするのは、人の命にかかわる問題として極めて、私はもっと時間をかけるなり幅を持っていいと思うんですよ。
今回の菅家さんだって、もし死刑判決が出ていて死刑執行されたらどうしますか、皆さん。しかも、飯塚事件の久間さんは、死刑執行、百一人中六十何番目じゃなかったかな、ランクは低いんですよ。先駆けて死刑執行されているんですよ。それも森
大臣は粛々とと言っている。
事務方から上がってきたものに決裁している。法務
大臣、この飯塚の件についても、判決順位というのは百人中六十一番目ですか、先の人を飛び越えてしている。
しかも、今回のケースとやはり同じ手法なんですね、このDNAのやり方も。また同じく、別の民間の医学部の先生方の判定では一致していないんですよ。ですから再審請求をすると言っていますね。
法務
大臣、私はやはり、法務
大臣の立場としても、事命にかかわる、あるいは本当の意味での真実を明らかにするにも、何ぼ時間をかけてもきちっと要求なり言い分を聞いて最終判断をするというのが大事だと思うんです。
大臣、飯塚事件についても、もし今回と同じ、菅家さんのような鑑定結果が出た場合、あなたは殺人者と同じになりますよ。この重みを私は
考えてもらいたい。ただ上がってきたものに判こを押すというのは、私は逆に、政治家、法務
大臣としての見識に欠けると思いますよ。ぜひともここら辺は慎重にやってもらいたい、私はこれは強くお願いします。
同時に、もう時間がありませんから、
大臣、こういった問題でやはり一番は可視化ですよ。今回の菅家さんでも、ぶん殴られた、けっ飛ばされた、十三時間もやられた、だからもう自暴自棄で、やってしまったと言ってしまったと言っているんです。
きょう、皆さん方のところに私は資料を配っていますけれども、私を調べた水野谷という検事が、刑事
局長、今、水野谷さんはまだ東京高検ですかな、刑事部長か何かやっているのかな。この水野谷さんは私にこう言いました。先生、バッジを外しなさい、政治家をやめなさいと言うんですよ。神経戦をかけてきますよ。あと、東京特捜部長をやった井内さん。この人は、村上正邦さんを調べたとき、おまえたちが森のばかを総理にした、あんなばかを総理にするからだめなんだと言って、あの村上さんを、一特捜部長、後の部長で当時の副部長ですね、井内さんが言うんですよ、皆さん。
我々にも平気でそう言う者が、一般の人に面と向かってやる場合、もっと乱暴だと思いますよ。そういったことを
考えるときに、冤罪が起きるんです。だから私のときも、やまりんというので東京高裁で採用された文書ですよ。吉田正喜というのは、今たまたま西松事件をやっている検事ですよ。これが、政治家に金を持ってくるのはお願いかお礼しかない、どっちだと言って誘導している。
それで、皆さん、証人尋問で呼ぶとき、四日前から東京地検に呼ばれて、QアンドAなんですよ。検事はこういうのをつくるんです、QアンドA。こういうことを聞くからこう答えろ、大事な部分は線を引いて、こういうところはしっかり覚えておけと。この山田さんも四日前から呼ばれている。これはちゃんと東京高等裁判所第六刑事部で採用された文書ですから。
皆さん、これが捜査の実態なんです。だから、これは
与党、野党なく、可視化をしなければ冤罪はなくなりませんよ。
あるいは島田事件、私の裁判をやっている島田さんで、夫の話ですが、検察官はあらかじめ文章をつくっていて、その表現
内容が夫の
認識と違うと言っても受け入れてくれず、どのように対応したらいいか困っているということでしたと。これがやり方なんですよ。これは
与党、野党を問わず、ねらわれたら終わりですよ、つくられますから。そしてリークして世論誘導しますから。
この中にも私の
質問をした人がいますけれども、ムネオハウスでも三井物産のディーゼル発電でも、あるいはアフリカのODAでも、何も事件になっていませんよ。全く
国会で話題にならぬことで、何かせぬといかぬということで検察がやってきたのがやまりん事件なんという、四年前の話です。賄賂に領収書を書きますか、皆さん。ばかもいいかげんにしてくれという話で、それでも権力側はやってきますよ。世論を誘導して、鈴木はヒールだ、とんでもないやつだとなれば、ねらわれたら終わりですよ。
私は、今回の小沢さんも同じ流れだと思っています。結果的に小沢さんの件がどうなったかということを、皆さん、
考えてみてくださいよ。
私は、可視化は絶対必要だと思うんです。森
大臣、これは公平に見て、今回のこの菅家さんの件を見ても強制自白なんですから。可視化することで少しでも冤罪がなくなるんです。そして、法務
大臣、よく信頼性が云々なんて言いますけれども、淡々と正直に事情聴取すればいいんですよ。
皆さん、ぜひともわかってほしいのは、被疑者、容疑者よりも、証人だとか
参考人になる人が大事です。可視化しなければ、この人たちは、罪にならない、おまえたちは何を言っても心配ないと言われたら、検察も、さっき言ったようにつくられた調書でいく。ところが、その調書が裁判では、裁判所が有効性を、比重を置けば、どうにもならない結果なんですよ。
これは
与党、野党の話じゃないんです。特に
与党の先生方、職務権限だとかいろいろありますからね、行政指導の権限がありますからね、ねらわれたら終わりですよ。
参議院では可視化は通ったけれども、衆議院ではつるされたままである。ここはぜひとも、与野党抜きにして、
国民の目線で、真の公正公平の上からも私はこの可視化をやるべきだと。ぜひとも
大臣、その決意をお聞かせいただきたいと思います。