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後藤(斎)
委員 実は私、ミツバチが
輸入されているとはつい最近まで知りませんでした。少なくとも、私が子供だったころというともう三、四十年前ですけれども、ミツバチというのは、今の時期でいえば、菜の花やレンゲからみつをとっていた、当然交配用もあったんですが。
お話を聞くと、もともとこのミツバチは、要するに今まで手でやっていた授粉の作業みたいなものを省力化するために導入したというふうなことも言われているようなんです。ですから、例えば
一つの農家のハウスから、そこで授粉が終わったら次のハウスにミツバチを持っていって、そういうローテーションみたいなこともやられているようなんです。
私、これはぜひ要望だけで、もう時間がないから結構なんですが、別に私はミツバチだけを特記して話をしているのではありませんで、やはり今回の
化学物質というものがこれからどういうふうに影響を与えるかというのは、例えば先ほど副
大臣に
お答えをいただいた、一番
リスクが高いであろうみたいなものから当然
評価の作業をしていただくんですが、そうではないものにも影響を与える可能性があるということなんです。
それと、例えば現在
化審法の対象になっていても、実際農薬取り締まりの方では、もう既に農薬として
登録されていないにもかかわらずまだ何か対象物として対応する、何かその辺の整合性というのをもっときちっととった方がいいのではないかなというふうに私は思って、今回の交配用のミツバチの話をしたんです。
私は、すべてこの自給を、今、例えばオーストラリアとハワイとスロベニアですか、この三カ国から、特に豪州がだめになってというのでアルゼンチンから緊急
輸入をするような話があるんですが、やはり自然のものをどううまく使うかというのは、昨年通った農商工連携の法案もそうですけれども、やはり農水省だけで対応ができない
部分も当然あります。経産省と連携をすればもっとよくなる場合もあります。私は、そこをぜひ産業の大きな中で
考えていただきたいというふうに思うんです。
一方で、今、例えば先ほどの塩についても、人工的につくったものと天然のものがあるというお話をしました。農水省も、今、できるだけ化学農薬や化学肥料を使わないという政策を、一方で
環境保全型農業ということでしています。
これは、例えばお隣の韓国なんかは、たしか一九九四年だったと思いますけれども、化学農薬の使用量を五〇%減らそうという
目標を掲げて、なかなか実行は難しいらしいんですが、そういうふうに具体化をしています。
我が国ではというと、なかなか大きな
目標というのは掲げにくいということで、半減ということはしておりませんが、やはり有機農業の推進であるとか、これは
法律もつくってあります。できるだけ化学肥料や農薬が少ないものということは、食の安全ということで、消費者の皆さんからも求められています。
となると、例えば農薬を今つくっている化学農薬のメーカーさんなんかは、では、これから自分
たちはどうしようかという、裏返しで、非常に悩まれていると思うんです。私は別にその代弁者でも何でもありません。普通に
考えればですね。
だから、天然のものと化学的なものというのは、さっきも言ったバランスの問題だと思うんですね。ですから、私は、農薬も含めて、化学肥料を絶対だめだという論者では実はないんです。
これは多分
大臣もそうですし、
委員長も私もそうですけれども、本当に、昔は、田植えをした後、収穫するまで、十回くらいは例えば水田の草を取るわけですね。すさまじい労力が以前はかかった。多分、ある方が言うのは、水田十アール当たり五十時間、雑草、要するに草取りだけでかかった、それが今、農薬の
普及、性能の向上ということで、二時間くらい、二十五分の一になっていると。
ですから、私は、絶対使うなという論者ではない。それをどう適正に使うのか。どう適正に使っても、必ず
リスクというのはあるはずなんです。それをどうバランスをとるかということなので、ぜひ農水省には、今のお話で、今、
環境保全型農業というものを進めている一方で、これから化学農薬の使用量は減っていく、多分、輸出ということを
考えない限り、そのメーカーというのは非常に困っているような感じがあるんです。その点、
二つについて、一緒にで結構ですから、どのようにこれからお
考えになっていくのか、お聞きをしたいと思います。