○下条
委員 政府委員、
大臣から丁寧な
お答えをいただきましてありがとうございます。
結論を言えば、何で第二会社方式を使うかということですね。それはまずは、もう釈迦に説法ですけれ
ども、中小
企業頑張ってくれよと。そのときに、今おっしゃった幾つかのライセンスの問題等々ありますけれ
ども、現実問題として、去年の十二月までに、
支援の相談には一万六千五百二十六社が行った。その中で、結果的にはこの件数ということは、約一・二%の会社しか使えなかったということですね。九九%の会社は使えない会社
支援法であったということですね。これは僕としても非常に残念だというふうに思っています。そこで、これを
改正してということになると思うんですね。
私は、そもそも、何でこれをやるかというと、やはり中小
企業が元気になり、また、物を借りやすくするためだと思うんです。
ここで私は、
一つ御質問をしたいと思うのは、確かにいろいろな、例の緊急保証枠二十兆とか、それからセーフティーネット貸し付け十兆とか等々あって、きょうもいろいろ出ております。いろいろな方が使って、保証枠が随分
追加、消化されてきたというのは事実であります。これは、それなりに成果はあるのかなという感じはしています。
一方で、一月に、
日本政策
金融公庫が保証先中小
企業金融動向調査というのを出しまして、中小
企業が借り入れが容易になった割合から困難になった割合を引く、容易になったから困難を引くんですね。つまり、容易になったのが多ければプラスになるし、非常によくなかった、悪くなっちゃったというのは
マイナスになる。これは端的に、一月ですから、去年までの数字が全部出るわけです。
まず、昨年の七—九では
マイナス二六・二です。十—十二では三二・二、さらに悪化しているということですね。そして、十月から緊急保証が実施された。この一—三月のあくまで見込みですけれ
ども、実績プラス見込みで、およそ
マイナスの五三・一と言われております。五〇以上
マイナスになっている。つまり、せっかく保証枠や、こうだああだとやってきたんですが、実際は借りやすくなったか、本当に難しくなっちゃったか、どっちかの数字で出したときに、物すごく悪くなってきているということなんですね。これは数字の結果であります。
そこで、私は、どうしてこうなっちゃったのかなとようくようく掘り下げていきました。そうしますと、幾つかの例はあるんですが、例えば三月十一日の日経新聞に「中小
企業 資金繰り正念場」、これはもちろん、
大臣や皆さんはお読みだと思います。
横浜市の物流機器メーカーは二月、年度末の資金需要に備えて毎年借りている一千万円の融資を取引銀行に申請した、いつもの年の申請をした。ことしは信用保証協会の枠がなきゃだめだと断られた。現在一億五千万円の受注があるが、枠をとってくださいの一点張りだということですね。
私は、短期間でありますけれ
ども、いろいろな方にちょっとヒアリングをしました。そうしますと、
大臣、要は、今まで貸していた先に対して、保証枠をつけなきゃだめよという、銀行にとっては、今まで貸していた先に対する保証枠の消化ということが大体見えてきたんです。
つまり、せっかく保証枠をつくって、中小
企業へもっと貸してあげようというのじゃなくて、実際、この保証枠の本当の本則は、今まで銀行が、まあここだったらいいじゃないかと、大
企業とか中堅
企業とか、中小でもAランク、Bランクには銀行は今まで貸していたわけですから、別に
景気が悪くなったって、銀行だって金を運用しなきゃいけないので貸し続ける。ところが、中堅より下の中小零細に関しては、結局、今まで貸していないものですから、新しく金を欲しいとしても却下され、もしくは中堅以上の方々も、新しい貸し金に対しては保証枠をつけてくださいと。結果的には、新規の貸し金がふえたわけじゃないということなんですね。これが、私
どもが
一つ一つ追求していった中の最終的な落としどころなんですよ。
つまり、保証枠がふえたからどんどん借りているだろうということに対する答えは、実際は借りにくくなったと明確に出ているところです。特にこの一—三月に出てきたのは、本当にとんでもないほど悪くなっている。指数で五〇以上悪くなっちゃった。そして、かつ、ほとんどの会社が保証をつけてくれと言われているぐらいということは、つまり、新しく零細
企業が借りやすいように保証枠が使われていないという実態が出てきているということなんですね。私はこの実態は非常に重いと思います。つまり、中小
企業、零細
対策といった保証枠が、実際は、本当に欲しくて苦しんでいる方々に使われていないという陳情があるわけですね。多くある。
この辺の保証枠の使われ方を、
大臣として、このままで、第二会社の分は先ほどあれさせていただいたので、おわかりであればもうちょっと、一万六千社の中で百、二百であれば、申しわけないですけれ
ども、九九%は使えなかったということです。それと同じようにこの保証枠についても、実際は、ぐっと入っていくと、なかなか使いにくくなっているなと。と同時に、消化されている枠数、枠残高だけは実際は確かにふえています。三・何倍もふえていますよね。でも、それは今まできちっと銀行が貸していた先に保証枠がついているだけだという、この使われ方の実態について
大臣はどういうふうに御
対策をお練りになるか、お聞きしたい。