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平野達男君 繰り返しませんけれども、例えば九十六回の
検査がクローズアップされています、あの
有識者会議のレポートでは。でも、あれは冷静に考えてみますと、あの方式は九十六回じゃなくて、長年ずっとやってきたんです、九十六回という
検査は。どういうやり方でやってきたかといいますと、
汚染米でありながら
食用加工米の
検査要領を適用してやってきたということだと思います。それは、繰り返しになりますけれども、今回の汚染物質によって汚染された
汚染米だけじゃなくて、ずっとその体系を取ってきたということだと思います。
だから、九十六回だけが、私は、この
委員会でもまず
メタミドホスが
議論がなりましたから、九十六回の
議論をされましたけれども、冷静に一歩下がって考えてみますと、要するに、それは九十六回じゃなくて、農林省全体の
検査体制がそうだったという
認識がやっぱり必要だと思うんです。
ところが、
有識者会議ではそういう見解じゃなくて、どうも
メタミドホスのところに絞った
議論になっちゃっているから、どうも
議論のフィールドが、あえて言わせれば、ちょっと意図的にと言ったら言葉、語弊がございますけれども、狭められているんではないかということが疑念として出てくるということだと思います。まず一番最初に、その基盤として何があったんだということが、対策を講じるも何もまずもういいですから、それをきっちり総括していただきたいと思いますね。
報告書でも何でもいいですし、総括するということが私は大事だと思います。
それで、繰り返しになりますけれども、二段階ということであえて言わせていただきますけれども、こういった、一段目は前からこういう
流通システムがあったと。なぜこうなったのか、長年放置してきた。これに対して相当のやっぱり反省が必要ですね。その上に、特にも有害物質のものが乗ってきてこれだけの大騒ぎになったというような全体図、そういうような観点で
是非総括することが私は必要だと思います。
それからもう
一つ、今回の総括の中には商社ルートがすっぽり抜け落ちているんです。商社ルートの
実態が出てきたのは最近です。商社ルートに至っては監視
体制すら取られていなかったんだから。それから、厚生労働省も検疫をやった後に
報告書を求めるという
体制もずさんだったということも出てきています。そういったことも総括の中に入っていないんですよ。
だから、本当に、対策をどうするかというのは大事です、これは当たり前ですよ、これだけの
事件が起こったんですから。その前に、整理すべきものについては、
有識者会議に丸投げをするとか、言葉は悪いですね、任せていくということだけじゃなくて、農林省全体の中でこういう問題ってあったよねということをやっぱりしっかりやるべきだと思いますよ。
農水省の
改革チームの
報告書も読みました。今回の
事件、今回の
事件と何回も言っています。今回の
事件って何ですかと定義も何にもないですよ。多分あの
改革チームの一人一人のメンバーは違ったイメージで持っていたかもしれません。今回の
事件というのは農政事務所の問題だと思っていたかもしれません。
メタミドホスの
汚染米だと思っているかもしれません。そういう全体像の定義もしっかりできていない中で
改革チームの検討をやられたというのも、私は残念なことだと思います。ただ、
報告書については、あれだけの踏み込んだことをやっていますから、私は
一定の評価をすべきだと思っていますが。
何を言いたいかというと、繰り返しになりますが、そういう全体像の把握ができないまま各論のところに入り過ぎて、結局は今回の
事件の本質の大事なところを見失うおそれがあるんではないかということを言いたいということです。
そこで、
大臣に
質問というよりも、もうこれは時間も間近になってきましたので、あとは私の意見として言わせていただきますが、まだまだ、例えば農政事務所の廃止が、
汚染米の
事件を踏まえれば廃止だというような結論が本当にいいのかとか、まあ私は、農政事務所は別に
汚染米の監視のためにある
組織じゃないですから、
原因と結果がちょっと離れ過ぎているんじゃないかというような感じがしますし、あとは、今回
舟山さんも言いましたけれども、あるいは亀井さんも
質問しましたけれども、
汚染米を一くくりにして全部廃棄処分にしてしまうのがいいのかとか、そういった様々な問題
意識を我々としては持っています。
こういった問題につきましては、あした民主党から、私どもの方で
汚染米等
実態解明小
委員会というのがございまして、それで十二回の
議論をやってきました。農林省、大変だったと思います。
有識者会議もやらなくちゃならない、こっちも対応せないかぬ、自民党もやらないかぬ。もう膨大な量のやつはぎっちり出してもらいました、まあ若干足りないところもありましたけれども。
そういうことを踏まえて、私らなりの
報告書を出しますので、
是非大臣読んでいただきまして、省内でも皆さん読んでいただきまして、いいところは
是非酌んでいただきまして
実態解明に役立てていっていただきたいということを申し上げまして、時間若干ございますけれども、私の
質問を終わらせていただきます。