○椎名一保君 グローバルな
経済構造ということは、もう為替介入とかそういうことを、じゃ、円高で大変だ大変だと、何というんですか、マスコミを挙げて
国民にそういうメッセージを送って、
国民は、じゃ
政策でこれは円安になんという大きな誤解を、何というんですか、生んでしまっては、これは大変なことだと思うんですね。まして、貿易
黒字国が円安に為替介入するなんということは本来もうあり得ないことだと思っておりますし、ですから……(発言する者あり)いや、ですから、もうそれを承知で申し上げておるんですけれども。
財務省さんと
議論しても、急激な円高はやはりいろいろ注意が必要だけれども、基本的に自国通貨が高くなってまずいという、本来そういう
考え方そのものがおかしいんだということをやっぱり多くの
方々が持っておられると、私はいろいろな方と
議論をして確信をしたわけでございまして、そういうことでこういう
議論をさせていただいておるわけでございますけれども、やっぱりトヨタ、トヨタと、今トヨタの名前が出ましたけれども、トヨタのために円安にしているんじゃないぞというような、そういう
思いまで至るわけで。
で、円高の効果というのをやっぱりきちっとデータでお
示しした方がいいと思うんですね。これは私ももうそれなりの
方々にきちっとお願いをいたしまして、円高効果というのはどういうことが出るんだということ、資料をこの半月ぐらい一生懸命集めてまいりました。一ドル例えば八十円に設定した場合、エネルギーの輸入で約六兆五千億、円高メリットが出るんですね。大企業は、トヨタにしろ、何というんですか、パナソニックにしろ、原料を輸入して部材にして組み立てて輸出しますね。だけれども、部品はやっぱり
中小企業が輸入して作っているわけですから、その円高メリットというのはまさに
日本の九九%を占める
中小企業に多く及ぶと。大体二兆円ぐらいの効果があると、一ドル八十円で。食料に至っても、約一兆円ぐらいの効果が出ると。その数字だけ見ると驚くわけですけれども。
今、与党の私から言うのもなんなんですけれども、九〇年代に
金融破綻が起きて百兆円の不良債権を処理するということがやはり
日本の
国家基盤を支える、
経済基盤を支える最も大切なことだということで、
日本国民というのは非常に教養の高い
国民ですから、そういうことを理解して、自分たちの
資産をなげうって国債という形にして
日本国を、
国家に対するやっぱり信頼だと思うんですね。恐らく、
歴史をひもといても、これだけ
国家に対する信頼を寄せる
国民国家というのは
歴史上も現在も私はないと思うんです。しかし、残念ながら、先ほどの日銀副
総裁の
お話ではないんですけれども、なかなか
経済そのものが再起をしないと。
ですから、これは当然、金利の利払いが多くなるから金利は抑えておかなきゃいけないと。で、結果、
国民の預金金利は、
一つの説では、一九九三年の預金金利でいうと二百十兆円から三百兆円の預金金利がなくなったと、
国民の逸失利益だと。で、当然、金利も低くしておかなきゃいけませんから、低くしておかなきゃいけないから、当然として円もずっと安いと。外国から必要なものを買わなければならない
国家国民がずっと円安で我慢をしていなきゃいけないと。それで、やっぱりどうしてもこれは高齢
社会ですから、義務的負担は高くなってくると。
そう
考えますと、これは本当にやっぱり、
金融再編の、
経済の再編をするためにこういう手法を取ったわけですけれども、
国民からすれば八方ふさがりというか、出口が見えないという状態ではないかと思うんです。
ですから、私事、これは私の
考えですけれども、今回の国際
社会の
金融恐慌は
日本にとっては神風だと思っているわけですよ。
日本が最も力をため込んだときに外で大きな動乱が起きたと。
日本社会というのは、
歴史を見ますと、すべて外圧で変わってきて良くなっているという、
歴史上の、
歴史がありますね。
ですから、そういう大げさな話ではないんですけれども、今申し上げたこの円高ということを、
国民がこの八方ふさがりから抜け出る一条の光のような、そういうものを
示していけたらいいかなという、そういう
思いを持って
質問をさせていただいたわけですけれども、宮澤副
大臣、もう一度御答弁いただければと
思います。