○小池晃君 これ、六十三名、二割ってもう重大だと思うんですよね。しかも、この資料、
厚労省からいただいたものには不明だということもかなり出ている。
こういうお子さんが一体どうなっているかということももちろん問題なんですが、経過をお聞きすると、
大臣、ちょっと聞いてほしいんですよ。例えば、川崎市で開設したハッピースマイル、これ四園のうち二園は認可
保育園です。そのうち一園のある父母の方から我が党の川崎の市議団に
メールが送られてきました。リアルにその当日の話が出ているんです。
今日、お迎え、夜七時に行ったらば、市の職員一人が
保護者に
説明していたと。内容は、
保育園は経営難でつぶれました、明日から来れませんと。再びこの施設で
保育が再開できるようになるまでの間、近隣の
保育園に振り分けますと。週明けの十一月四日から振り分けた
保育園に行ってくださいと。ただし、初日は朝八時半に登園して園長に言ってくださいと。
この
メールでは、
保育園に預ける
子供の両親は働いている父母が大半ですと。金曜日の夜につぶれましたと言われて、週明け、いきなり会社に、これ、
保育園変わるというのは
子供にとっては大変なストレスですから、なれるまで時間掛かるわけですよ。そうすると、会社に
保育園つぶれましたから遅刻しますと、あるいは早退しますなんて言えるかと。
エムケイグループを選んだのは川崎市です。そうであれば、これからも同じことが起きるかもしれません。同じような不幸が繰り返されるのでしょうかと。
私、この事態が生んだ、父母に与えたダメージ、そして
子供に与えた傷というのは計り知れないと思うんです。
ちょっと紹介したいのは、こういう、何というんですか、
保育所ビジネスというか、これは本なんですが、昨年三月に職員の水増し、補助金の不正受給で東京都から初の認証取消しになったじゃんぐる
保育園、これ経営していた三谷忠士さんという人が書いた
保育ビジネスの始め方、もうけ方という本があるんです。ここに何と書いてあるかというと、
保育所というのはかなりリスクが少ない商売だ、在庫を抱える心配もない、これといった特別なノウハウもない、面倒な手続なしにすぐに始められる、届出自体も自己申告に近いルーズなものでだれでも簡単に記入できます。
保育所経営どれだけもうかるかという章があって、
保育所のもうけは園児の数に比例するんだと。こういう
事業者が東京都の認証を受けていたわけですね。
今、
社会保障審議会
少子化対策特別部会では、量の抜本的拡充のためには多様な主体の多様なサービスが必要だという
議論がされております。しかし、現実には金もうけのためにこのエムケイグループのように本当に無責任に勝手に撤退をする、こういう企業が参入をして
子供や親に計り知れない傷を与えているわけですよ。私、事前規制から事後チェックへと言うけれども、
子供は何か起こったら事後チェックじゃ
子供の心の傷というのはこれはいやすことできないわけですよ。
大臣、このハッピースマイルで起こった事態って私、
大臣としてどう受け止めていらっしゃるか、そして私、今必要なのは、この
保育に関しては、やっぱりこういう事態を生んだ安易な規制緩和路線を見直して、やっぱり根本的に
子供を守るために何が必要か、こういう
議論こそ今求められているんではないかと思いますが、
大臣の見解を
伺います。