○清水(鴻)
委員 ありがとうございます。
確かに、おっしゃるように、墨東病院の場合、この日はレジデント一人の方が当直ということで、これはあらかじめ土日はそういう状態であるということも通告されている、そういう
状況で連絡があったと。今八つの病院を挙げましたけれども、そのうちの三つの病院は受け入れ可ということになっていたわけですね、少なくとも端末は受け入れ可と。
だから、レジデント一人の方が、より受け入れが可というところでちゃんとやってもらうのが当然だということでそこに依頼されようとするのは、これはある
意味で当然だと思うんですよ。でなければ、受け入れ可というところがほかにあったにもかかわらず、レジデント一人のところでそれを受け取った、そして例えば処置が、結果として不幸な結果が起こった場合、受け入れ可の病院がほかに三つもあった、にもかかわらず受け入れて、逆にそれはおかしいんじゃないかと、前の県立大野病院の場合と同じように結果責任が問われてしまう。
だから、ある
意味では、受け入れを可としていたところが可としていたにもかかわらず断ったというところを、やはりこれはしっかりと検証しないと、これはまた起こることですよね。
まして、慶応大学病院なんかは、下痢と嘔吐だから感染症の可能性がある、感染症の可能性があるから、そういう感染症の部屋がないというふうに言っているんですよね。下痢と嘔吐で感染症で断ったら、救急なんてあり得ないでしょう。下痢と嘔吐なんて、非常に、いつでも起こる、それで感染症の可能性があるからと断ったら、救急医療なんて成り立たないと思うんですけれども。細かいことは申し上げませんけれども、そういうことも含めてしっかり検証しないとこれはだめだ。
しかし、きょうは細かいことは余り言いたくないんですけれども、あと、やはり大学病院も、しかしながら、残念ながらマンパワーが不足していることは、これは新しい臨床研修医制度ができてから過半数が大学に残らない
状況、前は八〇%ぐらいが大学に残るという
状況でした。しかし、残念ながら半分以下になる、マンパワーも不足する。そして、大学病院の関連病院にも人を出す。大学病院もいわばぎりぎりの状態で、看板はでかいけれども中は結構、人材的には、マンパワーは非常にお粗末な
状況でやっていることはこれは事実なんですよね。だから、こういうときに、大学という大きな看板があるけれども、いわば断らざるを得なかったということですよ。
私は、昨年三月に予算
委員会の分科会で、医師不足じゃないか、医師をやはり積極的にふやすべきじゃないかということも
質問しました。当時の医政
局長は、そういう必要はない、今そこまで必要はないというふうに、昨年の三月ですよ、答えられているんですよ。こういうことを含めてやはり
対応が、昨年の三月にそういう答弁をされていること、これは議事録に載っていますから。今の医政
局長じゃありませんけれどもね、当時の。だから、その辺のところをしっかりと検証しながらやらないといけない。
あと大きな問題としては、いろいろなことが起こっている。医療崩壊あるいは介護の人材がない。しかしながら、これは、すべてやはり、予算、お金がそこに費やされない。ちょうど
大臣が書いているわけです。今月号、中央公論十二月号、「老後を壊す政治 俺の言うとおりにしないと、自民党は終わりだ!
舛添要一」と、非常に迫力のある題でございます。これを見た限り、私もすぐ買わないとと思って買ったわけです。
それで、ちょっと参考のために読ませてもらいます。
もはや、低負担ではもたない!
長い間この国は、「低負担」でありながら奇跡的に「高福祉」を実現した国だった。
国民皆保険制度を実現し、ほんの少しの自己負担で誰でも病院に通うことができ、世界一の長寿を誇っていたことを考えれば明らかだ。
ところが今、
日本は本格的な高齢
社会を迎える途上で財源不足に陥り、低負担、低福祉の国になりつつある。東京都内の妊婦さんの受け入れ拒否問題をはじめとする医療崩壊、
これは「医療崩壊」と書かれているんですね。
見直しも迫られているが、高齢者の利用する療養病床の削減を打ち出さざるをえない
状況にあることなどはその表れである。かつてのような高福祉を願うなら、
日本は高負担を選択せざるをえない。その方向転換を図るべき時期にきている。だからこそ、私は、九月末に長寿医療制度の見直しを提言したのだ。
そこからずっとあるわけですけれども、それから、さらに文章後半の方です。
OECD諸国で最下位に近いような低負担で、高水準の医療そして長寿命を実現したのが
日本だ。しかし、繰り返しになるが、高齢
社会の到来で「奇跡」の継続は困難になっている。またしても起こってしまった妊婦さんの「たらい回し事故」は、“安かろう・良かろう”だったわが国の医療が、“安かろう・悪かろう”になりつつある象徴的な出来事といえる。
こうした現状に鑑み、
麻生総理は“中負担・中福祉”の国づくりを提言されている。個人的には、思い切って“高負担・高福祉”に座標軸を据えるぐらいの高い目標が必要なのではないかと思っているが、いずれにしても新しい時代に見合った
社会保障を築き、維持していくためには、負担増は避けられない。
今必要なのは、そのことも含めた将来像を指し示す、本当の
意味でのグランドデザインの作成である。
云々とあるわけです。
これを
大臣が書かれて、今まさに、先ほど女性のメールにもありましたけれども、
景気回復あるいは低所得対策で給付金も大事なのかもしれません。しかし、麻生
内閣の中におられて
厚生労働大臣を担当されていて、今現在、本当にお金を使うべきところをどんなふうにお考えですか。