○森
まさこ君 厚労省の場合は縦割りの弊害だけではない。先ほど言ったように、薬害の問題であり得ないことばかりが起きていた。
国民がそれを、食品の安全任せてくださいということで信頼できますかね。
まず、この資料の二ですね、御
説明いただきましたけれども、いろんな報告義務や速報対象の拡大、今まで様々な消費者問題が厚労省担当のところで行われてきたときに言われてきたことばっかりです。同じことの繰り返しです。しかも、それを通知という紙一枚でぺらっとやって、その通知は、今担当の方が異動してしまったら引継ぎ書類の中に埋もれて、もう忘れ去られてしまうんじゃないでしょうか。
資料の三を御覧ください。これは
内閣府が作った今回の中国ギョーザの問題の流れですが、黒丸を印を付けたのは私です。ここのところの連絡が全部断絶されていたんですよ。これについて通知をして、それですぐ直りますかね。同じ問題が起きたときに、食品衛生法という武器を駆使して舛添
大臣が
国民の食品の安全を守り切れると責任を持って言い切れるんでしょうか。
例えば保健所に年末年始だったから連絡が行かなかった。それで今回、保健所に年末年始は人を置くようにしました。そんな問題なんでしょうか。年末年始だったら、もしですよ、マインドの問題だと思うんです。意識があったら、電話を転送するようにすれば、ここは保健所で、
国民の安全の情報が来るかもしれない、危険な情報が。そうしたら、担当の自分がお休みで人がだれもいないときだったら転送しようと、意識があればそう思うんですよ。その意識を
改革していくようにしなければならない。
実際に人がいても、資料の四を見ていただけると分かるように、これは自民党の消費者問題調査会で出た資料ですけれども、地方の相談員が持ってきました。相談員が保健所に検査してくださいと言っても拒否されるんです。実際、私が弁護士のときに、相談してくださいと言われても拒否されました。その理由は、保健所が検査に乗り出すとそこの旅館がつぶれてしまうから、そんな理由でありました。
資料の五を御覧ください。流通食品への毒物の混入を防止する法、まさにこれが今回の中国ギョーザのときに適用されていたならばよかったと思うんですが、これは皆さん、昭和六十二年にもうできているんです。森永・グリコ事件のときにちゃんと作られた法律、国が必要な施策を講じるような義務があります。全く何の施策も講じられてこなかったんです。だから、同じことが起こったんです。
これを施策を講じなかったのは、リーダーシップを持って消費者の目線でこれをやれと言う機関がなかったからやらない。つまり、何か社会的な問題が起きたときに、省庁というのは、こういった
制度ばっかり、
改革の改善策ばっかり出して、対症療法を出して、その後はほうっておくんですよ。だから、何にも
国民は救われてないんです。
済みません、時間がないので矢継ぎ早に言いますが、資料六も見てください。これはBSE問題のときに、厚労省がこんなにすてきなポンチ絵を作って、こういうふうに直しますと、これでもう万全ですと
説明した絵でございます。少しコピーが薄いんですけれども、消費者のところから、これ薄くて見えませんが、消費者から
厚生労働省に太い矢印で緊急情報がばしっと行くようになっているんです。ところが、これも今回、中国ギョーザのときに全然機能していないということがございます。
資料七も御覧ください。コンニャクゼリーによる死亡・重篤事故の件数ですが、十五人が今まで死亡しているんです。直近の事件では、私の娘と同い年の七歳の子供がコンニャクゼリーのどに詰まらせて死亡しています。ところが、コンニャクゼリー危ないというのは分かっていますから、これは保育士さんがちゃんと四つに切って与えているんですよ。四つに切っても詰まらせちゃうんです。こんなに危険な食べ物を何か売るほどの比較考量して利益があるんでしょうか。
これを韓国と比較しますと、韓国には消費者院というちゃんとした消費者のための消費者の視点を持った行政機関がございます。コンニャクゼリーの死亡事故が一件だけ起きました。九歳の子供が死亡してすぐに消費者院が
厚生労働省に当たる省庁に勧告を出して、そして
厚生労働省に当たる食品衛生という行政機関がコンニャクゼリーの製造も輸入も禁止をいたしました。
日本ではこのままもう垂れ流されていて、ここを農水省に聞きますと、コンニャクなのかお菓子なのか分からないということで担当の部署が分からない、全く調査も動いてないんです。
そして、
国民生活センターは調査権能がございますが、
国民生活センターに勧告権限がないので
幾らその情報を言っても省庁が動かない。
厚生労働省は、
大臣、何と言っていると思いますか、コンニャクゼリーについて。
厚生労働省は、食品衛生法という立派な法律があるが、これは食品の成分、衛生に関する成分だけ調べるものだから、コンニャクゼリーのような形態に問題があるものについては私たちは関係ありませんということを言っているんです。
これは縦割り省庁のすき間に落ちた問題、マインドの問題、これについてはやっぱり消費者の目線の組織がきちんと
意見を言う、そういう必要があると思いますが、どうですか、御
意見。