○山田俊男君 さすがは
農林水産大臣でありまして、おっしゃるとおりでありまして、黄色はトウモロコシから移ったものであります。この左っ側にありますオレンジ色は飼料にパプリカです、これを混入したものなんです。それでこの色を出しているということであります。
我々は黄色というふうに一般的に認識していますから黄色だというふうに思いますけれ
ども、しかし、この背景にあるのは、我が国の飼料のほとんど全部をアメリカのトウモロコシに依存しているという中でこの黄色が生まれてきているということをしっかり認識しなければいけない、こう思うわけであります。我が国が生産力を持っています米を使いますと、えさに使いますと、これがだんだん黄色が白色になってくると、こういうことであります。
我が国が、これらのことを含めまして、いかに穀物を
中心にして海外に食料を依存しているかということでありますが、その
資料の
三枚目を御覧いただきますが、圧倒的に、その右側にありますように、我が国はアメリカに依存をしております。次いで中国、そして豪州という順であります。
そしてもう一つ、次のページを御覧いただきたいと思います。四枚目です。これは、米国から我が国への穀物輸入の
状況であります。本当は宇宙から衛星写真を撮りまして一体どんな様子かという太平洋の洋上を見れば一番いいんですが、なかなか手に入りませんでして、そこまでできませんでしたが。
我が国は、米国から小麦、大豆、トウモロコシ、合計で二千三百万トン輸入しております。パナマックスという船がありまして、これはパナマ運河を通過できる最大容量の船であります。およそ五万ないし六万トンというふうに言われておる、積載量が、パナマックスであります。これが
日本まで運ぶわけでありまして、この二千三百万トンを運ぶということになります。米国から
日本までは約三十五日間掛かるわけで、要は、これらの品目を積んだパナマックス船は年間におよそ三百九十そう、これが動くわけでありまして、現に三十五日掛かるわけですから、現時点で、今、太平洋上に浮かんでいる船の数は三十五そうということになります。
ところで、中国は、十年前には大豆等に関して言えば輸入はゼロでありました。ところが、今、中国は、米国、ブラジル、アルゼンチンから三千万トンの大豆を輸入しております。これで換算しますと、およそ五十そうが現時点で太平洋上に浮かんでいることになります。さらに、隣国であります韓国、そしてこれも隣国でありますフィリピン、これらの国々はおよそトウモロコシ等を
中心にしながら千六百万トン輸入しております。そして同時に、ASEANの国々、これはインドネシアがあったり、これらの国々みんなひっくるめて考えて計算いたしますと、この太平洋上に何と現時点で百五十そうのパナマックス級の船が浮かんでいることになります。言うなれば、因幡の白ウサギが船と船を跳びはねて
日本まで来れるんじゃないかと思うくらいの割合で、頻度で浮かんでいるということを、数珠つなぎってまさにこのことを言うのではなかろうかというふうに思います。
こう考えますと、一体食料の問題をどう考えるか。大変な局面にあると考えます。船賃も大変上がっているわけであります。米国農務省の発表によりますと、在庫率は一三%に現時点で下がっているというふうに言います。世界でやはり安定した在庫率であるというふうに言えるのは、収穫前の二か月前、言うなれば、あと二か月間もてば新しいトウモロコシが手に入るという八月末の時点の在庫率が一七%と、これが安定的な在庫率と言われていますが、それに比べると、もう現に一三%であるわけですから、現在置かれている
状況は大変な事態であると言えます。
原油の高騰、さらにサブプライムローンの株価の低下の問題があります。しかし、穀物の高騰は
性格が違うんじゃないかと私は考えるわけでありますが、穀物価格の高騰は地球温暖化の問題ともかかわります。決して一過性のものではないと考えるわけでありますが、
環境大臣、それから
農林水産大臣にお考えをお聞きしたいと存じます。