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平野達男君 まず私は、このUSDAの公式見解に関して言えば、
日本もGDPに占める
食品産業というのはGDP比で大体八十兆だったというふうに記憶しています。その中で、オンファームレベルというか、農家に渡るのは大体一〇%以下ということで、あとはみんな付加価値なんですね。
それで、アメリカは、
トウモロコシにしても
小麦にしても、更に加工に加工して流通してあちこちで、かなり
日本よりももっと手を加えているんじゃないかということで、その製品の、
トウモロコシそのものの
価格は上がったとしても、実はそれは流通段階の末端の、パンにしても何にしても、流通、加工に占める、
価格に占める流通経費とか人件費の
価格が高いものですから、CPIには余り影響しないんだろうと思うんです。
日本も、先ほど言ったように、八十兆あると言っても、農家のレベルには一〇%以下しか行かないということで、小売店で売っている
食品あるいは食堂で食べる
食品というのは流通経費あるいは人件費、それが全部上乗せされて私たちはお金を払っているということですね。
ところが、開発
途上国は全然違いますね。開発
途上国はそんな加工には余りお金掛けないわけです。
トウモロコシの
価格がぼんと上がってしまいますと即生活に影響するという、その度合いが全然違うんだろうと思いますね。そういうことに関しては全く言っていないですね、USDAは。
私は、こういうことの問題はやっぱりきっちり言っていくべきだと思いますね。これはアメリカ国内だけの問題を言っているだけの話で、この
価格が上がったことによってCPIが一%以下の影響しかないとかというそういう問題じゃなくて、開発
途上国に行ったらどれだけの影響があるんでしょうかという話とか、こういった問題はこの公式の見解に対してのもしコメントということであれば、そういうことをやっぱり指摘すべきだと私は思います。
その上で、
大臣に改めてお伺いしたいのは、
我が国は、何というんでしょうか、セルロース系のものでやるべきだという姿勢は分かるんです。先ほど言っているように、
穀物からエタノールを造るということは現に進んでいるし、アメリカはもう拡大をしようとしているわけです。
私はアイオワ州というところに二十数年前に二年間いまして、アイオワ州は
トウモロコシと大豆の大生産国、生産国というか大生産地でありまして、あそこから
世界中に
穀物を
輸出していた。ところが、あそこにエタノールの生産工場がいっぱいできたために、逆にアイオワは今アイオワ・レベルで見ると
トウモロコシの
輸入地域になっているというぐらいの指摘があるぐらいエタノールの生産を進めているわけです。このことに対してどういうふうに言うかということなんだろうと思います。
アメリカは、エタノールにするために例えば一ガロン当たり五十一セントの補助金を出しているとか、それからブラジルから要するにエタノールが入ってくるのを防ぐために高い関税障壁を設けているとか、いろんなことをやっているわけです。こういった保護をやってエタノールを造って、かつまた
穀物価格の
高騰を招いていると。それはすべてがエタノールが原因じゃないんですけれども、こういう
状況に対して
我が国としてアメリカに対してどういうことを言うんでしょうかという
質問なんです。