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野村哲郎君 今
大臣からお答えいただきましたけれども、今回のこの危機というのは今までとやはり違うという、もう一つ私はあるような気がしてならないんです。
それは、
大臣も今御
答弁いただきましたように、
酪農であっても北海道と府県のまた課題が違う。それから、同じ
肉用牛であってもホルスタイン種と
肉用牛は違う。養鶏であってもブロイラーとレーヤーのまた課題が違う。非常にえさの
高騰というのは、これはもう全畜種に及ぶわけですけれども、今度は一方では肉の
価格であったり卵の
価格を見ていきますと、それぞれ同じ、例えば鶏でもブロイラーはこんなに久しぶりの値段を付けておるわけでありますから、あるいは
飼料の高くなってもそこは吸収できるのかもしれません。しかし、
酪農とレーヤー農家というのは、えさは高くなって物は下がっている。乳価は下がっている、卵価は下がっている。もう非常にこの二種、二つの畜種が悲鳴を上げております。これはまだみんな悲鳴というのはあるわけですけれども、非常にそういう
意味では畜種ごとに違うし、地帯別にも抱えている課題が違うものですから、そこは今
大臣おっしゃいましたように、きめ細かな
対策を是非とも取らないといけないという思いでございますので、どうかそのことはお願いしたいと思います。
それともう一つ、お願いついでに、
大臣、先ほど申し上げましたように、この十二万戸をどうして守るんだというはっきりした
お話はお
伺いできませんでした。これだけの危機感、危機になっているわけでありますから、是非、これは
提案でございますが、
若林大臣を本
部長にして全省で当たる危機管理
対策本部みたいなのを是非つくっていただいて、
生産者の皆さん方にも、農水を挙げて、あるいは国を挙げて皆さん方をきっちり守っていくんですよという、是非ともそういう
取組をお願いをしたいなというふうに思いますので、これはもう
質問にもありませんでしたので要望としてひとつお受け止めいただきたいと思います。
そこで、もう先ほど来
お話がありますように、
配合飼料がやっぱり今回の最大の原因なんです、危機の原因は。先ほど来、
自給飼料をこれはもう
向上していかなけりゃならないというのは、もうこれは国を挙げてやっぱりやっていかなきゃならない。他国にえさを求められるような時代じゃないし、金があれば買える時代でもなくなってくるというのは、先ほどそれぞれの
委員の皆さん方から出たとおりであります。
私は、
自給飼料はそういう形でやっていただかなきゃなりませんが、当面、
生産者の皆さん方がどのような不安を持っているか。
三つあります。一つは、この
飼料価格の
高騰がどの高さまで、どのぐらいまで高くなるんだというのが一つあります。もう一つは、いつまで続くんだという期間の問題があります。それから
三つ目は、今こうして
飼料基金でどうにか
補てんしてもらう、もらうというのは言い方としてはおかしいんですが、基金
制度があって何とか、何とかやっていける人たちもおります。だから、この基金だけは是非守ってほしいという、この不安であります。
もう既に、
生産者の皆さん方の話を聞きますと、先ほどありましたように、通常基金は空っぽだそうですね、いよいよ借金に入っていくんだそうですね、いつまでじゃこの基金がもつんですか。だから、そこは今回も、先ほど
舟山委員の方からもありましたように、今回の予算の中で異常基金に六十億、えさ会社から六十億の百二十億、異常基金を造成していくわけですけれども、じゃ今後、これはなかなか見通しとしては難しいと思うんですけれども、どういった形で
価格がこの二十年度、いろんな
トウモロコシ自体の
原料代の話もあるでしょう、船賃の話もあるでしょう、あるいは為替の話もあるだろうと思いますが、いろいろそういう要素を
考えたときに、どの程度上がっていくのか、そして実質的に農家の負担というのがどうなるのか、もしお見通しがあれば教えていただければ有り難いと思います。