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弘友和夫君 そうした大変な
地方財政の中で、私は、
地方の汚水処理
行政、これは御承知のように、大きく言うと国交省の下水道それから農水省の農村集落排水事業、
環境省の浄化槽と、この三つでずっとやってきているわけですね。まあ今は八〇%、全国八〇・九%。人口五万人以上では八四・八%、五万人未満が六二・九%、残りは二千四百二十四万人分が未処理だと、八百四十万世帯が未処理だと。
こういう中で、本来であれば
地方が計画を立てて、下水道にするのか浄化槽にするのか農村集落にするのかという計画を立ててやればいいんでしょうけれ
ども、今まででも三省で、経済性、効率性というか、コストとかそういうものをきちっと
比較した上で計画をしなさいよと、こういうふうになっているにはなっているんですよ。ただ、それはなかなかそうしたことにならない。
というのは、下水道が今でも、今年の
予算では総事業費二兆一千億ですよ。で、国費が六千九百六十三億円、
地方の負担が一兆四千百三十七億円。二兆円使っているんですね、国と
地方で。これ、今までずっと、まあ今までは国が一兆、
地方が二兆で三兆に、それから維持管理費が八千億ですから、まあ四兆円近くずっと使い続けてきて今に至っているわけです。
私は、この下水道を浄化槽に替えるべきじゃないかと言っている。それは、昔は浄化槽の
内容が余り良くなかったかもしれません。今はしかし遜色のない、遜色のないという以上に、一から三ppmぐらいの浄化槽はいっぱいあるわけですよ。それで替えれば、残り八百四十万世帯、下水道の
予算の二年分ぐらいあれば私の試算でも全部、
日本全国の残りが付いてしまうと。安くて早くて、地形に
関係なく、で、また水が戻ってくるといったそういうものに替えるべきじゃないかと主張するんですけれ
ども、いまだに続いているということですね。今まで公共事業の一一、二%、この下水道ずっと使い続けてきたわけですよ。
で、例えば先ほど出ました破綻した夕張を見てみました、象徴的なということで。そうしたら、夕張市の下水道の普及率は二八・三%、三割弱なんです。で、汚水処理費が三億三千三百六十六万円掛かっているんですね。じゃ、使用料としていただいているのは五千八百二十万円ですよ。不足額は二億七千五百四十六万、回収率は一七・四%。本来だったら三億三千万いただかないといけないのに五千八百万しかもらっておりませんよと。二億七千万、一般会計からこれ補てんしているわけですから、三割の人ために。本来だったら、あと七割の人は自分たちのところで使える税金を補てんしているわけです。
これ、全国見てみましても、人口五万人未満、これの下水道管理費の使用量の不足額、下水道管理費が二千百七十八億です。一世帯当たり下水道管理費が十四万二千九百四十八円掛かる。で、使用料金、いただいている使用料金は四万三千七百八十九円。一世帯当たりの不足額が九万九千百五十九円。十万円、全国の平均で一世帯当たり十万円一般会計から使っているわけですよ。これは、私はもう、こういうことをずっと今から続けられたらもう
地方財政、
地方団体はこれで私は破産すると、破綻すると思うんです。ところが、なかなかそれが切り替わらない。
固有名詞出して悪いんですけれ
ども、東京都に檜原村というのがあるんですね。人口が二千七百人かそこらですけれ
ども、これ、下水道計画取り入れた、下水道取り入れたんです。戸数は千ちょっと世帯ですよ、戸数は。そうしたら、総事業費が五十二億三千万、国の補助金が十六億八千万、都は八千万、単独、村で出す建設費ですよ、これは、村で出すのが三十四億七千万掛かるんです、一千戸ぐらい世帯の。
これ計算しましたら、計算って出ているんですけれ
ども、本来だったら、これ、全部完成していても、一軒が払うべき、本来の支払うべき経費、本来だったら三十四万二千四百九十七円いただかないといけないのに、一万七千八百二十九円しかもらってないと。一軒当たり三十二万四千六百六十七円、一軒当たり三十二万不足している。それは一般会計から補てんする。
ここは水道も簡易水道なんですよ、簡易水道。しかも、その簡易水道が来てない御家庭で村の簡易水道のみを使用してくださいと。やむを得ず
地域水道、沢水を併用する場合は、お客様の負担でメーターを付けて、その使ったのを計算してくださいと、こう書いてあると。まだ、私、現地見ていませんからあれですけれ
ども、こういうことは果たして続けていっていいんだろうかと。
全国で毎年八千億の、建設費じゃありませんよ、建設費は
地方は一兆二千億使っているわけだから、国と
地方で二兆円使っているわけだから。下水道使用量として取れない
部分と、これ八千億毎年掛かるんですよ。一回これを付けてしまえば、八千億ずっとそれぞれ払っていかないといけない。
大臣の、私は今日は
岩手県のやつは持ってきておりませんけれ
ども、多分全市町村、私は一般会計から繰り入れていると思うんですよ。宮崎県の、私たまたま持っていますけれ
ども、ある村は一軒当たりの不足額七十万。別の町は二十万だと。全部で八十六億、この県で、宮崎県で一般会計から補てんしている。
だから、こんな計画が、何も
考えずに、先ほど、病院、公営病院の
お話がありました。病院は赤字であろうと何であろうと
地域にとってなくてはならない、代わり得るものがなければやらないといけないんですよ。道路だって、無駄だ無駄だ、無駄なところもあるかもしれないけれ
ども、だけど、代わり得るものがなければやらないといけない。これは、代わり得るものは現実にある、現実に。
今日はあえて各省呼んでないんですよ。私は、
地方の
財政を
考える
総務大臣にこれは聞いていただきたい。じゃ、公営
企業、今日は水道の方も来ていただいている。これだけ建設費も膨大、そしてまた、維持費も一般会計。本来だったら一般会計から補てんしてはいけないんです、これは、
財政法からいったら。
じゃ、よく上下水道と、こう言っていますね、上下水道。じゃ、上水道、同じ公営
企業ですよ。上水道、どうですか。これだけ一般会計から補てんがありますか。その収支についてお答えいただきたい。