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佐藤正久君 ありがとうございます。
社会資本
整備についていろんな観点から聞いてきました。例えば、道路
整備についてもこれは
国土交通省ですし、港湾も
国土交通省、ダムになると
国土交通省あるいは農林水産省ということの場合もあります。やはり、社会資本
整備を
防災の観点からやろうと思うと各
省庁にまたがるのがいっぱいあると思うんですよね。そういう面でも、やはり
内閣府の方がリーダーシップを取っていただいてできるだけまとめて、優先順位を付けていただいて仕切るというのが非常にこれから大事だと思います。
大臣のリーダーシップを期待し、また応援したいと思います。よろしく
お願いします。
続きまして、
災害発生時の対応機関のことについて
幾つか
質問をさせていただきます。
まず
最初は、
消防団、
水防団について
質問いたします。
消防団とか
水防団は地域
防災のかなめであり、また常備消防と地域ボランティアの懸け橋とも言われております。そして、地域
防災の中核的存在とも言われております。現在、高齢化社会の到来によって
災害時要
援護者が増加する一方、地域コミュニティーが衰退し、またこれによって
消防団、
水防団の数も減少しており、地域
防災力の低下が今懸念されているというふうに聞いています。特に大
災害の対応という観点では常備消防だけでは絶対に足りなくて、
消防団という、地元に詳しく、すぐに駆け付けられるというそういう地域密着性、あるいは常備消防の約六倍という規模を有する人海戦術というのも非常に大事な要素だと考えます。
お手元の資料二を見てください。これに
消防団員数と
水防団員の数の経年変化を表しています。
消防団員は、昭和二十九年には二百万人いたものが、今は、昨年では九十万を切ってしまいました。
水防団員もこのぐらい減っております。また、
水防団員と
消防団員というのは、ここの米印に書いていますけれ
ども、大体ほとんどが
消防団と
水防団員は兼任をしているという
状況です。
資料三を御覧ください。これは年齢構成比率の推移、予想のとおり年々高齢化が進んでいると。これも数も減っておりなおかつ高齢化も進んでいるという
状況です。そういう面ではいろんな面で問題があると思います。
私の出身の福島県でも、昭和四十年には四万八千人いたんですけれ
ども、二十二年後の
平成十九年には三万六千人と約一万二千人減少しています。
東京都の世田谷の千歳船橋の
消防団はたった九名、九名の分団、分団と言えるかどうか分かりませんけれ
ども、これが現実だというふうに聞きます。
さらに、資料四を見てください。これは京都府の都市部である京都市と私が連隊長をした福知山市の
消防団の年齢比較をしたものです。これは都市部とあと地方都市というのを、北部の都市部を比較すると、やはり田舎の方の中核都市はまだ若者が多いけれ
ども、本当の都会、都市部になると非常に若い人の
消防団員への参加率が低いということが明確に分かります。やっぱりこの状態というのは絶対、
防災あるいは減災、応急
災害対策という観点では問題だと考えています。
実際に今、
消防団員といっても七割ぐらいがサラリーマンでありまして、昔みたいに自営業や農業従事者というわけではない。しかも、報酬も年に約三万円というのを一般団員
レベルでは聞いています。一か月に二ないし三回消防ポンプの操作など訓練というものを義務付けられると、やっぱり二足のわらじに
負担を感ずる若者も少なくないという話を聞いています。自分
たちの町は自分
たちで守るんだという
消防団あるいは
水防団員の誇りあるいはそういう意識が危うくなりつつあるんではないかなという感じがし、大規模
災害のときには非常にこれは心もとないという感じがします。
現在の
消防団あるいは
水防団員の現状と
課題についてお
伺いいたします。