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国務大臣(町村信孝君) これから来年末に向けていろいろな
会議が行われていく節目節目のものがあろうかと思います。昨年の十二月、バリというのは、そういう意味で大変重要な
会議であったと思っておりますし、
日本にとりましては
一つの節目としての
サミットというものもあろうかと思います。
来年末が
一つの集約の時期なんだろうと思いますが、そういう中にあって、やっぱり一遍に何か結論を見出すということが容易ではないがゆえに何年も掛けて議論をしていくということになっているのは、
委員御承知のとおりでございます。したがって私は、例えばバリで、やっぱりすべての主要
排出国が何らかの形で参加をしていくんだというまず
一つのボトムラインを確保した、そういう意味で意味があった。その上で、じゃ
日本がどうするのか、
世界はどうしたらいいのかというのを、やっぱりステップ・バイ・ステップで
日本が考え方をはっきりさせていくということが私は
日本外交のやり方として適切なんだろうと。
総理もそういうお考えで今回、ダボス
会議という今年言わば最初の大きな国際
会議で、特にG8の議長国としての
立場を踏まえながら
日本としての今後の取り組む基本
姿勢というものを表したものであると理解をしております。その辺を
評価を
福山委員にもしていただいたことを感謝をしているわけであります。
この解決には、やはり今申し上げたすべての主要
排出国が参加するというのが
一つ重要なポイントだろうと思います。やっぱりアメリカやら、あるいは中国やらインドやら、もちろん先進国と発展途上国の違いはあるにしても、やはり一定の、やはりこの枠組みの中に参加をしてもらうということがなければ意味がないんだろうと思いますし、また
目標設定にしても、やはりそこにみんながなるほどという納得なくして
一つの
数字をぽんと出して、さあこれでやろうと言っても、なぜそうなんですかというところについて理解がなければならない。
そういう意味で、やはり公平な国際的に合意し得る
目標設定、その
目標、公平の基準は何なのかということもはっきりさせていく必要があるんだろうというふうに思っております。
日本は、そういう中で、国別総量
目標という言葉はバリでは使いませんでしたが、今回初めて
日本も国別総量
目標というものを掲げて取り組みますよという決意表明をしたわけでございます。
そして、この国別総量
目標の具体の
数字は今後
国内での作業というものを加速をしていかなければならないわけでありますが、その算出方法であるとか基準年次、例えばヨーロッパの幾つかの国々は一九九〇年というものを言わばアプリオリに置いているようでありますが、本当にそれが国際的に合理的なのか、公平なのか、それが意味あるものなのかという辺りも更に検証し議論をしていかなければならない、こう考えるわけでございまして、特に
サミット議長国ということでありますから、いろんな国がいろんな意見を持っている、それをやっぱり取りまとめていく役割を
日本も相当
程度担っているんだということであろうかと思います。
したがいまして、一遍に
日本が
数字をなぜ言わないのかと、こうおっしゃるけれども、
一つはまだ作業中であるということもありますが、同時に、
日本がこれこれという
数字を出すことが果たして今言ったように、着実に来年の年末に向けて議論を積み上げていく際に、それは俗受けするかもしれませんが、そのことがかえって
世界全体の議論、作業というものの阻害になってはならないわけでありまして、やっぱりいろんなまだ相当ばらつきがあるわけです。国によって相当まだまだばらつきがあるわけです。
本当に最後まですべての国が参加できるかどうか、まだまだ確たる自信が持てる状況には遠いわけでございますから、だんだんだんだんだんだんこう、ちょっと表現はあれですが、投網を、何というか、絞ってくるような感じで、やっぱりすべての主要
排出国がうまく参加できるような仕組みというものをつくっていくということに
日本は特に意を用いてやっていかなければいけないんだろうと、こういうふうに考えているわけであります。