○
礒崎陽輔君 自由
民主党の
礒崎陽輔でございます。同僚
議員の御配慮により、
厚生労働委員会で
質問させていただくことを大変光栄に存じます。
私のホームページをごらんいただいた方もいらっしゃると思うんですが、私の今ホームページのトップには、
後期高齢者医療制度はやっぱりおかしいという見出しを今掲げておるのであります。そういう
考えを持っている
議員を
質問に立たせていただきました自民党の懐の広さに感謝申し上げるとともに、自民党の改革に対する並々ならぬ熱意を野党の
皆様にも
感じていただきたいと、私はそのように
思います。
私は、少子
高齢社会というものが本当に現実のものになってまいりました。そうした中で、
高齢者医療費がますます増嵩しているという状況の中で、
高齢者医療の改革は待ったなしであるというふうに
考えます。また、その中で、今まで
高齢者医療を支えてきた市町村の
国民健康
保険の財政がもう極めて逼迫しておるわけでございまして、この改革も本当に
考えなければならないと思っております。
そこで、今回は、
高齢者医療保険というよりも
高齢者医療制度というものをこの改革で立ち上げたわけでございまして、その単位を今までの市町村から
都道府県単位に拡大をしたわけであります。そして、その責任を市町村の広域連合というものにはっきりと持たせたと、そういう改革であり、かつ財政的には、税金で五割を
負担すること、若者に四割を
負担していただくこと、そういうことを明確にしたわけでございます。私はこの改革は骨格として間違ってなかったと、そのように信じております。
しかしながら、今回の改革の中で問題であったのは、やっぱり個々のお年寄りに対する配慮が非常に足らなかったのではないかと
考えておるところでございます。私も最初の
段階ではやっぱり
説明不足というものが大きな問題ではなかったかと思っておったんですが、しかし、その
説明不足の
説明を聞いておりますと、どうもそれだけではない、もう少ししっかりと直さなきゃならぬところがあるのではないかと正直私は思っております。
特に
厚生労働省の特にお役人さんに申し上げたいんですけど、
厚生労働省の真骨頂というのは何であったんでありましょうか。私は、
厚生労働省というのは弱者のための役所であると、そうであったと私は
考えるわけであります。私も長い間
厚生労働省とお付き合いをしてきましたが、どうも最近見ますと、難しい
制度の設計ばかりに腐心をしてお年寄り一人一人のお顔が少し見えなくなっているのではないか、あるいは霞が関ばっかりで物事を
考えて市町村の福祉の現場が見えなくなっているのではないか、私は率直にそのように思っておるところであります。
もちろん
与党の責任も重大でありますから役所だけの責任にするつもりはございませんが、
厚生労働省という役所がやはり弱者のための役所であるという真骨頂を是非とも失わないでいただきたい、私はそう
考えております。
この改革も小泉改革の一環として行われたわけでございます。小泉改革は、経済が停滞し財政が厳しい中で私は必要な改革であったと
思います。今、小泉改革をしなければ
日本の経済はもっと悪くなっていたと私は
思います。小泉総理自ら主張したように、改革には痛みを伴うものであります。しかし、こういった改革には、私は大胆さとともに細心の配慮というものが必要であると
思います。特に福祉の分野の改革にあっては細心の配慮が必要であり、細心の配慮を欠いた改革というものは挫折をする、私も痛切にそのことを
考えております。やはりこの老人
医療費の改革も私は優しさが必要であったと
思います。そのことが少し抜かっておったんではないかと正直思っているところであります。
ただ、翻って、野党の
皆さんにもお願いをしたいんですが、是非この問題を政局とは結び付けないで処理できたらなと私はつくづく思っております。災害被災者の救済の問題、肝炎の救済の問題、与野党で話合いをしてすばらしい
法律を作っていただきました。福祉ではありませんが、公務員改革
法案などというのは野党の
皆さんの御
意見を聞いて原案よりも随分良くなったんではないかと私も思っておるところであります。なぜお年寄りの
生活に直結するこの問題を
皆さんは政局に結び付けるんでしょうか。こんな大事な問題を政局に結び付けるべきではないと
思いますけれど、大事な問題だから政局に結び付けなきゃならぬということもあるのかもしれませんが、是非とも少し話合いの土俵に着いていただきたいと
思います。
今、
与党は運用でこの問題を解決しようとしております。ただ、特に
民主党の
皆さんには、もし話合いのテーブルに着いていただければ、これは
法律の改正をこの
国会でもできるんです。どうしてもそこまで行かないから、話合いができないから運用の範囲で
見直しをするしかない、今そういう状況に追い込まれております。私は、今からでも遅くないんで、この問題の解決をしっかりと
皆さんとともに話し合っていきたいと思っております。
そこで、
質問に入る前に、先ほどの当方の
尾辻委員の
質問に対するちょっと
政府答弁に誤りがあったそうでございますので、訂正をしていただきます。