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中村博彦君 今も
大臣の御
指摘がございましたように、本当に離職率が高い。もうどこの特別養護老人ホームでも四年たてば、三年たてば、介護職は八、九割まで新しい人に入れ替わるというような実態でございます。そして、介護の世界では優秀な三十代の男性
職員が寿退社をする。これはもう有名な言葉になりましたけれ
ども、結婚する、子供ができる、低賃金の介護の現場ではやっていけないんだといって結婚のために退社をするという言葉を寿退社というぐらいに皮肉られているわけでございまして、こういう実態を是非とも
大臣、メスを入れていただきたい。
それから、続きまして、これも知っておいていただきたいんですけれ
ども、
大臣、介護福祉士養成学校というのが社会福祉法人でも多くつくられておるわけでございます。そして、その定員が二万六千九十五定員があるのに対して一万六千六百九十六人しか修学に就いていないんですね、六四%、専門学校が。そして、もう
大臣御存じのように、この介護労働人口は今一五%に全職種の中でなってございます。
平成十二年が五十五万で
平成十七年には百十二万、介護周辺職種が必要だと言われております。しかしながら、魅力ある職場でない。それだけではもちろんございません。汗を流す、そこに喜びを感じない子供
たち、学生というのが大変多くなってきておるという風潮もあるわけでございます。戦後教育の風潮もあるんです。
これも、これから介護職というのは一年間に十万人必要なんだそうですけれ
ども、これ、充足するはずがないんですね。これは
大臣、本当に考えていただきたいなと、こういうように思っております。
そして
大臣、石原
大臣と比較するのはいかがなもんかと思いますが、石原
大臣じゃないわ、石原都知事が、学校現場に予知なしに行ったそうです。もうびっくりしたと言っておられました。
一度、
大臣、グループホームを見てきてほしいんです。これもう、絶対に老健
局長だとかにお願いしないで、抜き打ちで近くのグループホームに行ってきていただきたいんです。本当に、グループホームのこのイメージダウン、劣悪労働環境、これ本当にサービスも劣化しておる現況でございます。そして、そこには責任者はおりません。小規模施設ということで、管理者が要らない制度設計になっております。だからプレーイングマネジャーです。
そういう今状態の中で、グループホームというものが経営、運営されておるわけでございますが、これはまさに夜勤一人で見なくちゃいけない。そして、食事は一緒に作って一緒に食べるんですね。これがグループホームと言われておるわけでございまして、このグループホームの最悪の労働環境が介護現場を特筆しておるような形でPRされておるわけです。その現状というものを是非御理解をお願いいたしたいと。
そして、このグループホームは、御存じのとおり
平成十二年には六百七十五、五千五百人の入所者でございました。
平成十九年には八千七百七十六の
事業所ができて、今十二万四千人にも入所者が増えておる実態でございます。だから、ここのサービスが劣化しておるということは、本当にこれは日本の介護が劣化しておるということに等しくなってきておるわけでございまして、歴代の厚労省
関係者、事務次官
関係者も、このグループホームだけは、当時の
局長に勧められたけれ
ども、これだけはミステークだったなと言っておられて昼飯を食べておるそうでございますけれ
ども、どうか
大臣、御所見がございましたら、ひとつ。