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大門実紀史君 是非よろしくお願いしたいと思います。
このマルチ商法ネットワークビジネスが毎年二万件も相談が来ているというときに、看過できない問題が
国会の中で起きているので指摘をさせていただきたいと思います。
この業界、アメリカの
企業が多いわけですけれ
ども、〇二年十一月に流通ビジネス推進政治連盟というのをつくりました。NPUと言います。Nはネットワークビジネスですから、まさにもうマルチ商法推進政治連盟と。年会費が法人が五十万円で、ただし加盟
企業は非公開というふうな政治連盟でございます。この政治連盟の
国会のパイプ役としてネットワークビジネス推進議員連盟というのができております。事もあろうに、マルチ商法を推進しようという
国会の議員連盟でございます。しかも、自民党ではなくて野党の政党の中で、人数は少ないですけれ
どもつくられていると。
野党共闘が大事な時期ですので、この問題は私、ずっと取り上げるのを熟慮してまいりましたけれ
ども、もう四年にわたって政治的ないろいろ働きかけされているということで、消費者保護問題をずっとやってきた私としては看過できないということで、むしろ事が大きくならないうちに注意された方がいいという、まあ友情を込めて取り上げているというわけでございます。
会長は、その党の最高顧問をやっていらっしゃいます藤井裕久さんです。(発言する者あり)与党のために質問しているのではありませんので、静かにしてもらえますか。前の会長、そして今の顧問が現国対
委員長でございます。ほかの方はもう実名は今日は伏せておきますが、どうしても実名を出さなきゃいけないのは前田雄吉衆議院議員という方でございます。
前田議員は、毎年のようにこのマルチ商法ネットワークビジネス業界の意向を代弁して
国会で質問をされてまいりました。ずっと見てまいりましたけれ
ども、もうちょっと目に余るということで取り上げさせていただきますけれ
ども、前田議員の論理は、悪質な業者はけしからぬが合法的なものは擁護、育成せよと、そういうような論理でずっと取り上げてこられたわけですけれ
ども、そういう擁護してきた、先ほどあったニューウエイズそのものが処分されたわけですから、何を考えていらっしゃるのかと。これは、そういう違法は取り締まれと、合法なところはいいんだと、擁護しろというのは、実はサラ金のときもクレジット被害のときも使われた論理なんですね。業界がそれを一生懸命言った論理なんですけれ
ども、そうではないということで、構造的な仕組みを正そうということで貸金業法も割賦販売法も特商法も改正になったと、そういう流れをこの方御存じないんじゃないかと思います。
しかも、前田議員が
国会で質問するたびに業界誌ではもう拍手喝采という状況でなっておりまして、具体的にどんな質問をしたのかと申し上げますと、国
民生活センターの、後で具体的に申し上げますが、パンフレットの書き方を批判するということ、あるいは国
民生活センターの苦情相談件数のカウントの仕方を直せというふうなことを質問されてきました。私は、消費者保護のために頑張っている国
民生活センターへの、これはもう政治的圧力だと私は判断せざるを得ないと思います。
もう
一つ申し上げたいのは、今、
国会議員がある業界のために
国会で質問したら受託収賄に問われかねない時代なので、本当に注意をされた方がいいと私は思っております。
政治資金も今調べている最中でございます。
問題は、今日申し上げたいのは、こういう
政治家の圧力に対して国
民生活センターがどう対応したかということですが、配付資料の三枚目が前田雄吉議員が問題にした国
民生活センターのパンフレットでございます。これは、〇七年の二月二十八日の衆議院予算
委員会第七分科会で、国
民生活センター、被害を食い止めようと、なくそうと思って一生懸命こういうパンフレットを作っているにもかかわらず、この中に、左下の方にネットワークビジネスという名前が入っていることがけしからぬと、ネットワークビジネス全部を否定するものだと、このパンフを消せと、ここの文言を消せということで執拗に迫られました。
当時、今日も来てもらっていますが、国
民生活センター理事の田口さんは何回か抵抗されましたけれ
ども、結局は、マルチ全部が悪いと誤解されないように配慮してまいりたいというふうなことを言われたわけですね。私の立場はマルチ商法全体が問題だと思っていますので、そんなこと言う必要ないんですけれ
ども。しかも、このパンフレット、何もネットワークビジネス、MLM、これはアメリカ式のマルチなんですけれ
ども、これをかたって友達を勧誘しと言っているだけで、何も攻撃しているわけじゃないんですね。こんなものまで消せというふうな質問をされたわけでございます。
このパンフレットを、国
民生活センターに聞きますけれ
ども、その後どうなったんですか。