○山内
徳信君 私は、社民党・護憲連合の山内
徳信でございます。
先般の守屋前事務次官の問題をめぐって、腐れ切った
防衛省と申し上げましたときに、
大臣は、それは違うと、しっかりした元気のある職員たちもおるよと、こういうふうにおっしゃっておりました。私は、今日は、武力を持っている集団は必ず内部から崩壊をすると、したがって、やはりしっかり
組織内を点検をしていかなければこれは大変なことになると、こういうふうに思っております。
さて、二月十九日未明に発生した
イージス艦「
あたご」と
漁船清徳丸との
衝突事故について
質問をいたしますが、この
衝突事故は、自衛隊の持っておる本質的なものを表した
事故であったと、こういうふうに私は思っております。その原因は足下にいっぱいありますのに、そういうところの問題提起とか論議がなかなか進んでいかないような感じがいたします。ずっと外の方に目が向いておるような印象を私は受けておるわけでございます。
最新鋭の装備を誇ってきた鉄の要塞
イージス艦が七トンしかない
漁船清徳丸に激突をいたしました。
漁船は二つに大破、そして親子は一瞬にして寒い冬の海に突き落とされ、行方不明のままであります。親族を始め漁業
関係者、勝浦市民、政府
関係者等々の必死の祈りと捜索活動もむなしく、発見されておりません。
親子の行方不明のこの状況は、
関係者だけでなく、国民共に心を痛めておるわけでございます。
防衛省、そして
海上自衛隊搭
乗員、この
事故を引き起こした
関係者に厳重に抗議をし、安全運航という任務を怠った無
責任極まりない
艦長、当直士官等々の
責任を厳しく追及するものであります。
その頂点に立つ
防衛大臣の
責任は更に重いものがあります。一連の不祥事に続いて今回の
衝突事故の深刻さを考えると、
責任を明確にし、そして引責
辞任を求めるものであります。それは国民の声だと思っております。そのようにして、政治にある者、行政にある者、あるいはその他民間団体にある者も、大きな問題が起こったときには当然
責任を明確にしていく、そのことによって
責任ある社会、
責任ある日本の国家はでき上がるものだと思います。
私は、
防衛大臣に、
防衛省内の意識の変革とそして再発防止のための方策は一日も早く確立をされて、そしてしかる時期に引責の
辞任、
責任あるその姿を国民の前に明らかにしていただきたいと思います。そうしませんと、日本全体、無
責任体制になるからであります。
私は、二月二十三日、社民党は千葉県の
関係者の漁業協同組合とか市当局を訪問いたしまして、その状況の
調査もしてまいりました。したがいまして、主にその被害者の
立場といいますか、国民の
立場、漁民の
立場からの
質問をしていきたいと思っております。
今回の
事故について、このようなことをおっしゃっております。「
あたご」の乗組員が
漁船がよけてくれると思ったという
発言もございましたし、また漁民の皆さん方の声の中にもやはり今までもそういうふうな危険な状況を体験したことがあると、そういうふうな漁民の声でございます。そして、「
あたご」の
立場は、そこのけそこのけ、最新鋭の装備をした
イージス艦の威力をかさにした
漁船無視、
漁船を無視した運航のおごりと私は考えております。漁民の声の中にもそういうのがございます。
そして、航行量が多い危険水域で
事故を未然に防ぐ運航のマニュアルはあったのかなかったのか、まずそのことを
大臣にお聞きしたいと思います。