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浜田委員 自由民主党の
浜田靖一でございます。
きょうは大変残念な質疑をしなければいけない。いまだに吉清治夫さん、哲大さん、捜索は続いておりますけれ
ども、発見をされておらない。大変残念でなりません。
事故から十日たった今もこういう
状況であるということに対して、御家族の皆さん、
関係者の
皆様方のお気持ちを考えますと、いかばかりなものがあるのかなという思いもあり、そしてまた、何とか一刻も早く発見、そして
救助されることを心からお祈りするしかないわけでございます。
特に、今回の
事故は、我々房総半島野島崎沖で起きたわけでもございますし、そして新
勝浦市漁協は、今ここの
理事席にお座りの森先生の御地元であって、その意味では、
関係者の方々も大変多い。その中でこういう
事故が起きた。
私自身も、今、自由民主党の水産総合調査会長として水産関係の施策を担当させていただいておるわけでありますけれ
ども、我々一次産業、特にこの水産業というものの厳しい
状況というのは、これはもう本当にひどいものがございます。
この情勢は、資源は枯渇している、消費は低下、浜値が安い、そしてまた今回、きょうもまた石油の値段が上がった、燃油の高騰によって収入源が本当に乏しくなっておるわけで、今の漁業者の感覚からすれば、漁に出ることがもう既にそこでマイナスになってしまう、油銭も出ないような
状況。そしてまた、こんな
状況でありますから、サラリーマンの給料と同じような収入は得られない中で、後継者が大変少なくなっている。
この吉清さんの親子は、哲大さんというすばらしい後継者を、今二十三歳という若さで船に乗って、今後家業を継いでやっていこうと言っていたやさき、そしてまた、お父さんである治夫さんは五十八歳という若さ、まさに我々漁業界においてはばりばりの現役、このお二人を一挙に亡くしてしまったこの
事故というものを考えるとき、我々とすると、本当に水産
関係者としては理想というか、まさに後継者と一緒に親子二人で漁業を継いでやっていくという理想的な漁家をここで一挙に亡くしてしまったというこの
状況は、何でこんなことが起こるのかなというふうに思ってしまうわけであります。
そしてまた、今回の
事故の相手が、我々の国を守るためにその存在意義のある
海上自衛隊の船とぶつかってしまったということ。この
事故、本当に、どう考えても残念でたまらないと私は思っています。
今、福田総理からまさに真摯なお言葉をいただいて、地元の方もそのお気持ちというものを察していただけたものとは思います。
前回、この
事故が起こった後に
防衛大臣である
石破大臣が訪問されたとき、そしてまた、昨日、艦長が謝罪に訪れた際に、まさに今回の
事故に対する怒り、憤りというのを十二分に、家族の皆さん方、そしてまた組合の組合長さん、外記組合長ほか多くの方々が憤りを持っていたと思うわけでありますが、その中において、私、まさに森先生とも
お話をするんですが、今回、一番最初に重要なことは、あのお二人を捜してくれ、捜索をしてくれ、捜し出してくれという思いが一番最初に出てくるわけであります。
そして、今大変厳しい
状況で、この御家族の皆さん方も捜索を見守っていた。しかし、今週の月曜日には、地域における浦じまいという形で、善意で漁業組合の組合員の皆さん方が捜索をやっていたわけでありますが、それに一応の区切りをつけた。大変厳しい
状況で、何とか捜し出してほしいという思いの中でも、一応の気持ちの区切りをつけながら、きょう十日目を迎えているわけであります。
その意味合いにおいては、組合長さん初めの言葉の中によく、今回の
事故が起こった後に何が始まったかというと、
連絡体制の不備だとかいろいろなことが起きました。しかし、その中にあって、彼らにしてみれば、まず捜索することが重要であって、発見してもらいたいという気持ちがある中で、それが一番なのにもかかわらず、その話が何かずれていったような気がしてしようがないんですね。それよりもまず、もう総力を挙げてやっていただいたんだろうけれ
ども、まだそこに議論、逆に、地元の御家族の皆さん方、組合の皆さん方からすれば、もっとそこはほかにやってほしいことがあったんじゃないかな、議論してもらいたいことがあったんじゃないかなと私は思うんですね。
そういう意味では、このごろ、
事故に対しての順番というのがちょっと、確かに
情報は欲しい、しかし、地元の御家族の皆さん方、その地域の皆さん方のことを考えれば、これをやはりまず最初に、しばらくは、その姿勢というものを見せる意味でも、捜し出すことを中心に、捜索をすることを中心にやってもらいたいなという思いがあったはずであります。
今回、確かに、今の
状況ではこういう
状況だ。しかし、では、
海上自衛隊、今責任論の話が出ていますけれ
ども、私たちの組合長さん、家族の皆さん方からは、やめることが責任をとることじゃないんだよと。そしてその中で、今やるべきことをしっかりとやって、こんなひどい
事故を二度と起こさないでくれということが常にその言葉の中にあるわけであります。艦長さんが謝罪に訪れたときも、あなた、やめちゃだめだよと。その中で、これから後進にこんな
事故を起こしちゃいけないということをしっかりと残していくことがあなたの責任なのではないのかということを外記組合長もおっしゃっておるわけであります。
ですから、その意味で、先ほど福田総理からもお言葉がありました、今回のこの
事故に対しての思いを先ほど言っていただきましたけれ
ども、もう一度
お話をしていただいて、そして
石破防衛大臣にも、一たんここで、きょう私は、地元の皆さん方の前で、テレビを通じて質問するのは初めてでありますから、その点を私からもう一度確認させていただいて、その思いを伝えていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。