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松本(剛)
委員 本日は、首藤市長、そして
坂本会長、清本会頭に
松本先生、本当にありがとうございます。
何点か
お話をいただいた中で、論点の中にもすれ違いがあるといけませんので、簡単に私
どもの
考え方を申し上げて、二点ほど順次お伺いをしてまいりたいと思っております。
まずは、市長がおっしゃいましたように、私
どもとしても、ぜひ、権限とお金を伴った、実効のある分権を実現していきたいというふうに思っております。私
どもは、昨今の
経済状況から
考えると、急速な税源移譲より、当面は格差是正を補うような形での財源の再交付というのがむしろ必要ではないかということを御
提案させていただいているわけでありますが、これについては、また各県そして市の自治体の皆さんとも
議論をしながら、きちっとした詰めた形を申し上げていきたいと思っています。
もう一点は、二十年度の予算編成、県議会も明日からというふうにちょっと承りましたが、市議会も既に開催されておられますでしょうか、恐らく来年度予算をされておられると思います。私
どもとしても、残念ながら、
国会に与えられた時間が今回非常に短い。いわば今回の来年度予算につきましても、国につきましては、
政府・
与党の中では昨年の夏から十二月末まで半年以上かけて
議論をされているわけですが、
国会へ出てきてからは二月しかない中で、時間がなく、
地方の皆さんに御迷惑をおかけすることになるのではないかということは、私
ども本意とするところではないということで
議論をしてまいりました。
昨日も、
国会の
総務委員会の方で、
地方財政
計画を策定しているということは、
地方財政の大きな穴については国が責任を持たなければいけない、こういう趣旨であるという旨の
お話も
政府からいただきました。今回も、
坂本会長からも
お話がありましたように、この一、二カ月のことで、時間がないからということで十年のことを決めてしまうということになること自身には大きな問題があると私
どもも思っておるものですから、時間切れによって起こる弊害というのは解消していきながらしっかり
議論をしてまいりたい、このように思っているところでございます。
また、先ほど、
道路の無駄遣いなどと今回の制度とは少し次元の違う話ではないか、このような
お話があったかというふうに思いますけれ
ども、私
どもは、年金の方もそうでありますけれ
ども、特別会計といったような、いわばお金の
使い方のガバナンス。きょう、
坂本会長もおいででございますし、清本会頭もおいでです。民間の
企業でいえば、経理を通さずに営業が自由にお金を使えるような状態になっていればどういうことになるかということに近いような、制度上の問題があるのではないかということで
国会で
議論をさせていただいておりますので、特別会計と
特定財源、ある程度やはり結びついて
議論をしていかざるを得ないのではないかということで
議論をさせていただいているところでございます。
坂本会長からは、大変厳しい状況の話を承りました。しっかりと私
どもも受けとめてまいりたいと思います。遠路お運びをいただきまして、本当にありがとうございました。
そして、一般財源化については、負担をしている者の気持ちということの
お話をいただきました。おっしゃるとおりでありまして、私
どもとしても、今回の税制をするに当たっては、将来的にはやはりきちっと根本から見直して、新しい体系をつくらなければいけないということを
考えていきたいというふうに思っています。
ただ、その中ではやはり、取得に関しては、消費税という体系があるので、そこへそろえていきたいというふうに思っているわけですけれ
ども、走行に関しては、将来的には環境への負荷というものをどういうふうに御負担をいただくかという問題が残ってくるだろうというふうに思っております。
そういった
意味で、今回私
どもも、きょう
松本先生からも
お話がありましたように、限られた
税金をどう使うかということでは大変悩ましい状況に来ているわけでありますが、そういった中で一般財源化を申し上げる。しかし、受益者の方々に
暫定税率まで乗せた形で一般財源化というのは、幾ら私
どもでも申し上げられないということで、皆さんに御理解をいただける範囲ではないかということで今御
提案をさせていただいているというのが私
どもの趣旨であるということを御理解いただけたらありがたいというふうに思っております。
また、清本会頭からは、今の
地域の大変厳しい
経済状況について
お話がございました。
先ほどの金融の問題につきましても、私
どもも、これまで
国会の方でも、特に、いわば大手の国際的な金融機関へのルールをそのまま
地方の金融機関に当てはめるということの大きな問題が発生していることを訴え続けてまいりまして、金融庁の方でも
地域金融機関のいわゆる検査マニュアルを分けるといったようなところの端緒をつけることができたのではないかなというふうに自負をしているところでございます。
また、今回、公正取引
委員会、先ほど自民党の方からも御紹介がございました。下請という言葉は必ずしも適当ではないのかもしれませんが、実質的に下請の立場にある方、公正取引委の言葉で言うと、いわゆる優越的地位の濫用といった問題に対する取り締まりというんでしょうか、これを積極的に行うようにということは、立法、そしてまた
国会の
審議を通じての公正取引
委員会への要請など、繰り返し要請をしてきたところで、多くの方々とその認識を共有できて、今回、制度も含めて少し前へ行くようになったということは大変よかったのではないかと思っていますが、これからもまた適正な形で進めていけるようにしていきたいな、このように思っているところでございます。
松本先生の方は、私
どもも実はきょう、この公聴会に先立って、宮崎県で医療に携わっている方々と一時間余りにわたって
お話をさせていただいて、大変厳しい
地域の医療現場の状況を承ってまいりました。
私
どもも、具体的に、今の研修医制度のあり方の見直しであるとか、現在おられる先生方にいろいろな形で
地域医療でうまく動いていただける仕組みづくりであるとか、また、将来的には医師そのものをふやしていかないといけませんが、お医者さん一人つくるのに、きょう言ってあしたできるわけではありませんので、短期的な
課題と長期的な
課題について政策を今打ち出しているところでございますが、その危機感を共有してこれから進めてまいりたいと思っております。
二点お伺いをさせていただきたいと思っておるんですが、時間も限られておりますので、大変恐縮でございますが二点まとめてお伺いをさせていただきたいと思いますので、それぞれの方によろしくお願いを申し上げたいと思います。
一点は、先ほ
ども、直轄の
道路がつくられなくなると大変問題だ、こういう
お話がございました。私
どもも、どの
道路をつくってどの
道路をつくるべきでないのかということは、
地方の皆さんの声もしっかり承ってまいって、また、その効果、それは、先ほど清本会頭からも
お話がありましたが、単にお金の計算をするだけではなくて、
地域のニーズというのを踏まえて効果というのを
考えてまいりたいと思っております。
実は、たまたま私
ども民主党にもお手紙をちょうだいいたしました。内容が少し長いので要点だけ申し上げたいと思います。
暫定税率廃止への反対が強い延岡市の住民でございます、九州横断
自動車道延岡線についてでありますが、既存の国道二百十八号線は信号もなく、繁忙期でもゆったりと走行できます、市政は、あれもこれもでもなく、あれかこれかという
お話をいただいていますが、国に対してはあれもこれも
要求しているのではないでしょうか、東九州高速道は必要としても、横断道は不要です、こういう御
意見でございます。ここから先は、私
どもも必ずしも本意でないんですが、やや過激な御
意見でありまして、政争の具にしてほしくない、こういう主張がありますが、ガソリンか
道路かというのは
国民の幸せにかかわる大もとの論戦ですから、政争の具にしてください、こういう御
意見をいただきました。
私
どもは、政策論争をしようと思っておりまして、政局、政争の具にしようとは思っておりませんけれ
ども、こんな御
意見もあるんだなということで、私
どもも、代行を初め多くのメンバーも延岡にお邪魔させていただいて、市長にもおいでいただき
議論をしたり、現地を拝見させていただいたというふうに伺っております。
そういった中で、今回、実は
国会の
予算委員会の
審議の中でも明らかになってきたんですが、直轄の
道路をどこまでつくるのかということが
一つ大きな
議論ではないかというふうに思っております。
これはここにおいでの皆さんはよく
御存じでしょうが、御案内のとおり、ここから、宮崎から延岡までの間は、既に会社整備区間ということで工事が着々と進んでいく話でありまして、
特定財源の直接の問題にはなってまいりません。大分との間は、今
お話がありましたように新直轄ということで、
特定財源も投入をされることになってくるわけでありますけれ
ども、優先順位をどこへつけていくのか、そして何をどのぐらいのスピードで取りかかっていくのかということが大きな
議論ではなかろうかと思います。
私
ども、この
議論をしていて思いましたのは、先ほ
どもお話がありましたように、
道路はつながらなければだめだ、おっしゃるとおりだろうと思うんです。ところが、先ほど清本会頭もおっしゃったように、ここまで
道路の戦略があったのか、こういう御指摘があるように、全国的に見ても、実は大変大きな構想の中で細切れ細切れの状態が続いております。
私は、実はその原因は、いつもその時期その時期にもう
一つ大変大きな構想が打ち出されて、そしてその構想のごく一部をあちらこちらずつ、いわばつまみ食いをするような形にして進めていく、こういうことの結果として、大きな構想の中のつまみ食いの結果、先ほ
どもお話がありましたように、九州であれば、真っすぐまず一番先につなぐべき、例えば東側の
道路といったものがなかなか進まない中で、次の構想、次の構想へ手を出すようなことになったことが、細切れになったり大変時間がかかったりしている
一つの原因ではなかろうかというふうに思っています。
そういう中で、きょうちょっとお伺いをさせていただきたいと思っていますのは、今回の
中期計画の基幹
ネットワークの整備ということで、これはまだ
道路局長の指定の候補路線でありますけれ
ども、大分県と愛媛県とを結ぶ橋というのも基幹
ネットワークの整備の構想に入っております。
まさに先ほど申し上げたように、次はこういう構想でまた
道路をつくっていくんだということになると、この構想にも少しつまみ食いをし、そして今本当に皆さんが必要なものも、片っ方でつまみ食いをしながら少しずつつくっていく、こういうことになることに実は大きな問題があると思っておりまして、身近なところで、この四国と九州を直接結ぶ
道路というものの必要性をどうお感じになっているか。これについては
松本先生は直接あれだと思いますが、大分からおいでをいただきましたので、率直な御
意見を伺ってまいりたいと思います。
二つ目は、
経済でございます。
先ほど市長もおっしゃったように、
道路というのは、中央と
地方という
意味で大変逆進性の高い税だというふうに思っております。その
意味では、
暫定税率は私
どもからすれば再増税だと思いますが、実質的に
国民にとっては減税ということになってまいりますと、私
どもの試算では、
地方自治体の収入は九州全体で一千億減りますが、九州の住民の方々の負担は三千億ぐらい減るという試算になるかというふうに思います。また、宮崎に限ってみても、三百億ぐらい負担が減り、もちろん
地方自治体の収入は県市合わせて百億ぐらい、これは交付金はちょっと別にさせていただきますが、そういう形になろうかと思います。一
世帯当たり六万七千円ぐらいではないかなというふうに思います。
先ほどの交付金とか補助金については、別途、私
ども手当ての制度を
考えていますが、時間がないのでちょっときょうは割愛をさせていただいて、こういった減税に伴う景気浮揚効果をどう見ておられるか。特に清本会頭には、先ほ
どもお話がありましたが、私
ども、建設業も大きな柱だと思うんですが、小売、飲食、これは本当に大きな
地域経済の柱だというふうに思っております。減税効果というのが期待できるのではないかなというふうに思いますが、その辺の見通しをどう見ておられるか。
松本先生には恐縮ですが、これはお三方で結構でございます、御
意見をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。